上白石萌音×玉森裕太「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」9話。仕事を選んだ奈未、淳之介との美しすぎるお別れ……今夜最終話

上白石萌音主演「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」。超安定志向の平凡女子、鈴木奈未(上白石萌音)がひょんなことから採用されたファッション雑誌の編集部を舞台に成長する“お仕事&ラブコメディ”。潤之介(玉森裕太)からのプロポーズに即OKした奈未。ところが、仕事への向き合い方も変わり、楽しくなってきたところ。結婚するのか、仕事を続けるのか……。最後に奈未が下した決断はーー。

「大丈夫……だよね?」
奈未(上白石萌音)は自分自身に問いかけ続けて答えを出した。

頼もしくなった奈未

奈未は変わった。「オールミルクリストレットショットノンシロップソイラテ、サイズはトール」をスラスラと言い、服装もおしゃれにもなった。何より仕事への向き合い方が変わった。
和泉遙(久保田紗友)からは「なかなかの強敵」。麗子(菜々緒)にも認められている。奈未を「辞めさせないでほしい」と麗子が言っていたことを副社長・宇賀神(ユースケ・サンタマリア)から聞く。

『MIYAVIを』去った麗子は、備品管理部にいた。第1話で奈未が面接を受けた部署だ。ここでもできる仕事ぶりで、早くも部内で頼りにされている。

潤之介(玉森裕太)の両親との食事会をすることになった奈未は、潤之介の姉である麗子にも来てほしいと伝えに行く。食事会に来るよう麗子の心を動かし、父とのすれ違いもあっさり解決してしまう。頼もしすぎる。
夢を見つけたかもしれないと言う奈未に対して、麗子は「それが答え。私があなたを編集部に残した理由」と言う。

潤ちゃんを余計傷つけるよ

潤之介からのプロポーズを即OKした奈未。潤之介からすると仕事をどうしたいのかという確認の意味を込めてのプロポーズだったが、奈未は深く考えずにOKしていた。 同棲生活は可愛いけれど、2人ともどこか不安な表情を見せる。奈未は、仕事を辞めることへの整理がついていない。潤之介はそんな奈未のことが気がかりだ。潤之介は指輪を渡して、奈未に再度確認する。
潤之介「何か不安なことあったらちゃんと言って」
奈未「大丈夫」

そう答えた奈未だったが、理緒(倉科カナ)の言葉で自分の気持ちに気づく。
理緒「奈未ちゃんは、編集者になるのが夢になったのかもね」「奈未ちゃんが仕事とか夢とかに未練があるなら潤ちゃんを余計傷つけるよ」

気づいていたけれど、潤之介と同じように夢にフタをしようとしていたのかもしれない。

奈未は、仕事を続けることを選んだ。潤之介に指輪を返し、振り返ることなく去っていく。屋上、夜景、バックハグ、優しい「泣かないで」、2人の涙。全てが美しい別れのシーンだった。これまでのラストシーンが詰め込まれた奈未の回想も、美しさを増す。そりゃ奈未は泣いちゃう。

最終話前に寂しい展開

泣き崩れる奈未のもとに現れたのは、中沢(間宮祥太朗)だった。
中沢「お前が、また泣いてる気がして」

どこまでイイ男なんだ。弱っているところにつけ込むような人でもないともうわかっている。この後どんな言葉をかけてくれるのか。中沢の日めくりカレンダーは、本当に元気が出そうだ。

最終話前に寂しい展開となった第9話。潤之介は、明るく天然なキャラクターだ。しかし一方で、家を継ぐことを背負い、夢にフタをしてきた。繊細な潤之介の夢への向き合い方が、このままで良いのか気にかかる。奈未の笑顔を撮影する潤之介を見ることができたら嬉しいなと考えてしまう。奈未も何か行動を起こすはずだ。

次回はこちら:上白石萌音×玉森裕太「オー!マイ・ボス!恋は別冊で」最終話。結婚か仕事の二択ではない奈未と潤之介のハッピーエンド

イラスト、イラストレビュー、ときどき粘土をつくる人。京都府出身。
ドラマレビュー