【古谷有美】古谷有美「イベントや記念日には興味がないけれど、ギフトは好き」
●女子アナの立ち位置。
冬はなにかとイベントの多い時期。お祝いごとや記念日にはあまり興味がないけれど、ギフトは大好きです。もらう方よりも、贈る方。そして、特別な日だけじゃなく日常のなかで、好きな人に贈り物がしたいと思います。
ちょっとしたものを贈るのが、もう癖になってる
学生時代からずっと、自分のお祝いごとや記念日はあんまり意識しません。それこそ恋人に「付き合って何カ月だね」と言われたりしても「覚えてたんだ、すごい!」という感じ(笑)。自分の誕生日も、そんなに盛大にお祝いしてもらわなくてもいいかなぁ、と思ってしまいます。
だけど、誰かをお祝いすることはとっても楽しいもの。むしろ特別な機会にかぎらず、日常
的に贈り物をするのも大好きです。
たとえば、誰かと会う約束があるとき。自分の気に入っているお店に立ち寄って、ちょっとしたギフトを買うんです。食べ物を贈るときもあれば、自分が使っていていいなと思ったお化粧品とか、季節のものを選ぶときもあります。朝早く開いているお店はここ、会社の近くならこのお店、という選択肢もいくつか持っていて。もしくは、べつのお買い物をしているときに「今週はあの人とあの人に会うから、なにか買っておこうかな?」と思い出すこともあります。
相手の日常を考えて、うれしいものを選ぶ
この間は、2つ下の幼なじみにネイルオイルを贈りました。和食のお店でアルバイトを始めて、すごく頑張っているって聞いていたから、洗い物で手が荒れてしまわないように。これは、私がお友達から誕生日にもらって、すごくよかったものなんです。
スポーツ番組を担当している後輩のアナウンサーには、さわやかな練り香水を。ちょっとしたスキマ時間にインタビューをとったり、一日じゅう炎天下で取材したりもする現場だから、すこしでも自分や周りがリフレッシュできるコスメがいいなと思って。いわゆる香水やリフレッシュシートだと香りが強すぎちゃうけれど、これならよさそうって感じた、ナチュラルな香り。
社内の先輩に食事をごちそうになったりしたときは、あとからお礼の贈り物をすることもあります。独身の男性だったら、1足1,500円くらいのちょっと洒落た靴下なんていいですよね。自分ではあまり買わないけれど役立つものは、プレゼントの定番。「穴があくまで履いちゃってください!」と、気軽に使い捨てられるような感じでお渡しするんです。
素敵な大人たちを見習って、今日も
社会人になってから、いろんな方とお会いするなかで気づいたことがあります。ちょっとしたギフトや手土産を用意してくださる方って、本当に多い。大人って、そういうものなのかもしれませんね。押しつけがましくなく、相手が気を遣わずに済むようなほどよい贈り物を、さらっと渡してくださるんです。
自分よりもずっと忙しい方から、そんなギフトをいただくことも少なくありません。「私と会う前にわざわざ時間を作って、私のことを思い浮かべて買いに行ってくださってるんだな」って思うと、心がほっこり温かくなる。それって気遣いでもあるし、贈る側の心の余裕もあらわしているんですよね。私もそんな大人になりたくて真似していたら、いつのまにか“贈る”ことが習慣になっていました。
「いつもありがとう」「忙しそうだけど、お仕事がんばってね」なんて気持ちを込めて、ほんのすこし。なんのお祝いでも、記念日じゃなくてもいいんです。ただ、誰かのことを考えてギフトを選んでいる時間が、好きだから。
- <編集後記>
この日の取材をはじめるとき「よかったら食べてください」と微笑んで、ミニカステラの詰め合わせを差し出してくれた有美ちゃん。「簡易フォークが入っているから、出先でお子さんと一緒に食べるにもいいかなと思って」とのことでした。私と2歳の息子のことまで考えてくれたギフトに、きゅん……。それで、この日のテーマは“日常的な贈り物”となったのでした。
- ヘアメイク:町田恭子