「#家族募集します」4話。重岡大毅の「屋上」の言い方がバカっぽくてカッコいい

重岡大毅(ジャニーズWEST)主演「♯家族募集します」。シングルファーザーになったばかりの赤城俊平(重岡大毅)は、偶然再会した幼なじみの小山内蒼介(仲野太賀)から、いっしょに子育てをする家族をSNSで募集することを提案されます。性格も価値観も違う男女4人と子ども3人が、ひとつ屋根の下で暮らしていく姿を描くホームドラマ。ようやく正式に共同生活がスタートしたにじや。そんな矢先、強面で威圧的な黒崎徹(橋本じゅん)が幼い娘とともに突然現れて……。

ルームシェアを開始し、やっと再スタートが切れた俊平(重岡大毅)たち。「シェアハウスで家族を作る」という意味では、第4話からが本編開始だ。

明らかに前回までと違ったのは、ストーリーが既定路線じゃなくなったこと。俊平、礼(木村文乃)、めいく(岸井ゆきの)がルームシェアをすることは予告や公式ホームページの時点でハッキリしていたし、陽(佐藤遙灯)に母・みどり(山本美月)の死を伝えるのも、いずれはそうなるとわかっていたことだ。

しかし今回は、新たにルームシェア入りを希望する親子が登場し、礼がまだ離婚していないと発覚。これらの事件は、結末が見えない。もちろん既定路線でストーリーが進行していく楽しさはあるが、これからどうなるのか心配できるという意味では、こちらの方が連続ドラマらしいと言える。

礼の夫が悪く見え過ぎる

お弁当当番、入浴の順番など、家族のルールを決める「にじや」の面々。めいくがわがままを言ったり、蒼介(仲野太賀)がちゃんと風呂に入らなかったりと、それぞれの個性が垣間見えて、ルームシェアドラマのキモである「楽しそうな暮らし」が始まった。

そんな中、礼と娘の雫(宮崎莉里沙)は、別居中の夫(橋本淳)と食事へ。夫の方はよりを戻したいようだが、礼の言い分としては「子どもが最優先じゃない人とは暮らせない」とのこと。どうやら夫は雫がもっと小さい時に起業して、当時はずいぶんと忙しかったらしい。

どの程度忙しく、どの程度育児を礼に押し付けたのかは不透明だ。会話の感じではそれほど夫婦仲は悪くなさそうだし、「金さえ稼げばいいんだろ?」の人ではないように見える。そんな優しげな夫は、ルームシェアを始めた礼にキツい言葉を投げかける。

「お金出し合ってみんなで一緒に家族やりましょうって、俺からするとずいぶんお気楽な人たちだなって思うけど」
一見すると酷く冷徹な言葉だが、それは礼目線で見た場合だ。別居中とはいえ、まだ離婚もしていない夫からすれば、妻が子ども込みで異性とルームシェアをするなんてありえない話。ドラマの演出的には悪い夫に見えたが、当然の主張であり、むしろ嫉妬や不安の気持ちを押し隠して冷静に対応している。この先娘が成長することを考えたら、ブチギレたっておかしくない。

重岡大毅の「屋上」の言い方に注目

夫の言葉が胸に残るなか、「にじや」に新たな入居希望の黒崎(橋本じゅん)とその8歳の娘のいつき(板垣樹)が現れる。部屋がないにもかかわらず、蒼介は家賃収入欲しさで食い下がる。毒親臭プンプンの黒崎と不憫ないつき、俊平やめいくが中途半端な態度を取っていると、礼は毅然とした態度で黒崎親子に断りを入れた。

いつきのことを気に掛ける面々と、黒崎が残した「(シェアハウスは)能天気な学生の考えそうな理想だ」という言葉に夫の言葉を重ね、礼は自己嫌悪に陥ってしまう。もちろん言いにくいことを代弁した礼は何一つ悪くないのだが、意固地な顔を持つ礼は、「ひとりになりたい」と屋上へ向かう。

蒼介「どこへ行くんだよ!」
俊平「屋上」
シェアハウス「にじや」がかかげる理想は、それぞれ足りない部分を補い助け合うことだ。1人にさせようと放っておくことを選択した蒼介とめいくだが、俊平は当然のように礼を追いかける。仲間を助けると覚悟を決めた「屋上」の言い方は、笑ってしまうくらいバカっぽくてカッコよかった。

特に気の利いた言葉を言うわけでもなく、ただそばにいようとした俊平に、礼は少しずつ心を開く。強がっている反面、自分の決断に自信がないこと、決断力のある夫が好きだったこと、まだ離婚していないこと、ブレっぱなしな自分など、本心を語り出した。

俊平のピュアでお節介な部分が、いつも1人で強がってしまう礼にぶっ刺さる。まさに「にじや」の理想だ。

これまでとは作風が変化

わだかまりも消えて普段の生活が戻る「にじや」。ラストで、家出したいつきが1人で現れる。黒崎は傲慢で思いやりのない毒親のように描かれていたが、おそらく仕事と離婚と育児でパンク寸前なのだろう。全くもっていつきのことを考えていないというわけではなさそうだ。

今夜放送の5話では、このこじれた親子関係がどう解消されるのか、また、俊平と恋愛フラグの立った礼とその夫の関係にも切り込む。明確過ぎたこれまでとは雰囲気が少し変わってきたが、この先が見えない展開の方が連続ドラマとしては楽しく観られる気がする。

重岡大毅「#家族募集します」3話「悲しい時は、一緒に泣こう」こんなラストシーン、泣いてしまう
企画、動画制作、ブサヘア、ライターなど活動はいろいろ。 趣味はいろいろあるけれど、子育てが一番面白い。
イラスト、イラストレビュー、ときどき粘土をつくる人。京都府出身。
ドラマレビュー