綾瀬はるか×高橋一生「天国と地獄」6話。こんがらがってきたので一旦謎をまとめる。黒幕は「悪」と「善」の2人いる?
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- 前回はこちら:綾瀬はるか×高橋一生「天国と地獄」5話。溝端淳平と柄本佑がどっちも癒やし系男子って、キャラかぶってて怪しい
「天国と地獄~サイコな2人~」第6話は、前話から1.5ポイントアップの14.7%。ここにきてさらに注目を増したようだ。内容はと言ったら、真犯人=φ=クウシュウゴウ=十和田元(田口浩正)という図式が出てきたり、東朔也という人物が急浮上したり。謎が謎を呼んだと思ったら、別の角度から謎が登場して混乱必死の回だった。
謎が多すぎて何を追い求めているのかすらちょっと見失いかけてくる。ココらへんで、6話までを踏まえて主だった謎をまとめておきたい。
このドラマは主人公2人の表記が非常にややこしいので、以後、彩子(見た目は高橋一生)は「彩子」、日高(見た目は綾瀬はるか)は「日高」と人格の方を優先する。
彩子と日高の入れ替わりの条件
まず、ドラマの根幹である入れ替わり問題。女刑事・望月彩子と猟奇殺人犯と思われる社長・日高陽斗の2人が第1話で入れ替わったのだが、ここの謎は全く明らかになっていない。奄美大島に伝わる昔話「月と太陽の伝説」が元になっているとされているが、それすらも確実とは言えない。
だが、「おそらくそうであろう」と思われる入れ替わりの条件はいくつかある。それは、満月の夜であること、2人が階段から転げ落ちるなどの衝撃が加わること、どちらかが奄美大島にある呪われた丸石を持っていることだ。ちなみに日高は、この条件を知っていると見られている。
また、「月と太陽の伝説」内での入れ替わりのキーアイテム・シヤカナローの花は、サガリバナという夏にしか咲かない花であることがほぼ確定している。だが、日高が入れ替わりの時に花を持っていた描写はない。一体どういうことなのだろうか?
あくまで僕の推理だが、日高は花を持っていない代わりに花のエキス的な物を持っていたと考えられる。凶器として奄美の丸石を日高は保持していたが、その石にサガリバナのエキスが染み込んでいたのだ。丸石は赤く染まっていたが、あれは血ではなく、エキスということ。丸石は、凶器ではなかったということだ。
ここ数話は入れ替わり条件の情報が更新されていない。というか、だいぶ放って置かれている。でも大事なことっぽいので頭に留めておきたい。
日高は人を殺している? 黒幕には善悪2人いる?
日高は日本で、「法務省官僚殺人」「パチンコグループ社長殺人」「ゴルフ場オーナー殺人」の3つの事件の犯人に見える。アメリカ留学時代には、連続強姦殺人事件の容疑者にもなっている。日本では「悪いお金の稼ぎ方をしてそう」な人を殺しているのに対して、アメリカでは己の快楽のために罪を犯している。
このことから考えられるのは3つ。「アメリカにいた時と日本にいる現在の日高は別人格」「黒幕による指示を受けている」「殺人を犯す時(満月の夜)だけ誰かと入れ替わりをしている」だ。
この中で可能性が高いのは黒幕の指示。街の落書きを利用して日高が指示を受けているのはほぼ確実なのだが、それだけでは日本とアメリカの事件の方向性の違いは説明できない。日高どころか、黒幕すらも入れ替わっているのかもしれない。
大胆な予想になるが、落書きは「殺人の指示」ではなく、「殺人を止める指示」。つまり、日高を操る人物は「本物のシリアルキラーを止めるために動いている」という可能性すらある。黒幕には、「善の黒幕」と「悪の黒幕」の2種類がいるという考え方だ。だって、「1人だけが黒幕でした~」では説明がつかないほど、怪しい人物が多すぎる。
日高の中身は女性?
第1話で彩子と入れ替わった日高だが、もともと誰かと入れ替わりの経験を持っていて、その相手が女性だという線が濃厚だ。理由としては「メイクが上手いこと」「彩子の体を女性目線で褒めていること」「お洒落を楽しんでいること」「陸(柄本佑)と男女の関係を持ったこと」などが挙げられる。
だが、こうなると「元の日高はどこへ行った?」という問題が浮上する。現在登場している女性キャラの中で男っぽい仕草をしている者はおらず、単純に日高と女性が入れ替わっているわけではないのかもしれない。ただ、何度も入れ替わっているとこっちの頭が付いていかないので、極力少なめにしてもらいたい。正直、2人の入れ替えでさえたまに混乱する。
別の入れ替わり問題についても。日高が学生時代に仲良くしていた近所のおじいさんは、階段から落ちて亡くなっている。今作において「階段から落ちる」は入れ替わりのトリガーであり、このおじいさんが誰かと入れ替わっている可能性は高い。
もちろん、日高とおじいさんの入れ替わりはあり得るのだが、僕はこのおじいさんが湯浅(迫田孝也)の父親であり、おじいさんと湯浅が入れ替わったと考えている。大きな理由は「ハナモゲラ」など、湯浅の言葉遣いが年齢のわりに古いからだ。
この時に日高と湯浅は知り合っており、今現在2人は手を組んでいるという形だ。根拠は、前話で湯浅が酒を飲まなかったこと。おそらく、酒が飲めなかったのは事前に薬を飲んでいたからだろう。6話で日高が忍び込んだ久米(菅田俊)宅の周りには空けられた薬が落ちていたが、それは湯浅のもの。日高と湯浅は、2人で久米宅を見張り、潜入する計画を立てていたのだ。
6話で「数字の指示を出しているのは40歳くらいのおじさん」ということが発覚している。今のところここに当てはまるのは湯浅だ。湯浅が数字で指示を出して、日高が動いているという可能性だ。しかし、これが悪の共闘とは限らない。前述した通り「日高がシリアルキラーを止めるために動いている」としたら、湯浅は日高にとっての「善の黒幕」ということになる。
日高が久米の口を押さえつけたシーン。演出的には日高が「久米の殺しを思いとどまった」に見えたが、「もともと殺すつもりはなかった」とも取れる。久米が翌朝「朝から頭が痛くてな」と言っていたのは、日高が眠りを深くするための薬を吸わせたからだと考えられる。日高は、久米を誰かから守るために、もしくは重要な手がかりを掴むために潜入したということだ。
だが、そうなってくると事件当日に久米宅付近に現れた謎の男が気になる。この男は、背丈からどうも湯浅っぽい。湯浅だと確定すると、なんのために現れたのか、そして目的は果たせたのか。ここら辺は全く想像できない。ただ、生活苦の湯浅のわりには服がちょっと高そうだったなぁとも思う。本当に湯浅だったのだろうか、じゃないとしたら誰だったのだろう?
「歩道橋の彼女」は誰?印象が変わっていない人物が怪しい
日高にラブレターのようなものを送った「歩道橋の彼女」の正体も鍵になる。そもそも、彼女(男の可能性も)が一体何をしている人物なのかはわかっていない。怪しい人物というか、「何かを隠している」と思われる人物は複数人いる。例えば、5話の考察でも説明したが、八巻(溝端淳平)と陸の2人だ。
八巻については、第2話の時点で入れ替わりに気づいたのは見逃せない怪しい事実だし、うっかりが多いのも疑わざるを得ない。陸がここにきて、グイグイ物語の中心に割り込んできているのも気になる。彼らは「彩子を支える癒し系男子」「入れ替わりに気づいているのが2人だけ」というキャラ被りをしている点からも、どちらも何もないというのは考えにくい。
五木樹里(中村ゆり)も気になる。日高の過去を知る「大学の同級生」のはずなのに、その設定が今のところ全く生きていないのも変だ。日高の中身が女だと仮定したら、入れ替わるチャンスが一番多そうなのが彼女だ。
入れ替わりには「月と太陽の伝説」が関係しているのは前述した通り。それになぞらえて望“月”彩子と、“日”高“陽”斗が入れ替わっている。そして2人以外で月と太陽が関係した名前を持っているのが、五木樹里(い“つき”じゅり)なのだ。また、五木は物語を通して「一番印象が変わっていない人物」でもある。怪しくて仕方がない。「歩道橋の彼女」の最有力候補だと思う。
東朔也は一体何者なのか?
6話の終盤、東朔也という名前が特大のインパクトを残した。河原(北村一輝)らの活躍により、「真犯人=φ=クウシュウゴウ=十和田元」という図式が出来上がったのだが、調べが進むと十和田はすでに自殺していることが発覚する。身寄りのない十和田の遺品を整理した特殊清掃業者の1人が東朔也だった。
しかも東朔也は、十和田が持っていた漫画「暗闇の清掃人Φ」の原稿を持ち去っているという。その原稿は日高が大事にしていたものであり、内容は「番号で指示する」など今回の連続殺人事件と重なる部分が多い。
さらに、日高が警察内のパソコンで東朔也がすでに死んでいるかどうかを検索。さらにさらに、日高が奄美大島で東朔也を名乗っていたことが発覚する。さらにさらにさらに、東朔也の「朔」は殺しが行われる「新月」という意味を持っている。もう、全ての元凶が東に見えてくる。
だが、ちょっと落ち着きたい。5話の戸田一希(橋本真実)はあれだけ怪しげに演出されていたが、実のところただのキーパーソンの1人に過ぎなかった。今回の東だって、黒幕や真犯人とは限らないのだ。日高が東と名乗っていたことや漫画を持っていたことから、日高が東と入れ替わっていると思いがちだが、別にこれは確定事項ではない。なんらかの理由で名前を利用したとも考えられる。根拠なんて何もないけども。
今夜放送の第7話の予告を見る限り、珍しく日高が追い込まれるシーンが多く描かれそう。日高家も物語に食い込んできそうで、日高の過去が触れられるだろう。全くラストが想像できないドラマだが、7話でその輪郭くらいは見えてくるかもしれない。というか、ちょっとでいいからスッキリしたい。
次回はこちら:綾瀬はるか×高橋一生「天国と地獄」7話 黒幕が誰かハッキリ言い当ててみせます考察
- ■「天国と地獄」全話レビュー
1:「天国と地獄~サイコな2人~」1話。高橋一生が役者・綾瀬はるかそのものを憑依させた!
2:「天国と地獄~サイコな2人~」2話。「月と太陽の伝説」から怪しむべき人物がもうひとり!
3:「天国と地獄~サイコな2人~」3話。高橋一生は綾瀬はるかを守ろうとしてる説浮上!ここまでの謎をまとめてみる
4:「天国と地獄」4話。綾瀬はるかと高橋一生のバディ展開へ。死体のΦが指す人物を大胆に考察してみました
5:綾瀬はるか×高橋一生「天国と地獄」5話。溝端淳平と柄本佑がどっちも癒やし系男子って、キャラかぶってて怪しい
6:綾瀬はるか×高橋一生「天国と地獄」6話。こんがらがってきたので一旦謎をまとめる。黒幕は「悪」と「善」の2人いる?
7:綾瀬はるか×高橋一生「天国と地獄」7話 黒幕が誰かハッキリ言い当ててみせます考察
8:綾瀬はるか×高橋一生「天国と地獄」8話大胆考察。そもそもなぜ乳歯が現場に残されていたのだろう
9:今夜最終回「天国と地獄」9話。元に戻った綾瀬はるかと高橋一生!本当にこのまま終わる?残された謎をまとめてみた
10:綾瀬はるか×高橋一生「天国と地獄」最終回。陸、なんなの?ナッツでサヨナラってどういうこと?
「天国と地獄 ~サイコな2人~」
毎週日曜夜9時~
出演:綾瀬はるか、高橋一生、柄本佑、溝端淳平、中村ゆり、迫田考也、林泰文、野間口徹、吉見一豊、馬場徹、谷恭輔、岸井ゆきの、木場勝己、北村一輝
脚本:森下佳子
音楽:高見優
主題歌:手嶌葵「ただいま」
編成・プロデュース:渡瀬暁彦
プロデュース:中島啓介
※高見優の高は、はしごだか
https://www.tbs.co.jp/tengokutojigoku_tbs/
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