上野樹里「監察医 朝顔」3話「じぃちゃん朝顔に黙っていたことがある」事実を受容するということ
- 記事末尾でコメント欄オープン中です!
- 前回はこちら:上野樹里「監察医 朝顔」2話。大じいじ(柄本明)が持っていた歯は?家族に言えない秘密が
「本当にあれは父なんですよね?」
興雲大学の法医学教室に運び込まれたご遺体は完全にミイラ化していた。そのため手がかりが極端に少ない。
発見時のご遺体はタキシードに蝶ネクタイという特徴的な格好。警察は20年前の指名手配犯ではないかと睨んでいたがその読みはあっさり外れた。
朝顔(上野樹里)たちは歯や飲んでいた薬、付着していた虫から身元を特定する。ごく普通の60代男性で、吉野紀夫さんという方だった。
身元確認に訪れた吉野さんの娘・吉野佳奈(佐久間由衣)に朝顔が声をかける。
「ご遺体は完全に乾燥していてミイラ化されています。どのようにお感じになっても私たちは必ずそばにいますので」
ショックを受けるかもしれないご遺族に寄り添う言葉。朝顔らしい優しい言葉だ。
佳奈によると亡くなったお父さんはタキシードを着るような人ではなかったそうだ。「本当にあれは父なんですよね?」と腑に落ちていない表情を浮かべる佳奈。朝顔は再度、休日返上で吉野さんのことを調べることにする。
後日。朝顔と茶子は佳奈を高級レストランに呼び出す。
お父さんの死因はとうとう分からずじまいだったが、一つだけ分かったことがあった。それは「吉野さんは亡くなる前、ここで食事をされた」ということ。さらにレストランの支配人が吉野さんのことを覚えていた。女性と和やかにデートしていたという。奥さんは20年前に亡くなっているので新たな恋をしていても不思議はない。しかし娘は知らなかった。茶子が前に言った「私たちの仕事はプライベートに立ち入ることではありません」という言葉がよぎる。
しかし佳奈はようやくホッとしたような柔らかい表情を浮かべた。
彼女が帰った後朝顔が呟く。
「どんな事実もみんなが父のように受け入れられるとは限らないんですよね」
津波で母が亡くなったことをなかなか受け入れることができなかった経験を持つ朝顔。朝顔からは、平は母の死を受け入れているように見えているのか。果たしてそうだろうか? 父の平(時任三郎)はいまだに手がかりを探したり引越しを考えていたりする。
祖父が黙っていたこととは?
祖父(柄本明)宅に行くはずだった休日を吉野さん親子のために使った朝顔。
祖父自身が「来なくていい」と断ったせいもあるのだけれど。
電話で「次の休みはやっぱりそっちに行っていいかな」と聞く。
「ごめんな朝顔。そうじゃないんだ。いや、だから来るなって言ってるんじゃないんだ」
「じゃなんで?」
「朝顔。じぃちゃん朝顔に黙っていたことがある」
祖父の手元にはハンカチに包まれた一本の歯。やはり母のご遺体はすでに見つかっている……?
次回はこちら:上野樹里「監察医 朝顔」4話。桑原くん、浮気なんかしてないですよね?
■監察医 朝顔
1:上野樹里「監察医 朝顔」1話。2019年の傑作の続編。どうか普通の幸せが続いてくれ、どうか
2:上野樹里「監察医 朝顔」2話。大じいじ(柄本明)が持っていた歯は?家族に言えない秘密が
『監察医 朝顔』
フジテレビ系列 毎週月曜よる9時
原作:香川まさひと、漫画:木村直巳、監修:佐藤喜宣 「監察医 朝顔」 (実業之日本社)
脚本:根本ノンジ
演出:平野 眞、阿部雅和、三橋利行
プロデュース:金城綾香
主題歌:折坂悠太「朝顔」(Less+Project.)
出演:上野樹里、時任三郎、風間俊介、志田未来、中尾明慶、森本慎太郎(SixTONES)、藤原季節、斉藤陽一郎、坂ノ上茜、田川隼嗣、宮本茉由、辰巳雄大(ふぉ~ゆ~)、加藤柚凪 、戸次重幸、平岩紙、三宅弘城、杉本哲太、板尾創路、山口智子、柄本明ほか
https://www.fujitv.co.jp/asagao2/
-
第218回柴咲コウ「35歳の少女」6話「みんなを幸せにする!」と言いながら家族をブ
-
第219回「危険なビーナス」6話でやっと主人公になった妻夫木聡、ディーン・フジオカ
-
第220回上野樹里「監察医 朝顔」3話「じぃちゃん朝顔に黙っていたことがある」事実
-
第221回森七菜「この恋あたためますか」5話。幸せすぎる2組のデート。もうこのまま
-
第222回有村架純×林遣都「姉ちゃんの恋人」4話「年を重ねたことを劣化とかいいやが