「モテたい」より「いいオンナでいたい」という欲望について
●編集部コラム
「かわいい」の呪縛
先日、特集「キレイの定義」へのコラムでも書きましたが、小さい頃はとにかく髪の毛がぐるぐるの天然パーマで「外人」とからかわれていました。
おまけによく食べるせいかとにかく身長が伸びて体重が増えるのも早く、背の順はいつも後ろから3番目より後ろをキープ。親や親戚はたぶん悪気なく私に「顔パンパンね!」とか「足がすごいどっしりしてる」とか言ってきましたが、10歳そこらのコドモだって女子なんです。言われた方はすごく気にしていたし、そう言われていたなとふと思い出すことが、今でもあります。(きっと言った方はきれいさっぱり忘れているだろうな……)
そんなふうに言われていたもんだから、「かわいい」と言われることにものすごく抵抗がありました。なんなら「私がかわいいわけがない」と思っていました。活動的で男勝りな性格だったこともあり、「女子っぽいもの」全般が苦手だったのです。ピアノ発表会のときに着ないといけないきちんと系のワンピースや、七五三の着物とか苦痛の最たるもの。
「なんで普段は足が太いとか言うのに、そういう格好するとかわいいよとか言うの。まじむかつくしキモい」って思ってました。ちーんですね。
「モテたい」じゃなくて
中学から女子校に行くと、当然ながら殴る蹴るの喧嘩をするような男子はいなくなり、だんだん友達が何を着ているかとか、何を持っているかが気になるお年頃になります。そこで出会ったのがティーン誌。かわいいモデル、おしゃれな服、メイク……それまで「かわいい」を拒否していた私ですが、いっきにおしゃれの虜になりました。自分に似合う服を着ると気分も上がって、自信がつくということは、当時は言語化できていませんでしたが、なんとなく無意識のうちに感じていたように思います。
年頃の女子なら「モテ」を意識するんだろうか?と思いますが、私の場合はなぜか「好きな人がずっといる」という状態だったので(※注:彼氏がずっといるではありません!)常に「モテたい」よりも「特定の1人を振り向かせたい」という気持ちだったように思います。あとは、身近な友人である女子たちに褒められたい。そうすると必然的に「モテ」というよりは「自分がいかに魅力的になるか」しかない。すなわち「いいオンナになる」ということに関心が向きました。
「いいオンナ」とはなにか
しかしながら、いいオンナとはなんでしょう?さっそうとかっこよく歩いている人?自分のスタイルを持っている人?なんか色気が匂い立つ人?その定義はけっこう曖昧だし、多分人によっても違います。「いいオンナでありたい」と考え続けてきた私の、自分なりの定義はこちら。
・自分に似合うものを知っている
・ネガティブなことを言わない
・内に秘めた芯の強さがある
・話していて面白い
うむ、考えてみるとけっこう「内面のあり方」みたいなのが多いですね。でも年齢を重ねれば重ねるほど、内面が外見に出てくるんじゃないかなあと思っています。だから、内面めちゃ大事!!!(大きい文字にしたいぐらいです)
なにより、「いいオンナである」ということは自分を見直し続けるということなので、他人を意識した「モテ」よりも建設的に成長していけるんじゃないかなあ、と思っています。そんなわけで、今日も目指せいいオンナ。なのであります。
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