女子アナの立ち位置。

【古谷有美】古谷有美「女子アナでも“できちゃった結婚”、アリだと思います」

TBSの朝の顔、古谷有美アナ。またの名を「みんみん画伯」。インスタグラムに投稿される、繊細でスタイリッシュなイラストが人気です。テレビとはひと味違う、本音トークが聞けるかも。

●女子アナの立ち位置。

妙齢の女性が必ずといっていいほど考える、結婚や妊娠のこと。「女子アナが結婚・妊娠する=男性ファンが減る」とも言われるけれど、私はそうは思いません。

赤ちゃんが大好きだけど、まだ予定はありません

私、子どもが大好きです。このあいだも、友達が育てているムッチムチの赤ちゃんに、とっても癒やされました。私にとって赤ちゃんは“全力でかわいがるもの”。家族もみんな子どもが好きなので、道行く赤ちゃんにもどんどん話しかけちゃうんですよね。そんな親を見て育ってきたからか、私も「あやすの上手だね」とか「もう2人くらい産んでます?」なんて言われます。

10代のころは、親から「みんみんには外国人と結婚して、かわいいハーフの子どもを産んでほしいな」なんて言われたりもしました(笑)。私も英語が好きだったから「外国人の夫にハーフの赤ちゃん……うーん、ありやな」と思ったり。

大人になってからは何も言われないものの、きっと孫を楽しみにしてくれているんだろうな、とは思います。私も、いずれは結婚して子どもを産みたいけれど、まだ予定はありません。

できちゃった結婚は、奇跡が積み重なった先にあるから。

結婚や出産のかたちって、本当にさまざまですよね。「子どもを産むタイミングを考えると早く結婚したいけれど、親に反対されている」とか、「とても仲の良い夫婦なんだけど、なかなか授からなくて治療に取り組んでいる」とか……いろんな悩みを耳にします。

とくに女性にとって、結婚と出産はなかなか切り離せない問題。どんなふうに、いつするか、もしくはしないのか。多くの人が一度は考えるんじゃないかな。

私は、できちゃった結婚でいいと思っています。

だって、命って本当に授かりものなんですよね。簡単に授かるものじゃないし、授かっても無事に産まれてくるとは限らない。女性には、年齢的なリミットもある。だったら、妊娠を“タイミング”ととらえたっていいと思うんです。

「絶対にできちゃった結婚をするぞ!」なんて、意気込んでいるわけではないけれど(笑)。信頼し合えるパートナーと、お互いの気持ちも確認できたうえでそういうことになったなら、ひとつの選択肢としてアリなんじゃないかな、と感じています。

結婚や出産で、人間としての幅を広げられたら。

もちろん、大好きで休みたくない仕事を任せていただいているからには、周りにご迷惑をかけるつもりはありません。ラジオは見た目が関係ないから、出産ギリギリまで続けて、すぐに復帰する先輩たちもいました。でも、お腹が大きくなってくると、テレビではやっぱり視聴者の方々の気が散ってしまう。見ている方が、ニュースよりもお腹に目がいってしまうのは避けたいから、対策を考えないといけないですね。

昔は「女子アナが結婚する=男性ファンが減る」なんてイメージもあったけれど、私はあんまりそうは感じていません。

ばりばり働いている女性でも、個人の選択が尊重される世の中になってきているからこそ、結婚や出産が仕事にもたらす影響は大きい。そのぶん、楽しみでもあるんです。家庭を持つという人生経験が、自分に安定感を与えてくれるかもしれないし、もし離婚や別居という、少しネガティブな結末になっても、人間味が出そう。

いつもさわやかにニュース原稿を読んでいるあの人も、番組の外ではちゃんと自分の人生を営んでいる……そう感じてもらうのは、アナウンサーにとっても悪いことじゃない気がするんです。

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1988年3月23日生まれ。北海道出身。上智大学卒業後、2011年にTBSテレビ入社。報道や情報など多岐にわたる番組に出演中。特技は絵を描くことと、子どもと仲良くなること。両親の遺伝子からかビールとファッションをこよなく愛す。みんみん画伯として、イラストレーターとしての活動も行う。
ライター・編集者 1987年の早生まれ。雑誌『走るひと』副編集長など。パーソナルなインタビューが得意。紙やWeb、媒体やクライアントワークを問わず、取材記事やコピーを執筆しています。趣味はバカンス。好きなバンドはBUMP OF CHICKENです。
フォトグラファー。北海道中標津出身。自身の作品を制作しながら映画スチール、雑誌、書籍、ブランドルックブック、オウンドメディア、広告など幅広く活動中。