綾瀬はるか×高橋一生「天国と地獄」8話大胆考察。そもそもなぜ乳歯が現場に残されていたのだろう

綾瀬はるか×高橋一生「天国と地獄 ~サイコな2人~」。思い込んだら一直線で失敗も多い刑事の望月彩子(綾瀬はるか)と創薬ベンチャー企業コ・アース社社長でサイコパスな殺人鬼の日高陽斗(高橋一生)が入れ替わり……。ストーリーがかなり整理された感のある8話。日高の双子の兄・東が本当に犯人なのか……。まだまだ怪しい人物が2人!

ストーリーがかなり整理された印象の「天国と地獄~サイコな2人~」第8話。犯人は東一択と言った感じだが、残り23話と考えると大きな展開がもう一つ二つありそう。僕が怪しいと感じているのは、八巻(溝端淳平)と五木樹里(中村ゆり)だ。

事件現場に落ちていた乳歯にも見落としがちな不自然な点があった。また、彩子と日高の入れ替わりについても考察しておきたい。

人格が入れ替わったふたり。左が彩子(見た目は高橋一生)右が日高(見た目は綾瀬はるか)

怪しすぎるけど、東で決定なの?

日高の双子の兄・東が、湯浅だったことが確定した。東には警備会社社長のドラ息子・久米幸彦(加治将樹)殺しの動機も持ち合わせている。死んだ幸彦の口中にはタバコが押し詰められていたが、幸彦と東のトラブルもタバコが発端。これを知り得る人物は少なそうため、犯人である可能性はかなり高い。ちなみに、8話でチラっと写った東の派遣登録記録には、2番目に殺された田所仁志が社長を務めるパチンコ店で働いていた過去も発覚している。もう東が犯人にしか見えない。

東が犯人であると確信した彩子は、日高が東をかばっていると推測。日高にやめるよう訴えると、日高も「わかりました。兄をかばうことは諦めます」と答えた。だが、これを言葉通り受け取っていいかはまだ疑問だ。

かばっているのは事実だとしても、東が本当に殺人を犯しているのかは確定ではない。濡れ衣を着せられているかもしれないし、黒幕に殺しを強要されている可能性もある。殺人に一切からんでいないとは考えづらいが、東が悪の根源とは限らない。

状況的な証拠は東に集まっているが、キャラクター的には「何かを背負った悲しみの男」に見える。

乳歯にまつわる違和感いろいろ

幸彦殺しの現場で日高の乳歯が発見された。これで日高の身体を持つ彩子は、警察に追われることになる。彩子を救うために日高が、奥の手としてもう一度入れ替わりを試みる……というところで終了。さぁ入れ替わったのか !? というのはもちろん気になるが、乳歯そのものにだいぶ違和感がある。

そもそもなぜ乳歯が現場に残されていたのだろう?「東が日高に罪を着せるために現場に置いてきた」と考えるのが一番自然だろうか。だが、30年も前に抜けた乳歯が現場に落ちていたところで、警察からすれば根拠に欠ける。日高の身柄を押さえることはできるが、証拠にはなり得ない。濡れ衣を着せたいだけなら、毛髪を残すとかもっと直接的な方法がありそうなものだ。それに、足跡など自分の証拠を消さないのはおかしい。

それに日高(中身は彩子)には、事件当日に刑事である八巻と一晩中いたという超強いアリバイがある。事件が起きた夜、東らしき人物(ほぼ確定)が彩子と八巻の近くを訪れているが、彩子(見た目は日高)のことを見かけたのならば、アリバイがあることはわかりきっているのだ。

ドラ息子殺しとこれまでの事件の違い

もっともっと根本的な謎がある。それは“他の事件現場には何か残されていたのか?”ということだ。過去に起きた事件は、クウシュウゴウ(どうやら東)が殺人を犯して、その証拠を消すために日高が現場の清掃をしている、というパターンで行われた可能性が高い。

東は日高の乳歯を一本しか持っていないはずだが、これまでの清掃で日高は乳歯やその代わりになるような証拠品を見つけて回収してきたのだろうか。一本しか持っていない乳歯をわざわざ幸彦殺しの現場に残したとしたら、それなりの理由があるのだろう。

そこで思い出したいのが、幸彦は例の殺しのリストに名前が載っていなかったことだ。日高は「ルール違反だろ」と犯人(おそらく東)に怒りを覚えていたが、そもそも幸彦殺しはこれまでの「ゴルフ場オーナー殺し」や「パチンコ社長殺し」と犯人が違う可能性も考えられる。クウシュウゴウではない誰かが幸彦を殺しているから、「リストにも載ってなかった。乳歯も残した」と考えることができるのだ。

と、いろいろと考察してみたが、「東はいつもお守りのように乳歯を持ち歩いていて、今回たまたま落とした」という可能性も十分にあり得る。

気になるのは手錠が必須アイテムだったこと!

8話のラストで、日高は彩子と再入れ替わりを試みた。注目したいのは、無言で立ち上がった綾瀬はるかが、顔をぐにゃーっと歪めるように触って確認したシーンだ。これは、彩子が日高の身体に入ってしまった時と同じ仕草。このことから、入れ替わりは成功したと考えるのが妥当だろう。

付け加えるのなら、入れ替わりができるのは満月の夜のみ。今回入れ替わりに失敗してしまうと、次に挑戦できるのは1ヶ月後になる。ここで入れ替わらないと、ラストまで戻れなくなってしまう可能性が非常に高い。もちろん全てが解決した後に入れ替わって元に戻るという展開もなくはないが、小さく納まりすぎでこのドラマらしくない気もする。

それよりも僕が気になったのは、日高が入れ替わりの必須アイテムとして用意した手錠だ。満月や奄美の丸石は、なんとなく神秘的というか、入れ替わりというファンタジーにマッチしたアイテムだ。その点、手錠はちょっと人工物すぎる。入れ替わり伝説の元になったとされる奄美の昔話「月と太陽の伝説」の世界観にも合っていない。

「人と人が繋がっている」のが条件ならわかるのだが、日高と東は前回も今回も手錠で繋がられているわけではない。手錠は月みたいに形が丸いから? それとも「精神的に追い込まれる」が条件でそのため? まったくわからないが、とにかく手錠が浮いている。

ますます怪しい八巻と五木

黒幕は八巻だと考えている。と言っても、八巻の中身は死んだ十和田元(田口浩正)だ。漫画「暗闇の清掃人」を描いた十和田は、もとより殺しの思想を持っており、八巻と入れ替わって一連の事件に関与している(この辺は7話の考察を読んで欲しい)。十和田が自殺したとされるのが3年前で、初めに起こった「官僚殺し」が3年前というのも怪しい。もちろん、八巻は警察なので入れ替わりアイテムの手錠も持っている。

そしてもう1人、僕がずっと怪しいと感じているのは秘書の五木樹里だ。主要人物で「日高と同級生」というとんでもないキーワードを持っているのにもかかわらず、そこはゆるっと流されている。

さらに今話では小さな子供がいることも明かされた。なんて物語を転がしやすい設定を持ち合わせているのだろうか。「カッコよくてキレイな優しい女性」というシンプルなキャラ設定も、汚れた時にギャップが生まれやすい。ちなみに名前には「い“つき”じゅり」と月まで入っている。

これから迎えるクライマックスで大きな展開を作るのは、八巻と五木の2人だと思う。

次回はこちら:今夜最終回「天国と地獄」9話。元に戻った綾瀬はるかと高橋一生!本当にこのまま終わる?残された謎をまとめてみた

企画、動画制作、ブサヘア、ライターなど活動はいろいろ。 趣味はいろいろあるけれど、子育てが一番面白い。
イラスト、イラストレビュー、ときどき粘土をつくる人。京都府出身。
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