【古谷有美】生放送には絶対遅刻できない。じゃあ、朝とどう付き合う？
●女子アナの立ち位置。
朝の生放送に出演するアナウンサーたるもの、早起きは必須項目です。昔は自分が早起きできるなんて思ってもいなかったけれど、最近ちょっとずつ平気になりました。私なりの“目覚めるコツ”を教えます。
早起きしなきゃいけないのに、夜もつい楽しんじゃう。
いまは、朝の情報番組「ビビット」を担当しています。起きるのは、毎朝5時すぎくらい。半分くらいメイクを済ませたら、5時45分ごろに家を出て、会社に着いて打ち合わせです。そのあとに残りのメイクをして、髪の毛を整えて、出番。オンエア前日はいつも緊張しているので、「寝すぎた！？」と思ってガバッと起きると、まだ3時……安心して、結局二度寝をしちゃう日もあったりして。
翌朝ちゃんと起きられるように、夜はなるべく23時に寝て、6時間睡眠をとるのが目標。でも、なかなか難しいです。お友だちとごはんを食べにでも行ったらもちろん遅くなってしまうし、ベッドに入っているのにいまいち寝つけない夜もあります。
そして、やめておけばいいのに、ついスマホを見ちゃったりして。TVerで昔のドラマを観はじめたりしたら、もうとまりません。1話でやめるはずが、2話、3話……。創作欲が湧いてしまったときは、起き上がって、絵を描いちゃうときもあります。
ジンジン、ビリビリする強制早起きグッズ。
最近の早起きは、アイテムに頼っています。
1カ月くらい前にインドネシアのお土産でもらったハッカのロールオンスティックは、もう最強。目覚ましが鳴ったら、まだ半分くらい目を閉じたままスティックに手を伸ばして、こめかみにつんつんと塗ります。そのあとはもう、二度寝をしようと思ってもだめ。目を閉じているのに目元がジンジン、スースーして「早く顔を洗って落とさなきゃ！」という気分になるんです。海外製品ならではの、容赦ない刺激……。
もうひとつは定番だけど、好きな音楽。いままで目覚ましは普通のアラーム音でかけていたんですよね。でも、だんだんその音が鳴るたびに「早く起きなきゃ……」と恐怖を感じるように。朝から心臓によくないので、お気に入りの音楽に変えてみました。
高木正勝さんの「Girls」という曲で、イントロからもう大好きなんです。朝イチのテンションをぐいっと上げるような曲じゃないと思っていたけれど、それで目覚める朝はとっても心地いい。音楽を変えるだけでこんなにも朝の景色が変わるんだ、というのは、遅いかもしれないけれど最近の発見です。
朝の気持ちよさが、ようやくわかってきた。
これまでには夕方や深夜の番組も担当してきて、それぞれの時間帯によさがありました。なかでも朝はとってもいいなと感じています。「ビビット」には去年の4月から参加して、もう1年半くらいになるけれど、やっぱり早起きすると一日が長いんですよね。ひと仕事終えても、まだ午前中。「今日はこれから何しようか？」って考えるのもうきうきするし、ほかの仕事もいっぱい入れられます。
20代のころは夜に面白いことがいっぱいあって、起きるのも比較的遅かったから、自分がこんなに朝に向いているなんて思いませんでした。いまも夜にゆったり過ごす自分の時間は大切だけど、朝の清々しさも好き。ベッドから出て「今日はいい一日になりそう」って感じたり、「寒くなったからお気に入りのセーターを着よう」って思ったり、そういうささいな“気持ちよさ”が、朝にはいっぱいあります。
それを楽しみにして、明日も私は5時すぎに起きるんです。
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