「天国と地獄」4話。綾瀬はるかと高橋一生のバディ展開へ。死体のΦが指す人物を大胆に考察してみました

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• 前回はこちら：「天国と地獄」3話。高橋一生は綾瀬はるかを守ろうとしてる説浮上！ここまでの謎をまとめてみる

謎や伏線を散りばめた第3話と打って変わって、第4話は人間関係や心情の変化に重きが置かれた回だった。まさかの綾瀬はるかと高橋一生がバディを組むかもしれないという展開もあり、かなり物語が動き出した様相。

また、ネット上の考察班の思考を一旦整理するような描写も多々あった。なんだかドラマ製作陣に視聴者みんなが操られ出した気もする。

このドラマは主人公2人の表記が非常にややこしいので、以後、彩子（見た目は高橋一生）は「彩子」、日高（見た目は綾瀬はるか）は「日高」と人格の方を優先する。

こんな高橋一生が見たかった！

自分の体を使って日高に殺人事件を起こされてしまった彩子。河原（北村一輝）に取り調べを受けるも、皮肉にも自分への疑いが薄まる形に。日高の会社「コ・アース」で社長業に苦戦していた彩子だったが、「記憶喪失」と嘘のカミングアウトをすることでこちらも前向きな方向で解決。そこで、日高が部下や妹の日高優菜（岸井ゆきの）から慕われていたことを知る。

彩子が家にいるときに殺人が行われたこと、記憶喪失と嘘のカミングアウトをしたことで、彩子は格段に動きやすくなった。日常のストレスも減り、やっと本腰を入れて捜査に取り組む環境が整った。また、戻っても殺人犯、戻らなくても殺人犯という絶望的な状況に追い込まれたことで、「差し違えてでも犯人を捕まえる」という覚悟が決まった。

ようやく本来の彩子のキャラクターである「活発な強い女性」が蘇り、高橋一生の演技の幅（難易度）もグングン広がった。怒ったり、追い込まれたり、喜んだり。喜怒哀楽に女性を乗っけて演じる高橋一生が本当に面白い。

環境が変わったと言えば河原もだ。日高の殺しの尻尾を掴むも、外国人留学生を使った違法捜査を逆手に取られて捜査本部を外されてしまう。事件から退場に見えるが、むしろ河原の場合は余計な枷が外れたとも取れる。絶対これからも関わってくるだろうし、予告でもなんかしてた。

一方、日高の環境はたいして変わらない。河原に疑われるも目論見通り捜査本部から追い出すことに成功し、疑われずに目的を遂行できる状況だ。しかし、彩子が吹っ切れたことで心境の変化は生まれたようだ。まさかのバディ展開が期待できる。

日高と彩子、バディを超えて恋愛まである？

逃げ場をなくした彩子は、日高に反撃を試みる。証拠品である革手袋を理由に日高を呼び出し、殺しをやめないと殺人動画を警察に提出すると脅したのだ。もちろん、日高が捕まれば彩子は自分の身体が逮捕されることになる。友人や家族などの悲しみも踏まえた上で駆け引きに出たのだ。失うもののない人間は強い。

さすがの日高もこれには珍しく驚きの表情を見せる。だが、そのあとにつぶやいた言葉はあまりにも意味深だった。

「だからあなただったんですね。そうか、だから私はあなたと入れ替わったんですね」

日高は知らない誰かと入れ替わる運命を知っていたのだろうか、また、そこに目的や理由はあったのだろうか。この時点では想像もつかないが、ここから日高が彩子に協力的な態度を取るようになる。また、外国人留学生のその後や実の妹である優菜の心配を口にするなど、表情も明らかに柔らかい。

彩子もそんな日高に何かを感じたのだろう。「どうして人殺しなんかするの？」とド直球な質問をする。日高は「ただ突然殺したくなるんです」とこちらもド直球のシリアルキラー発言で返すが、彩子は納得がいかない。ひとりの人間である日高陽斗と向き合うことを決めたのだろう。笑顔で返した日高も、ようやく理解者が現れた、そんな表情で微笑んでいた。

歩道橋の上と下で電話する2人。バディどころか、まさかの恋愛展開さえありうる構図だった。

Φはファイじゃなくて0？

今回は人間ドラマがメインで、謎については殺された四方が「4」田所仁志が「2」であったことなどが明かされ、どちらかといえば考察に対する答え合わせ的なシーンが目立った。日高がただのシリアルキラーでないことがほぼ確実になったのもそうだ。

製作陣の「もう中盤だし、ここら辺で謎を少し整理しときましょう！」というメッセージだろうか。今は“視聴者みんなが考察班”という時代だが、確かに全力で突っ走られるとついていけなくなったりもする。製作陣の塩梅がうまい。時代に慣れてきたのだろうと勝手に感心しちゃう。そんな中でも、気になる点はいくつかあったので触れておきたい。

日高が高校時代に近所のおじいさんが亡くなっている。「日高が殺したのでは？」という疑問を抱かせるシーンではあるのだが、気になるのは死因の「階段から落ちた」だ。このドラマにおいて階段からの転落は入れ替わりのトリガーの一つであり、重要な意味を持っている。不用意にただの死因に使うとは考えづらい。

そうなると高校生の日高は入れ替わりに関する知識を高校生のときに学んだのだろうか。わざわざ嫌われ者のおじいさんと入れ替わりたいと思うことはなさそうだが、ちょっと心に留めておきたいシーンだ。

被害者の手のひらに書かれていた「Φ」の文字を日高が入浴中に鏡に書くシーン。日高は「○」に対して思いっきり斜めに線を引いていたが、Φは基本的に上から下に引くはず。もちろん斜めに書き殴るΦもあるだろうし、「いやいや本場の人は斜めだから！」と言われたら知識のない僕は引き下がるしかないのだが、あまりにも斜めだった。なんならちょっと横寄りだった。

もしかすると「Φ」ではなく、「０」（ゼロ）と「O」（オー）を区別するために「０」（ゼロ）に斜線を引いたやつなのではないだろうか？　殺された被害者の名前に2や4などの数字が入っているのは確実だ、黒幕が0だったらおさまりがいい。

では、0に斜線は誰なのだろうとホームページの相関図を見てみる。そこで浮かび上がったのは、日高の「日」。日高陽斗ではないとすると、妹の優菜の黒幕説が出てくる。僕は2話のレビューから五木樹里説を唱えているのだが、相関図でちょい役とは思えない扱われ方をしているのを見ると、ありえるない話ではないかもしれない。

予告がすごい

今夜放送の第5話の予告はもう観ただろうか？　日高が手錠を何者かにかけたり、真犯人の似顔絵が出たり、怪しさ満点の九十九（中尾明慶）が再登場したりと、大きな展開が盛り沢山な様子。また、ホームページのあらすじには、演出でたびたび出てくるアニメキャラクターにも触れている。

ドラマにおいて初回の次に重要と言われる第5話。考察が大変そうだ。

次回はこちら：綾瀬はるか×高橋一生「天国と地獄」5話。溝端淳平と柄本佑がどっちも癒やし系男子って、キャラかぶってて怪しい

• ■「天国と地獄」全話レビュー
  1：「天国と地獄～サイコな2人～」1話。高橋一生が役者・綾瀬はるかそのものを憑依させた！
  2：「天国と地獄～サイコな2人～」2話。「月と太陽の伝説」から怪しむべき人物がもうひとり！
  3：「天国と地獄～サイコな2人～」3話。高橋一生は綾瀬はるかを守ろうとしてる説浮上！ここまでの謎をまとめてみる
  ４：「天国と地獄」4話。綾瀬はるかと高橋一生のバディ展開へ。死体のΦが指す人物を大胆に考察してみました
  5：綾瀬はるか×高橋一生「天国と地獄」5話。溝端淳平と柄本佑がどっちも癒やし系男子って、キャラかぶってて怪しい
  6：綾瀬はるか×高橋一生「天国と地獄」6話。こんがらがってきたので一旦謎をまとめる。黒幕は「悪」と「善」の2人いる？
  ７：綾瀬はるか×高橋一生「天国と地獄」7話 黒幕が誰かハッキリ言い当ててみせます考察
  ８：綾瀬はるか×高橋一生「天国と地獄」8話大胆考察。そもそもなぜ乳歯が現場に残されていたのだろう
  ９：今夜最終回「天国と地獄」9話。元に戻った綾瀬はるかと高橋一生！本当にこのまま終わる？残された謎をまとめてみた
  10：綾瀬はるか×高橋一生「天国と地獄」最終回。陸、なんなの？ナッツでサヨナラってどういうこと？