PR職(31歳)

出産してPRの仕事ができなくなるなら、転職しようかなって。

PR職(31歳) 六本木ミッドタウンにて初の子連れ街頭取材を試みた。3階のベンチに座っていたショートボブの彼女、声をかけると私たち向かってまぶしい笑顔が飛んできた。参加するセミナーが始まる時間までならと、転職や家族の話を聞かせてくれた。

 昨年の214日に、男の子を産みました。育休がもうすぐ終わるところです。復職後に、今までいたポジションに戻れないって言われたんです。会社に戻れるは戻れるけど、事務的な仕事が多くなるポジションになるって。それで、転職することにしました。

登録した人材紹介の会社から、転職の誘いが

 仕事は、PR職です。学生時代、広告代理店でアルバイトをしてたんです。CM制作とかをやっている会社でしたが、そのときに企業のPRというポジションを知って、憧れるようになりました。

 新卒で、スポーツジムやヨガスタジオの運営をしている会社に就職しました。最初は店舗のマネージャーから始まって、いくつかの店舗を統括するマネージャー、スーパーバイザーまでやったあと、やっとPRの仕事をすることができました。でも、子どもを産んだことでPRの仕事ができなくなるんじゃちょっと違う。それなら転職してもいいかなって思って、人材紹介をしている会社に登録したんです。

 そしたらなんと、その人材紹介の会社から、うちでやらない? って誘っていただいて。思ってもないチャンスと感じたので、転職を決めました。ただ、まったく業界が違うので、勉強しなければいけないんですけど、全然本とか読む暇がなくて。一人の時間ができたら、仕事関係の本を読みたいです。

新居での生活に、新しい仕事。気分一新のタイミングです

 独身の頃から、平日にも飲みに行ったりしていました。結婚してもそれはあんまり変わらなくて、お互い仕事が終わってから、別々にごはん食べて帰ったり。そういうところはあんまり干渉せず過ごしてたかな。

 一人旅も好きで、色んなところに行きました。行った中ではオーストリアが美しくて、印象深いです。あとはバルセロナ。街がコンパクトで回りやすいし、見るところも多くて、とても楽しかったです。サグラダファミリアが完成したら、ぜひまた行きたいなと思います。

 旦那さんは終電で帰宅とか、結構忙しいんです。でも土日は休んでくれているので、三人でよくお出かけしてます。実は3月に引っ越したばかり。新居での生活に、新しい仕事。まさに気分一新というタイミングです。

出産して落ち着いて、やっと人間に戻った気がする

 子どもは、すっごく可愛いです。子どもができて、優先順位がガラリと変わりました。必要なときは、母に預けています。哺乳瓶でミルクがやっと飲めるようになって、預けて外出できるようになりました。今日も子どもを母に預けて、これから仕事の勉強会です。

  妊娠の期間中、丸10カ月、つわりがひどすぎたんです。あまりにつらくて、外出っていうものが全然できませんでした。出産して落ち着いてようやく、友だちとランチなんかもできるようになりました。やっと人間に戻った感じがします。

 学生時代、ブラスバンドでフルートを吹いてたんですけど、妊娠中もストレス解消に、カラオケボックスにこもって吹きまくってました。音楽に助けられましたね。子どもにも、何でもいいから音楽に触れてほしいなって、思っています。

六本木にて

東京都生まれ。桐朋女子高校、成蹊大学出身。三児の母。趣味は音楽、旅、お酒、ヨガ。当面の目標は家族でフジロックに行くこと。
フォトグラファー。岡山県出身。東京工芸大学工学部写真工学科卒業後スタジオエビス入社、稲越功一氏に師事。2003年フリーランスに。 ライフワークとして毎日写真を撮り続ける。
街頭インタビュー