#9 お土産もオンリーワン・主義!定番土産パイナップルケーキを手作りしてみた
●最高に楽しいぼっち旅をしよう! 台湾編
旅≒お土産の買い付け
さて、旅行といえば土産である。「楽しい思い出のおすそ分け」くらいの位置にあるべきサブ要素なのだが、たまに「土産を買うために旅行してる」人もいる。
私の母は、香港に行った際どこへ行っても「〇〇ちゃんのお土産買わなきゃ!」「親戚の〇〇さん、これ好きだわ〜」などと、これまで聞いたことのない縁の薄い人物にまで土産を買いあさっていた。買いあさっていたというよりは、もう商人のごとく「買い付け」していた。

こういう人がいると、旅行のスケジュールの大半が「土産物買い付け」で埋め尽くされていく。
帰りの機内で「お土産宅配便」(通信販売でお土産を買えるシステム)の広告を見た母が「私が買った土産と同じのが売ってる!あら私の方が随分安く買ったみたい」とほくそ笑んでいた。もう感覚が完全にバイヤーになっていた。
この「お土産宅配便」は確かに割高だが、「貴重な旅行時間を土産選びで失わないためのシステム」。安い土産を探して現地で過ごせる時間を失うよりは……と、潔くこのシステムを使える人になりたいと思いながら生きてきた。
しかし最近どうやら私もバッチリ「土産バイヤー」の血を引き継いでいることが判明した。
土産物を買いすぎて余るのだ。

どう考えてもそんなに友達がいないのに、土産を買っているうちにあの人もこの人もと脳内友達連絡帳をフル検索し始める。普段は薄情な人間なのに、土産を買うときだけはサービス精神が爆裂するのだ。
そして帰国後ふと冷静になり、土産を前に「多かった」とため息をつく。
何が「ちょっとした集まり用のバラマキ菓子」だ。ちょっとした集まりがここ一年いつ開催されたのか。あとバラマキってなんだよ、竣工式か名古屋の結婚式か。友達なんて片手で足りるくらいの人数しかいないのに、どうして計算を間違えてしまうんだ。
せっかく土産を買ってきたというのに、しまいには「私ってマジで友達いないんだな」ということを実感する。
そして負債を抱えた土産バイヤーはやがて、所かまわず異国の菓子を配りまくる「飴ちゃんオバさん」へと進化するのだ。これがいつものパターン。
今回はそうした土産バラマキテロを避けるため、たった一つのスペシャル土産を用意する作戦に出た。
そうだ、パイナップルケーキを焼こう!
さて、サラッと言うが私には最近彼氏ができた。
ぼっちぼっちとか言いながらちゃっかり。イエーイ。
バーでベロベロに酔っ払い、ずっと犬のモノマネをして「ワンワン!キャウーン!」と絶叫していたところを見初められたという、デヴィ夫人もびっくりの見初められエピソードである。
出会いが「ワンワン」だったため、もう隠すことも何もない私は家ではケツをかいて寝てばかりいる。

今回は定番の台湾土産「パイナップルケーキ」を焼いて持ち帰り、その圧倒的女子力で驚かせてやろうじゃないの!
もう土産はばら撒かない!オンリーワンの心を込めたお土産を作るんだワンワン!
さて、やってきたのはこちら!

パイナップルケーキ夢工場!
こちらではパイナップルケーキを製造・販売しているほか、ケーキを作る体験もできるのだ!3個作成できて、体験料は約300円。わーい安くついたぞ!

今回のケーキ作りはこちらのおじさんに教えていただく。
日本語対応スタッフもいるらしいが、今回はバリバリ中国語の人しかいなかったので、わざわざ通訳もつけた。(※写真は通訳さんが撮影してるよ!)
気合十分、準備万端。
さて早速作っていこう。材料はこちら。

左側が生地、右側がパイナップル餡である。
御察しの通り、もうほぼ完成している。
中国語のマシンガントークで説明を受けても、多分完成させられる。

私以外誰も体験していなかったので、手厚いマンツーマン指導である。

まず生地と餡をうまい棒型に伸ばしていく。

それを大体3個分に切り……

コロコロ丸めまーす!わあ楽しいね〜^^

そのあとは生地を餃子の皮のように潰し、丸めた餡をくるくる包んでいく。


おじさんと心を込めながら作っていく。愛の共同作業である。

こいつを

こうして

くるり、とな!
私の手が汚いという苦情は受けつけない。
餡を包み終わったら今度は型に詰めて成型。
パイナップルケーキは元来縁起のいい食べ物!
生地を作るときにお願い事をしながら作るといいそうな。

というわけで、結婚へのプレッシャーをパイナップルケーキに込める29歳。

左側が餃子ではなく台湾の形。真ん中がパイナップル、右側は何かである。
こちらで焼き上げてもらう間、パイナップルケーキ工場見学へ!

巨大なパイナップルエレベータに乗っていく。

パイナップルの時空に吸い込まれていくおじさん。


工場見学の合間に様々なゲームに参加しながらパイナップルケーキについて学ぶことができる。

巨大スクリーンでパイナップルケーキの紹介VTRを見たり


実際の工場を見ながら、焼きたてのケーキを試食することもできる!

焼きたてはサクサクで餡がジューシー、うまま〜!

そうこうしている間に。ケーキが焼きあがった。

ジャーン!いかがだろうか。
手のかかる子ほど可愛いというが、そんなに工程に関わった自覚がないのであまり感動もない。おじさんが作った分もくれた。

帰国後、早速彼氏に手作りケーキをあげようとしたが、おじさんの作ったケーキと、自分が作ったケーキの見分けがつかなくなってしまった。
多分おじさんの作った方を喜んで食べていた。
おじさんも本望だろう。
余談だが先日、父親からお土産で『手編みのランチョンマット』をもらう機会があった。心からいらなかったので、やっぱりお土産は、余る余らない以前に、作るよりは買ったほうがいいと思う。

包帯なのかと思ったらランチョンマットだった。どちらにせよいらない。
* * * * *
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