【ナリくんのお悩み相談 11】思いどおりにならないとイヤ!
●意識、どんどん下げてこう。by ナリくん【お悩み相談編】
Q:今回のお悩み ↓
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最近、彼氏といろいろありまして、距離を置かれています。
とりあえず今は、これを機に自分と向き合ってみることに決めました。
私は思いどおりにならないと感情的になり、相手に暴言を吐いてしまいます。
特に家族や彼氏に対して、感情のまま、言わないと気が済まない自分がいます。こういう自分とどう向き合っていったらいいんでしょうか。自分にどんなことを聞いてあげたらいいんでしょう? 今まで自分をないがしろにしすぎて、向き合い方が分かりません。
A:ナリくんのお答え
「思いどおりにならない」と感情をコントロールできなくなることを、「幼稚」といいます。
どうも。ナリです。彼氏といろいろあって、の「いろいろ」がはちゃめちゃに大事な部分なのに、ここがわからないとアドバイスするのすんごく難しいので(笑)、
「私は思いどおりにならないと感情的になり、相手に暴言を吐いてしまいます」
この部分だけピックアップして、話しますね。
「思いどおりにならないこと」に出会ったときに、感情をコントロールできなくなることを「幼稚」といいます。幼稚園の幼稚です。子どもは、自分の思いどおりにならないことがすっごく苦手です。だから、基本的に子どもはみんな幼稚です。そんな子どもが通うから幼稚園です。
赤ちゃんの頃、僕たちは何もできません。だから、お腹が空いても「さて、お腹空いたしどん兵衛でも食べようかな。」とはなりません。お腹空いたら、泣くだけなのです。
赤ちゃんにとって、お腹が空くということは自分ではどうすることもできないこと、思いどおりにならないことに当たります。
赤ちゃんは、思いどおりにならないことに出会うと泣きます。ただ泣き叫びます。すると、神さまがやってきて、ご飯をくれます。神さまとは、母親(近くの大人)のことですね。
こうして、赤ちゃんは思いどおりにならないことに出会ったら泣けばいい、そうすれば神さまが助けてくれると学習します。なので、何かあるごとに泣くのです。
ただ、成長していく過程で神さまがあまり助けてくれなくなります。神さまが身体の成長に合わせて、「挑戦」を要求してきます。まず、はいはいをしろ。次は、つかまり立ちだ。次は、一人で歩け、その延長線上に、社会に出て自立して生きろ! があります(笑)。20年後くらい先ですが、そうやって親は子どもの身体の成長に合わせて「挑戦」を要求してきます。これを、教育、育児、しつけと呼びますね。
この身体の成長に対しての挑戦の要求のバランスがおかしくなると、大人になったとき自立できなくなるわけです。
“幼稚”からのこじらせパターン 「役割病」or「過保護」
例えば、身体の成長に対して挑戦の要求が早すぎる場合。まだ5歳なのに、妹、弟ができて、「お姉ちゃんなんだから!」「お兄ちゃんなんだから!」と事あるごとに我慢(という挑戦)を要求する。身体はまだまだ神さまに甘えたいのに、それをさせてくれない。甘えたいという気持ちを否定される。
(お姉ちゃん、お兄ちゃんと呼ばれて育った人は、子どものころに「姉・兄」という役割を演じるように強制されたことが理由で大人になっても責任感が強く、それ故に気が抜けず、人の期待に応えようと頑張りすぎてしまう傾向にあります。これをナリ心理学では「役割病」と呼びます)。
逆に、身体の成長に対して挑戦の要求が遅すぎる、もしくは少なすぎる場合。これを「過保護」と呼びます。過保護に育つと、すごく簡単に「何もできない人」に育ちます。何か自分の思いどおりにならないことに出会ったとき、怒ったり、イライラしたり、放置したりしていたら、神さまがやってきて助けてくれるからです。
小学生低学年で靴下が見当たらないから学校に遅れそうで泣きじゃくってる、くらいならまだわかりますが、高校生になっても自分の靴下が見つからないだけで泣きそうになってる。それを見た神さまが「まったくもーー」と言って靴下を見つけて来てくれる。
すると、子どもは学習するわけです。泣きじゃくっていたら、神さまが助けてくれると。
靴下は一つの例ですが。ご飯を食べてもお茶碗は自分では洗わない。部屋も自分で掃除しない。神さまがやってくれる。いや、神のお節介がやってくる。
これを、人は頭がいい生き物なので覚えるわけです。「ダメ人間を演じていると、すごく得するな!」と。そして、いわゆる「何もできない人」の完成です。
「思いどおりにならないこと」への耐性を養う方法はシンプル!
「私は思いどおりにならないと感情的になり、相手に暴言を吐いてしまいます。」
もしかしたら、身体の成長に対して、神様の挑戦の要求が遅すぎた可能性があります。
ではこの場合どうしたらいいかというと、答えはすごくシンプルです。
「普段やらないこと」をやってみるんです。
靴を揃えるとか、募金するとか、甥っ子にお年玉をあげるとか、実家に仕送りするとか、実家の玄関を掃除するとか、やらなきゃいけないことをすぐ終わらせるとか。
自分の「幼稚さ」をよしとして受け入れてるせいで「別にやらなくてもいいでしょ?」と思ってるものを、「自分は自立してる前提」に立ってみて、やってみるのです。
思いどおりにならないことに対する耐性が、みるみるうちに付いていきますよ。
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