女性用風俗を利用「本当に欲しいのは体の関係より会話だった」

どうしようもなく、寂しい。自分は孤独だと感じる――。結婚していても、そんなふうに感じる女性は少なくありません。「旦那とセックスレスで、満たされない思いを埋めるために出張ホストにはまった」と話すのは、東京都に住むユカさん(35)。ユカさんが出張ホストに求めたものはなんだったのでしょうか。 本企画は、ホストにはまった一人の女性を通じて、女性が抱える孤独の正体は何か、孤独を抱えながらどのように生きていこうとしているのかをシリーズで伝えます。

出張ホスト。まあ、女性用風俗ですよね。2年前に結婚した夫とは寝室も別で、1年以上セックスレスです。ずっと男性に体を触られていないことが、よくないような気がして相手を探していました。

あるとき、出張ホストのオーナーと知り合うきっかけがあって、そこで、ホストを実際に見る機会があったんです。変な人もいないし、感じがいい人たちだなと思って、恐怖心がなくなりました。1週間後に、その時一緒にいた友達と別々のホストを頼むことにしました。会った子たちは、プロっぽい感じがしたので、もっと素人っぽい子がいいなと思い、ホームページから男の子を選びました。いわゆる「買春」をしている感覚はありませんでしたね。相手もお金にしたくてやってるんだろうし、ウィンウィンの関係じゃないですか。

その日は、半休をとって平日の16時に渋谷の井の頭線のエスカレーターの下で待ち合わせしました。事前に私の服装は伝えてあったので、相手から声をかけてくれるのを待ちました。「ガリガリの若い子がきたな」っていうのが第一印象です。10個下の大学生が来るのはわかっていたんですけど、それでも若い子指名したなあって思っちゃいました(笑)。

知らない人の前で裸になるのは緊張するんだな

そのまま近くのラブホテルへ。カウンセリングをしてもらいました。「こういうことをされたい」とか「マッサージの強さはこのくらいで」とか紙に書きます。それぞれシャワーを浴びて、指圧、オイル……そしてその手が下半身へ、っていう流れです。

何をされるかはわかっているんですけど、知らない人の前で裸になること、体に触られることはとっても緊張して。リラックスしたかったのに、なかなか難しいんだなと思いました。もちろん、相手はプロなので、ものすごく上手に女性の体を触ってくれる。でもやっぱり気持ちが落ち着かないですよね。

これまで、性行為の中で「こうしてほしい」って男性に伝えたこともないから、たとえお金を払っているといえども、なかなか言えない。緊張したまま、90分が終わりました。これで15000円。ホテル代を入れても3万円しないくらいですかね。一夏の経験だと思っていたので、バカ高いわけじゃないし、まあいいかなって感じです。その日は疲れて、夜の9時には寝ちゃいました。

また話をしたいと思った

でも、彼は話しやすかったし、いい子だな、好きな感じの子だなって思ったんですよね。疲れていたので、行為自体は鮮明には覚えていないんですけど、また話をしたいなって。何がよかったんですかねえ。例えば見た目が山崎賢人みたいな、芸能人レベルの人がいたら、しゃべるのも裸体さらすのも恥ずかしいけど、ほどよいルックスで、深い話をしていないというのがよかったのかなあ。

もう二度と会えないのは残念だと思って、1カ月後に2回目をお願いしました。私はお酒を飲まないと話せないタイプなので、今度はビールを2本ずつ買っていきました。

一緒にシャワーを浴びて、改めて自己紹介をしあいました。話をしていると、彼のひょうひょうとした感じとか、きれいなしぐさが好きだなって思いました。もちろん、恋愛みたいな、ヤバイ!超好き!っていう感じではないんですけど。

私が欲しかったのは何だったんだろう

そして、気づいたんです。肉体関係が欲しくて出張ホストを頼んだはずだったのに、本当に欲しかったのは、しゃべる相手だったんだなって。彼とはこれまでに16回ほど会いましたが、ホテルに行ったのは4回くらい。一緒にお酒を飲んだりする機会の方が多くなりました。

【取材後記】
この後、ユカさんは肉体関係ありの「出張ホスト」から、会話重視の「ホスト」に軸足を移していきます。ユカさんが、「ホスト」に求めるものは一体なんだったのでしょうか。後編に続きます。

telling,の妹媒体?「かがみよかがみ」編集長。telling,に立ち上げからかかわる初期メン。2009年朝日新聞入社。「全ての人を満足させようと思ったら、一人も熱狂させられない」という感じで生きていこうと思っています。
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