セックスレスに向き合う

抱いてくれないなら私、浮気します『実は私セックスレスで悩んでました』【セックスレス07】

旦那さんのことは好きだけど、セックスレス。心のつながりは感じてもカラダのつながりは…。「あなたが抱いてくれないなら私、浮気します」。『実は私セックスレスで悩んでいました』(KADOKAWA)の作者、とがめさんに、実体験に基づく‟性欲格差婚“の乗り越え方について、お話を伺いました。

●セックスレスに向き合う

体のつながりだけじゃなくて、心のつながりもほしい

――マンガの中で、浮気しそうなシーンがありましたね。

とがめ: 「あなたが抱いてくれないのなら、浮気します」って思って。でも、いざとなると旦那さんの顔がパッと出てきちゃうんです。私、性欲はあると自覚していて悶々しているけど、それに身を任せてワーッといけないというか。浮気しちゃえば発散できるんだろうけど、やっぱりセックスするのは大好きな旦那さんがよくて……だから悶々としちゃうんです。

――旦那さんとは、心は満たされていてもカラダが満たされなかった。でも、たとえ浮気相手とセックスすることで体が満たされたとしても、今度は心が満足しない。心も体も満足するには大好きな旦那さんとじゃないとダメ、ということなんですね。

そうなんです。セックスも気持ちよさだけじゃない、肌の温かさを求めている。だから旦那さんに「もっと私のことを必要としてよ」って思っていたんです。

親は離婚騒動、家には居場所がない

――マンガの中に、「私の居場所はどこにもない」という描写がありましたが、とがめさんの家族は仲良くなかったのでしょうか?

とがめ: 母が父と一緒に行う仕事や環境への不満から、夫婦喧嘩になってしまうことが多くて。小学校4年生の頃、ブランコに乗りながら「うちはもう離婚するんだよ」と話したことを覚えています。でも、実際は私が20歳になるまで両親は離婚しませんでした。離婚を機に、家庭の中が穏やかになり、今、父と母にはお互い別のパートナーがいます。

今は親とはすごく仲がいいけど、あの時は「家の中に居場所がない」と思いこんでしまっていたんですよね。すごく傷ついたんですけど、それを支えてくれたのが彼でした。だから、彼に対しては出会った頃から家族的な安らぎ、愛を感じていたんです。

――愛し合っていてもセックスレスになってしまう。難しいですね。

とがめ: はじめは、彼との間にすごく安らぎを感じていたから、セックスレスであることに対してそれほど危機感は感じませんでした。旦那さんも家庭がけっこう複雑で、そのせいかセックスに対して嫌悪感があるみたいなんですよね。私を汚してしまうって。自分の精子のことも汚れていると、よく言うんです。

2人の間にセックスがなくても君がいるだけで幸せ

――旦那さんはセックスレスについては、何も思っていなかったんですか?

とがめ: 本当になんとも思っていなくて。私が横で笑ってくれていたらそれだけで心が満たされるって言ってくれて…。

――浮気しそうになって、旦那さんに自分の気持ちを打ち明けたんでしょうか。

とがめ: はい。旦那さんはレスの問題に対して、それほど大したことだとは思っていなかったんですが、「もう浮気してしまう」と打ち明けたら、「セックスレスであることが、君にとってすごく大きな問題なんだ」と理解してもらえました。だから、言ってよかったと思います。

セックスレス解消には妄想‟浮気“が効く?

――話し合いの結果、セックスレスは解消されましたか?

とがめ:最初の頃よりは回数は増えましたね(笑)。実は、マンネリ解消のため、お互いに違う相手とするという話が出たのですが、彼が「絶対にヤダ。できない」と。だったら「夫婦ではなく、彼は結婚していて、私は彼の愛人という設定でやってみない?」ということになったんです。

そうしたら、彼がその設定にすごく興奮してくれて。私自身も愛人キャラになりきったら、ものすごく素直になれたんです。「奥さんいるけど、私が一番になりたい。大好き大好き。私以外見ないで!」とか。

「ワタシをみてほしい」「こころでつながりたい」ということを、これはで子どもっぽい、わがままだと思って言えなかったんですよね。それが、自分とは別のキャラになりきることで素直に伝えられたんです。旦那さんもすごく喜んでくれました。これは効果ありますよ! セックスレスの人にはとくにおすすめです(笑)。

続きの記事<『おとちん』の著者こだま「セックスレスだから産まない、とは言えなかった」【セックスレス08>はこちら

実は私セックスレスで悩んでました

実は私セックスレスで悩んでました
とがめ (著)
出版社: KADOKAWA (2018/8/28)

明治大学サービス創新研究所客員研究員。ミリオネアとの偶然の出会いをキッカケに、お金と時間、行動について真剣に考え直すことに。オンライン学習講座Schooにて『文章アレルギーのあなたに贈るライティングテクニック』講座を開講中。
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