Ruru Ruriko「ピンク」

女の価値 - Ruru Ruriko「ピンク」

ちょっとモヤモヤした気持ちになったとき、読んでみてください。いい意味で、心がザワザワするフォト&エッセイ。

●Ruru Ruriko「ピンク」

こんにちは、みなさん。
「女の価値を決めるバッグ」というハッシュタグが少し前に話題になりましたが、知ってますか?
ある男性がTwitterで、

”ツッコミが入ってしまいそうですが、女性と女性が持つブランドバッグのレベルは大抵相関している気がします。個人的にはセリーヌ以上を希望。”

”そういえば、ラウンジで女性たちを名前ではなくて持っているバッグのブランド名で呼んだことがあるw  セリーヌちゃん、ロエベちゃん、ミュウミュウちゃん的な。アラサーでミュウミュウちゃんは辛い。など、色々基準がある。”

などと呟いたことから、それに対して多くの女性が#女の価値を決めるバック、というハッシュタグで自分たちの好きなバッグを投稿し、ブランドバッグで価値を決めるなんて、と話題になりました。(ちなみにそのハッシュタグは、いろんな個性的で素敵なバッグを見られる面白かった!)

私が最初に思ったのは「今どき、まだこんなこと言ってる人いるんだー」でした。なんというか、怒る気にもならない、正直。ミュウミュウちゃんって、、、、って感じ。呼ばれた女性達はどう感じたんでしょうか? 私だったら完全無視か、「は?(真顔)」ってなりそう。この男性が何歳なのかは知りませんが、こういう大人はまだ沢山いるんでしょうか?
私の周りの同世代、周りにいる年上の大人の方々はクールでイケてる人が多いのでそんな、「いつの時代ですか?」みたいな発言をする人はいません。ネットでは時々見かけるし、高校生の時にはそんなことをいう子もいたけど。

でもこの男性だけではなく、こう言った意見の女性も勿論いると思うし、そういう意味でブランドバッグを買う人もいるんだろうなと思います。それで自分の価値が上がる、と自分が思うのなら買えばいいと思いますが、おそらくそんなことどうでもいい人も世の中には沢山いるので、それは忘れないで。ほかの人はその基準で判断しないでほしいですね。

最近、写真家の荒木経惟の元モデル、KaoRiさんの荒木に対する告発も話題になりました(まだ読んでいない人は是非読んでください)。彼は今までアートという名目のもと、下ネタ発言や女性を見下した発言をしていましたが、周りはそれをかっこいい、いけてる、とアーティステックのような形で受け入れていませんでしたか? 

今でもそういう人いると思いますし、TVでもそれが許容範囲とされていることがすごく多いと感じます。本当は全然かっこよくないですけどね。他人を、その人が持っているバッグ(そして雑誌の特集である男性から見た女性のNG服など)で判断したり女性を見下す発言をしてしまったり……。痴漢、レイプ、セクハラなどなど出したらキリがないですが、全部小学生でもわかるようなレベルの”するべきでない”ことなのに、どうしてこんなのが問題になってるんだろうと思ってしまいます。

本当に女をばかにしてるような発言が話題になったり、セクハラ、レイプがニュースになったりと聞いていて辛いことが沢山あります。でも#metooのハッシュタグがムーブメントになったり、フェミニズムという言葉が前より使われ始めたり、自分の意見を話す人が増えたり、この#女の価値を決めるバッグが話題になったりと、時代は変わり、私たちは前に進もうとしているのではないでしょうか? 今まで、多くの聞かれなかった声があったんだと思うと、いたたまれない気持ちになります。でもだからこそ、ちゃんと周りの声を聞いて、考えていかなくてはいけないんだと思います。

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18歳の時にイギリスへ留学、4年半過ごす。大学時代にファッション、ファインアート、写真を学ぶ中でフェミニズムと出会い、日常で気になった、女の子として生きることなどの疑問についてSNSで書くようになる。