最高にマイペースな結婚をしよう!

【真船佳奈】#6 嫉妬心とうまく付き合うために夫のパンツを作った話〈後編〉

telling,の人気企画「ぼっち旅」シリーズの作者で現役テレビ局員の真船佳奈さんの結婚式までの道のりを、ご本人によるリアルタイムドキュメンタリー形式で追っていく連載「最高にマイペースな結婚をしよう!」。今回は前回に続いて、夫への嫉妬心を「断捨離」したいと真船さんが思いついたナナメ上すぎる解決法、「パンツをつくる」について。すったもんだの末、海の向こうからついに「ブツ」が届きます。果たしてその結末はいかに!

前回に引き続き、テーマは「嫉妬心の断捨離」。
「捨てたいと思いつつ絶対捨てられない嫉妬心をお持ちの全女性に贈る 嫉妬心の整理方法」をお届けする。
ちなみにこの方法は根幹から綺麗にする方法ではなく、「戸棚にモノを無理やり詰め込んで布で隠す」くらいの簡易的な方法ということを付け加えておく。

さて、(夫がほかの女性といい感じになっちゃったらどうしよう)と悩んだ私。

愛読しているレディコミでは浮気真っ最中の部屋の鍵穴をシリコンガンで固定して閉じ込めたり、ドラマ「奪い合い、冬」では嫁がクローゼットから「ここにいるよぉ〜」と出てきたりする。水野美紀に続き「真船もここにいるよぉ〜」と出て行きたいところだが、要はそんなことになる前に夫の自制心を喚起させられればいい。

我々の関係って何かに似てる…と思ったら某ネズミと某猫のアニメに似てた

編み出した方法はクローゼットに一生隠れていることでもマイクロICチップを飲ませることでも女性との接触を禁止することでもなく、パンツを作ることだった。

自分の顔のプリントされたパンツを作ろう

昔から私は色々なものを自作してきた。
「SATC(セックス・アンド・ザ・シティ)に出てくるような友人が欲しい」と思った時は、ダンボールとハンガーによって友人を自作した。

これ以上自由な女神見たことある?

「千と千尋」の世界に行きたいと思った時も、世界観を自作した。

自分でも驚くレベルの混沌を作り出してしまった

今回も、ごく自然に「そうだ、夫のパンツを作ろう」と思った。

根っからの夫ファンの私は、大好きな夫が自分の顔つきの何かを身につけてくれたら単純に嬉しい。
妻なのに、「バレンタインデーに髪の毛入りチョコレートをプレゼントする陰気な黒魔術女子」みたいな気持ちの悪い欲求を捨てられずにいる。

そしてマン…万が一…夫が何らかの過ちを犯してしまいそうになった時も、パンツを見て「こんな可愛い嫁のことを裏切れないよ!」という気持ちになるかもしれない。

こんだけ自作自作と言っておいて裁縫が苦手なので、今回は外注することにした。肌触りが悪いと着けてくれない可能性があるしね!

夫のパンツの作り方

さて、まずは業者探し。「夫 浮気 不安」とか検索していると、自然に探偵事務所の広告やGPSアプリの広告が出てくる。その末端の一つに「あなたの顔入りのパンツを作りませんか!メリークリスマス!」みたいなひときわノーテンキな広告が出てくるはずだ。

大抵海外サイトでめちゃくちゃ不自然な日本語なので、怪しいと思った人はやめよう。でも自分の顔入りパンツを作ろうという発想の方がよっぽど怪しいのでスルー。

作り方は簡単、パンツのデザインを選び、パンツに載せたい顔写真を撮影するだけ。
え〜!なんかプレゼント選んでるみたいで、楽しい〜!

一見彼氏のクリスマスプレゼント選んでるようなニコニコ顔して夫の浮気防止パンツ選んでる私、こわ〜い!ペニーワイズ〜!ITそれが見えたら終わり~!

名前入りで股間に「浮気防止」と書いてあったり、クリスマス仕様だったりと様々なデザインがあったが、福が来るように招き猫のデザインと逸物を「わたしので~~~~す!」と抱きしめているデザインにした

2枚買うと1枚プレゼントというお得中毒加減だったので、もう1枚思いっきりサイコパスなデザインを選んでみた。

夫のウォーリーを探せない…!私が探させない…!という気概を感じる一品だ。
続いて写真撮影。にっこり笑顔も怖くてなかなかに良いが、どちらかというと「本当にあなたはそれで良いのですか…?」と疑問を投げかけるような表情も自制心を喚起するのに良さそうだ。
そんな表情を目指し、一人で自撮りをする。

同級生のみんな〜!元気〜!?みんな子ども生まれて良いママになってるって聞いたよ!そんな中で私、何やっちゃってんだろうね〜!

あとはお金を振り込んで、到着を待つだけである。
サンタさん、早く来ないかな〜^^

パンツ到着

さて待てど暮らせどパンツは届かず。パンツメーカーに「どうなってんだ?!」と鬼の問い合わせをするもつたない日本語で「お客様だますしない大手企業、信じてまってほしい」と懇願され待つこと1カ月。知ってか知らずか我々が付き合い始めてちょうど1年の記念日に、やっとこさっとこはるか中国から殿様出勤してきたおパンツがこちらである。

パッケージクリスマス仕様ー!!!!!
あえて遅れてやってきましたくらいの風格がある。

うわあ!なんか見えてるーーーー!!!!

もうほとんど恐ろしいものが見えているけれど、それでもドキドキしながら開封すると…

えーーーーーーーーーーーーー!死ぬほど怖い^^
1か月経ち冷静になってみてみると、これを注文した自分の心理状態が怖い!

わーーーーーーー!独占欲にまみれた私が!こちらを!みている!!!!^^すっげーむかつく!
あなたは必死で股間をつかむ自分自身の姿と向き合った経験がありますか?私はあります。

そして3枚目!こちら!

う、うわああああああ!ゲシュタルト崩壊イイイイ!!!大量の自分自身が「本当にあなたはそれで良いのですか…?」って疑問投げかけてくる!嫉妬心に苛まれた私の顔、怖いよーーーー!ピエン

△顔認証システムも混乱している。

というわけで、結局夫にも見せられず、こんなことに6千円も使ってしまった自分に絶望しつつ、また一つ我が家にゴミが増えた。

<結論>
嫉妬心とうまく付き合うために夫のパンツを作ったら、なんかいろいろ勉強にはなった。

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テレビ東京社員(現在BSテレ東 編成部出向中)。AD時代の経験談を『オンエアできない! 女ADまふねこ(23)、テレビ番組作ってます』(朝日新聞出版)にまとめ、2017年に漫画家デビュー。ツイッターアカウントは@mafune_kana
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