私らしい“結婚”【契約結婚03】

人気ブロガー・Uiさん「契約結婚でも相手を最高に幸せにしてみせますよ」

10年ぶりに連絡がきた元カノから「契約結婚」を提案され、交渉するも「子ども」をめぐる条件で交渉決裂。その経緯をブログに配信したところ、たくさんの反響があったといいます。後編では、uiさんに寄せられた反響を紹介します。また、uiさんの力説により「契約結婚いいかも!」と思い始めた独身の私・伊藤(31)も契約条件を考えてみました。

●私らしい“結婚”01 契約結婚を試みる男女(後編)

前編:「契約結婚」の経緯
中編:「契約結婚」のメリットとは

我慢せずに対等でいられる結婚

――契約結婚のメリットはたっぷり教えていただきましたが、ブログ記事配信の反響はどうでしたか。

uiさん(以下ui)  特に女性からの反響が多かったですね。驚くほどたくさんの連絡をいただきました。身体的や精神的な事情があって男性を好きになれず……いえ、男性を好きになることをせずにいる女性から「恋愛感情抜きで良いなら、私でも既婚者になれるんだと思った」「契約内容に子どもをつくらない、とするなら私でも結婚できるかも」という声もありました。

恋愛できない、子どもをつくれない、恋愛にトラウマがある。そうした理由で、恋愛や結婚のステージに上がろうとしない人が少なからずいる。一般的な結婚に「あるべき」ものを、あらかじめ「やらない」と、契約の中にきちんと盛り込むことができたら、誰もが我慢せずに対等でいられる結婚ができるんじゃないかなと思いました。

そう考えると、契約結婚によって、結婚できる方のパイも広がるのかなって思っています。だから、僕は「契約結婚しようぜ」って言い続けたいし、僕が契約結婚したら、夫婦ですべての取材を受けて「契約結婚楽しいぜ!」って発信していくつもりです。

なぜ結婚だけこんなに古くさいんだろう

――おおう。なんと力強い。なぜそこまでして推奨されるのでしょう?

ui  生き方も働き方も多様化しているのに、なんで結婚だけはこんなに古くさいんだろう。結婚だけが「恋愛結婚orお見合い結婚」って。離婚したらバツとかいわれちゃって。もし自分が契約結婚できて、幸せだよというのを世の中に広められるならその先駆者になりたいなって思うんですよね。それで一人でも多くの方に「あ、こんな形もあるんだ」って選択肢を広げられたら十分です。だから僕は本心で恋愛結婚できなくてもいいと思っています。もちろんこれからの人生で良いご縁があり、恋愛結婚する可能性だってあります。それは捨てないけど、契約結婚で結婚してもその「運命の人」を最高に幸せにしてみせます。

  • 取材後、uiさんに「伊藤さんが契約結婚するならどんな条件を挙げますか?」と聞かれ、とりあえず思いついたのは「同居したくない」ということ。朝起きた瞬間から他人に気を遣ったり、他人の部屋の掃除をしたくない~!掃除苦手~!寝るだけの部屋なのにこんなに汚れるの納得いかない~!ルンバ最高~! と思っていたからです。

    家事が苦手な一人暮らし歴14年。自分勝手ですみません。uiさんにも「だから結婚できないんですよ。強くて頭が良くて仕事と趣味に没頭する金を持った部屋の汚い女は結婚できませんよ」と笑顔で言われました。uiさん、そういうところですよ(怒)

    するとuiさんから「それなら、隣の部屋に住むならどうですか?501号室と502号室みたいな」との提案が。なぬ! それはいい。それなら、風邪をひいたときに「ごめん薬とポカリだけお願い」ってLINEしたら「OK。明日大事な仕事で、うつされるのは困るからドアノブかけとくね」って返信が来て助けてくれる。「お大事に。夕飯も何かヘルプ必要だったら18時までLINEして」ってメモと一緒に。頼んでいないゼリーやハーゲンダッツなんかもあったら最高だし「気を遣わせてごめん!!」という負担も少ないかも。いいよそれ!

    「例えば月に一度、完全ワリカンのデートという契約なら、その時に一緒に家を出られるのもいいですよね。ピンポーンって押して。もう行くよーって」とuiさん。確かに! 私はこれまで同居できないから、結婚もできない、と思っていたけど、そういう「契約あり」なら結婚もできるかも。

    契約結婚、おもしろい。すごい伸びしろ。私も契約の条件を考えてみよう。

  • uiさんプロフィール
    1982年、山形生まれ。名古屋市在住。彼女なし。自称恋愛結婚不適合者。会社員のかたわら、月間PV95万のブログ「ハッピーエンドを前提として」を更新。恋愛ハウツー記事が人気で、ツイッター(@ui0723)のフォロワーは約4万人。
telling,の妹媒体?「かがみよかがみ」編集長。telling,に立ち上げからかかわる初期メン。2009年朝日新聞入社。「全ての人を満足させようと思ったら、一人も熱狂させられない」という感じで生きていこうと思っています。
私らしい“結婚”