【真船佳奈】#1　 憧れの高級ホテルに激安ステイするも呪いの罠にかかる〈前編〉【ぼっち旅】

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• 前回：♯0「そうだ、台湾行こう！」

4.5つ星ホテルってなんやねん

こんにちは。皆さん、最近、罠、はまってますか？
謎の書き出しで始まった今回のぼっち旅では、台湾の甘い罠にはまった話を書こうと思う。

今回滞在したのは4.5つ星ホテル「フーロン台北セントラルダーアンパーク」。
4.5ってなんやねん。あと一歩だから頑張れるよ的な伸びしろと、もう少しでアンタは４ツ星に堕ちるんだからねという脅しの両方を与えられたこちらのホテル。とりあえず四捨五入したら5つ星！とっても素敵なホテルだという口コミを見て予約した。

真っ先に目に入る「すしざんまい」ポーズ。

いきなり日本築地方式の出迎えを受け、ホテルにチェックインすると……、

巨大なキングベッドが！余る余る、どう考えても独り身にこれは余る。

前回台湾に来た時は窓のない独房に野戦病院風のベッドが置かれた１泊2000円のシンプルルームだったので、これは凄まじいギャップ。

どうしてこんな高級ホテルに来ちまったかというと、ビジネスクラスとセットで予約すると通常１泊２万円程度するこの部屋が８千円程度に割り引かれるから。日本だとこのランクのホテルに泊まるのは大変だろう。東京カレンダーで読んだ。

「デートの締めで、ルームサービスのシャンパンに映る東京の夜景を二人占め！」みたいな「うまいこと言ったと思うなよ！」のキャッチとともに、前世でどれくらい徳を積んだらそっち側に行けるんだい？っつー美女がグラスを片手に微笑んでいる写真が。

福島出身の私には眩しすぎる、あの「東京カレンダー」に載るような憧れの高級ホテルに、ワイは来たんや……一人で……。

風呂も、どエロい。

「このブレスレットで幸福がドンドン舞い込む！」というキャッチとともに札束風呂で美女を抱いているおじさんの広告で見たことある風呂。

ちなみに、この札束風呂とは別に共用の温泉やサウナも完備。「やっぱ温泉水はね〜肌が喜んでるよね～」とか言っちゃうワガママ温泉依存症の人も楽しめるすごいホテルなのだ。

「俺はちょっと仕事片付けちゃうから、お前はシャンパンでも飲んでな」と言われたい仕事机。抱かれ待ちしながらキングベッドでパズドラしてえ〜〜〜。
「私と仕事どっちが大切なの？！」とかむくれながらパズドラしてえ〜〜。

エロいバスローブがあったので着てみた。
一人新婚初夜状態。

一応台湾行きに合わせて美容院に行き、マツエクをしてみたのだが
「東京カレンダー」ではなくて「サスペンス劇場」感がすごいのはなぜだろう。

そして、テレビもすごい。

なんと台湾に来たのにBS-TBSの「吉田類の酒場放浪記」が見られる〜〜！
吉田類を見逃したくなくて今まで台湾に来られなかった人に朗報。
テレビ東京の存在が完全になかったことにされているけれど、そういうことなんだろう。

罠のように綺麗なフルーツがそこに

そしてテレビボードに置かれているのは、

千利休並みに万人の茶の要望叶えてくれそうな豪華ティーセット！
そして、

罠かっつーくらい綺麗なフルーツが素材感丸出しで皿の上に！
今まで旅館で部屋に入るなり皿の上に申し訳なさそうに並べられたせんべいを見つけ「お、日光甚五郎せんべいが置いてあるたあ、気の利いた旅館だねえ！」と値踏みしていた私の目の前に、こんなに綺麗なフルーツが……。

「甚五郎せんべい」と「萩の月」が今までの「おもてなし」最高記録だった私にとって、（これは食べていいのか？）と尻込みするくらい素敵な心遣いだった。
もしかしたら、これはインテリアなんじゃないのか？水彩画描く人用のモチーフなんじゃないのか？と謎の思惑を巡らしていたが、

すげー勢いで全部食った。

熊の檻に放り込まれた餌の食い跡みたいになっているが、美味すぎたから仕方ない。

こんな素敵なホテルにフルーツもついて、８０００円！
最高やないか。港区女子がなんだってんだ。
ふかふかのキングベッドに横たわると、どこまでもお布団が続いていく草原に横たわっているような錯覚に襲われる（どんな感覚）。
こうしてお布団の海に身を沈めながら夢を見ていた私に、翌日甘い罠の罰が下る。

* * * * *
後編、もう絶対読んでほしい、真船先生にふりかかった「罠」とは。

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