最終回直前「危険なビーナス」もう吉高由里子の正体どころじゃない!多すぎる謎を整理してみた

東野圭吾原作のラブミステリー「危険なビーナス」。主人公の獣医師・伯朗(妻夫木聡)のもとに、「弟の妻」を名乗る謎の美女・楓(吉高由里子)が現れ、異父弟・明人(染谷将太)が失踪したことを聞かされる……。最終回直前にして、あまりに謎が多すぎる9話。ここで一度、解決されていない謎を整理してみました。

最終回直前の「危険なビーナス」第9話。このドラマの何がすごいって、初回に登場したキャラクターたちが物語的な意味でほぼ死んでいないということだ。主人公の伯朗(妻夫木聡)と決着がついたかのように見えても、まだ裏があったり、別件に関わっていたりとキャラクターとして生きている。「こいつは絶対関係ないな」が少ないのだ。

だが、それだけに残された謎も多い。9話でも新たな謎が生まれたが、解決された謎は少なかった。最終回は時間拡大のない通常放送だ、本当にスッキリさせてくれるのだろうか?

「僕の妻を紹介します。楓です」がうさんくさい

楓(吉高由里子)が勇磨(ディーン・フジオカ)と隠れて会っていたため、ヘソを曲げてしまった伯朗。意気消沈し元美(中村アン)に甘えるが、冷静になれとビンタされてしまう。ここで変に心を許さない元美の好感度が高い。簡単には受け入れないことで、お互いの立場と本当の気持ちに整理をつけた。このドラマ唯一の立派な大人と呼んでいいだろう。

そんな伯朗の元に、楓と勇磨が手を組まないかと訪ねてくる。しかし伯朗はヘソを曲げているのでこれを一蹴。楓「最強バディはお終いですか?」伯朗「君が壊したんだ」。いじらしく食い下がる計算高い楓と、女々しくいじける伯朗。2人の人間性が出たやりとりだ。

矢神家での集まりでは、ついに、楓が明人(染谷将太)の妻ではない問題に切り込む。しかし、勇磨は明人と楓が一緒にいる動画を用意し、他の面々を黙らせた。

明人「僕の妻を紹介します。楓です」

わざわざ「妻」とハッキリ言ってしまっているところが逆に怪しい。まるでこの日のために作られたかのようなセリフ回しだ。合成とかそっち系ではないと思うが、何かしらのトリックが仕込まれていそうだ。

楓は一体何者なのだろう。もう普通に明人の妻ということはないだろうが、いまだに正体は掴めない。ラストのシーンでは、楓の元に「支倉百合華(堀田真由)を拘束した」とメールが届いており、ここにきて明人誘拐の黒幕の可能性すら浮上している。さすがに単純な悪者ってことはないと思うが、だいぶ謎にまみれている。

最終回に備えて相関図をおさらいしておこう

ここにきて予想だにしない角度からの謎

正体を探るため、伯朗と元美は楓の実家の焼き鳥屋を訪れる。しかし、「楓は元JALのCA」「シアトルで結婚した」など、楓と楓の母(山下容莉枝)の話に食い違いはなく、伯朗の不信感はいったん消え去る。しかしこれは、伯朗の根底に楓を信じたいという気持ちがあるから。元美は「必要な情報だけ出してきた」と上手くいきすぎて怪しいと睨む。

本当に楓の母親だったのだろうか。飲食店をいくつも経営する勇磨の差金かもしれないし、本当の母親が口裏を合わせているかもしれない。もしかしたら楓は別に存在していて、矢神家にからんできている楓がなりすましている可能性もある。

また、君津が矢神康之介(栗田芳宏)の隠し子だったことが判明した。波恵(戸田恵子)、祥子(安蘭けい)、牧雄(池内万作)、佐代(麻生祐未)、勇磨の5人で遺産を分配すると波恵が言い出した。

しかし君津はこれを否定、市場で仲卸をしていたシュウヘイという父親がいたと明かす。これに佐代が意味ありげに反応した。ここに来て新しく名前の出た君津シュウヘイとは一体何者なのか、予想だにしない角度からまた一つ謎が生まれた。

大きな謎が11個!

最終回直前で解決していない謎はたくさんある。いったんここで主な謎をまとめておきたい。

・楓の正体は?
・明人と百合華を監禁した人物は?
・明人が百合華に言った「近づきすぎたようだね、楓さんに」の意味は?
・7話で楓の家を訪れた人物は?
・伯朗の母・禎子(斉藤由貴)を殺した犯人は?
・伯朗が禎子から受け取った大事なものとは?
・祥子と牧雄の母は本当に殺されたのか? その犯人は?
・牧雄はどこから後天性サヴァン症候群の研究記録を見つけてきた?
・波恵の「矢神家を終わらせる」の真意は?
・君津の父親・シュウヘイと矢神家の関わりは?
・康之介に関する重大な事実とは?

なんと11個、さすがに多すぎやしないか。この中でいくつかリンクするものはあるはずだが、大きな真実が一つ明かされた程度ではとてもまとまりそうにない。しかも、「伯朗が作ったシフォンケーキの意味」など小さな謎は他にもある。また厄介なことに、伯朗、楓、元美の三角関係の決着も必須だ。今までそれなりにミステリードラマを見てきたつもりだが、こんなに多くの謎を最終回に託した作品は初めてだ。

最終回は、拡大もなく通常通りの放送時間。わずか46分間でこれだけの謎を一気に解決したらそれはもう爽快だろうが、本当に上手くいくのだろうか。うやむやになったり、よく考えれば辻褄は合うけど……みたいなのは無しで、とにかくスッキリしたい。

■危険なビーナス

1:「危険なビーナス」1話。ややこしい家系図を説明します、顔と名前だけでも覚えていってください
2:「危険なビーナス」2話。怪しい吉高由里子。「私の正体は誰でしょう?」と問いかけているみたい
3:「危険なビーナス」3話。ディーン・フジオカの前で妻夫木聡が乙女に?大っ嫌いなのに本音が出ちゃう
4:「危険なビーナス」4話でやっと本編がスタート。妻夫木聡の妄想は、予告詐欺ではないかもしれない
5:「危険なビーナス」5話。複雑な家系図が更にややこしく!まだまだ裏がありそうな使用人兼執事の君津は誰と繋がってるんだ
6:「危険なビーナス」6話でやっと主人公になった妻夫木聡、ディーン・フジオカの活躍にも期待
7:「危険なビーナス」ディーン・フジオカと池内万作のエンタメ力がありがたい!重要情報だらけの7話
8:「危険なビーナス」8話。ディーン・フジオカと吉高由里子の本当の関係は?

企画、動画制作、ブサヘア、ライターなど活動はいろいろ。 趣味はいろいろあるけれど、子育てが一番面白い。
イラスト、イラストレビュー、ときどき粘土をつくる人。京都府出身。
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