【古谷有美】「普通」は違って当たり前―みんみん画伯×telling,
TBSの朝の顔、古谷有美アナ。またの名を「みんみん画伯」。インスタグラムに投稿される、繊細でスタイリッシュなイラストが人気です。telling,に登場した女性たちの言葉から、イラストをお届けします。
●みんみん画伯×telling,
「普通」は違って当たり前
言葉を扱う仕事をしていて、むずかしいなぁと感じることのひとつが、「普通」の使い方。「ごく普通の家庭」「普通かそれより少し大きいくらいの」「普通の10代なら」……そう、なかなかの頻度で登場する、便利ワード界の重鎮様。こういった表現、日常会話ならもちろんアリですが、わたしはテレビやラジオでは使わないことにしています。
なぜか?答えはすごく単純で、みんなにとっての「普通」は無いからです。人を殺してはいけないとか、物を盗んではいけないとか、そういった倫理的「普通」感覚はさておき、経験値からくる「普通」は、違って当たり前。「ふーん普通じゃん」「げっ普通じゃない」どちらに感じるかは受け手の皆さんが決められるような余白を残しておきたいのです。そのためにも、自分の普通と他人の普通は別物として、それぞれを尊重したいと心がけていますし、それができなくて人と比べてヤキモキする時は、自分の成長のタイミングなんだと前向きに捉えるようにしています。
とはいえ「好きな人と毎日メールしなくていいし、相手が今どこで何してるか知らなくても全然平気」というわたしの感覚はどうやらまったく「普通じゃない」らしく、そんなわたしが「普通」について語るというのも何だかオカシな話ですが……。
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