上野樹里「監察医 朝顔」難事件解決、おかえり桑原くん、第1章完結

上野樹里主演のドラマ「監察医 朝顔」。2019年に放送された続編的新作で月9史上初の2クール連続放送されます。法医学者・万木朝顔が解剖を通して、真実を明かしていくヒューマンドラマ。桑原(風間俊介)の取り調べが進む中、徹底的な再調査が実を結び、真犯人を突き止めます。ほっとしたのもつかの間、平(時任三郎)が母の故郷へ引っ越す日がやってきます。

解剖に私情を挟むことはありません

県警本部は桑原(風間俊介)が田村聖奈(中村里帆)を誤って撃ったと見て調べを進めていた。
聖奈を撃ったのは彼女と交際していた桐山大和(坂本慶介)だという桑原の主張は聞き入れてもらえない。

朝顔(上野樹里)は監察官の五十嵐(松角洋平)にチームから外れるよう通告されてしまう。
「妻が夫のために記録を改ざんしないとも限らない」というのが理由。疑うのが仕事とは言え感じ悪い。

五十嵐が帰った後、茶子(山口智子)は光子(志田未来)をこの事件の担当にし、朝顔には光子のサポートをするよう指示を出す。
「死体検案書にサポートをする者の氏名を書く欄はございません」
茶子をはじめ法医学教室のメンバーは皆、朝顔が「自分の夫が疑われても解剖に私情を挟むような人間ではない」ことをちゃんと分かってくれている。

「大丈夫じゃないよ!」

「銃を撃ち慣れていないご主人の手元が狂った可能性は本当に1ミリもないんですか? 悪意のない、悲しい事故だったのかもしれない」
監察官の五十嵐が朝顔に放った言葉。さすがの朝顔も不安を抱える。証拠もまだ見つからない。

母の故郷・仙の浦から戻った平(時任三郎)が朝顔に声をかける。
「状況は聞いた。心配ないよ。大丈夫」
これまでも忍さんや法医学教室のメンバーから聞いた「大丈夫」という励ましの言葉。しかし父に言われ朝顔は気持ちを爆発させる。
「大丈夫じゃないよ。家族だから心配するでしょう?」

そんな朝顔に「寝てないんだろう?起こしてあげるからちょっと寝たら。お父さんの部屋使って良いから」と平は声をかける。
父の優しさで朝顔のこわばった不安も徐々に和らいでいったようだ。

法医学教室による徹底的な再調査は実を結ぶ。聖奈が撃たれたタイミングや、桐谷の本当の死亡推定時刻が判明。
法医学教室で分かったことと野毛山署の刑事たちによる捜査結果がパズルのピースのように組み上がって、真犯人を突き止めた。

無事、無実が証明された桑原。
自分たちの結婚記念日も忘れるほど、不安な数日間がようやく終わった。
刑事は危険や不安を伴う仕事だという事をイヤというほど味わったふたり。それでも刑事を続けたいという桑原に「そう言ってくれて良かった」と朝顔は返す。

平、母の故郷へ

第1章のラストシーンは平の引越し。
平は「いろいろ頼んだぞ」と桑原に言葉を掛け、朝顔には母の遺品である手袋を渡した。

平が作った特製カレー。男同士の晩酌用ビール。花火。つぐみが描いたパラパラマンガ。花瓶の花。素麺。駅前スーパーの特売情報。
これまでの日常の風景は、父の旅立ちでこれから少し変わってしまう風景だ。少し寂しい。

旅立ちの日、家を出た平の後ろ姿に亡くなった母を重ねる朝顔。
「すごく胸騒ぎがした。このまま二度と会えなくなる気がして……」という朝顔のセリフが気になる。
どうかこの家族に悲しいことが起こりませんように。

今夜、「新章・孤独編」スタート。

■監察医 朝顔

1:上野樹里「監察医 朝顔」1話。2019年の傑作の続編。どうか普通の幸せが続いてくれ、どうか
2:上野樹里「監察医 朝顔」2話。大じいじ(柄本明)が持っていた歯は?家族に言えない秘密が
3:上野樹里「監察医 朝顔」3話「じぃちゃん朝顔に黙っていたことがある」事実を受容するということ
4:上野樹里「監察医 朝顔」4話。桑原くん、浮気なんかしてないですよね?
5:上野樹里「監察医 朝顔」5話「その銃を捨てなさい!銃を捨てろ!!」またも衝撃の風間俊介
6:上野樹里「監察医 朝顔」6話。容疑者になった桑原。何もかもが不利、無実は証明できる?

フリーイラストレーター。ドラマ・バラエティなどテレビ番組のイラストレビューの他、和文化に関する記事制作・編集も行う。趣味はお笑いライブに行くこと(年間100本ほど)。金沢市出身、東京在住。
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