「男に選ばれなくても幸せになれる時代に、男に選ばれたい」思想
●編集部コラム
今回「20代のうちに結婚する方法」のほかに、私がざわざわした企画コピーがこちら。「選ばれる女になるための」「オトコ目線のラブいカラダ。」「愛され“BITCH“になる」……など、男に媚びてるんじゃねーよ!と私の中の「平塚雷鳥」が爆発してしまいました。
母親は地元の「平塚雷鳥」
と言うのも、私の母親は地元・北海道苫小牧市の「平塚雷鳥」と呼ばれるほどのフェミニストなんです。1986年の男女雇用機会均等法施行前から、「同じ仕事をしているのに、男性と支払われている給料が違うのはおかしい」と、会社を訴えたことに始まり、コペンハーゲンで開かれた「世界女性会議」にも参加。始発から終電までバリバリ!と言う働き方をずっとしていました。(つまり、ほぼ全ての家事を父親がやってくれました)。そして、50代後半で大学院に入り直し、海外調査や中国の大学で論文を発表するなど……なんというか、意識が高いんです(笑)。
と言うこともあり、私は母親に「男のパンツを洗うだけの女にはなるな」「結婚式でしか主役になれないような女にはなるな」と育てられました。そんなわけで、いまだに32歳独身。地元では珍獣扱いですが、母親から「まだ結婚しないの〜?」と言われたことは一度もありません。今後もないと思います。私の母親基準でいうと、「大富豪の嫁」よりも「自立した独身女」の方が、「かっこいいね!さすが私の娘!」となるわけなんです。この価値基準が私の中に、猛烈に刷り込まれているのです。
「男に愛される☆」だと??
だから、どうしても、若い女の子向けの雑誌で「男に愛される☆」なんて価値観を推奨することに抵抗がありました。
そんな疑問もS Cawaii!の岡村明編集長にぶつけてきました。岡村編集長の答えは「男の人にモテたい、というのも“自分らしさ”の一つなんじゃないですかね」ということ。
なるほど。
昔話題になったゼクシィの「結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私は、あなたと結婚したいのです」に近い、「男に選ばれなくても幸せになれる時代に、あえて男に選ばれたい」と考えれば、間違いなく「男に選ばれる」ということを、選ぶにいくこともひとつの選択肢なんですよね。
男に選ばれなくても楽しく生きられる時代だからこそ
今を生きる女性たちは、男に選ばれなくても、余裕で楽しく生きていける、ということは奇しくも(?)私が全力で証明しているわけで。
世界基準にはまだまだ及ばないとは言え、母親の時代に比べられたら「男女が当たり前に肩を並べられるようになった」時代だからこそ、一周回って「男に選ばれる幸せ」という価値観も生まれたのかなと思いました。
もしかしたら「男にモテたい」に対して「媚びてんじゃねーよ」という考え方こそ、時代遅れなのかもしれないと少し反省しました。
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