海外からのリモートワーク。本当に仕事は成り立つのか、現地で聞いてみた
●縛られずに働く
- 〈多様な働き方を応援します Sponsored by ブイキューブ〉
- パートナーの海外赴任をきっかけに、イタリアでリモートワークに挑戦
- 遠距離リモートワーカーだった私が会社に知ってもらいたいこと
夫の転勤でマレーシアへ。退職するつもりだったけれど…
もともと、都内の会社に勤めていました。結婚して1年くらい経った頃、夫がマレーシアに転勤することになったんです。一度は海外で暮らしてみたい気持ちもあって、一緒に行こうと思いました。「会社は辞めるしかないのかな」と考えながら上司に報告したら、思いがけない提案をされたんです。
「これからも一緒にやっていきたいから、マレーシアでも仕事を続けてくれないか」って、会社に制度はなかったんですが、リモートワークで働けることになりました。
会社のこともみんなのことも好きだったし、仕事は大事な時期で、やりがいもありました。キャリアが途切れることへの不安、もし辞めたとしたらマレーシアで過ごす数年は、人生でどういう意味をもつものにできるかな……という悩みもあったので、「続けられる」とわかって嬉しかったです。2017年の12月にこちらに引っ越して、もう1年以上。早いなあ。
クアラルンプールは日本からの移住者も多く、日本食も簡単に手に入ります。適度に都会で、東京とのギャップもあまりない。暮らしやすい国ですね。夜明け前の時間にイスラム教のお祈りの合図”アザーン“が流れてくるのは、いまだにちょっと慣れないですけど(笑)。
自分のペースで仕事できる。リモートは想像以上に働きやすい
マレーシアに来るタイミングで、営業から企画の仕事に変わりました。
売り上げ数値の管理、営業のための資料作成、営業の進捗管理などがおもな仕事。週5日、フルタイムでリモートワークをしています。マレーシアと日本の時差は1時間しかないので、日本での会社の勤務時間に合わせています。パソコンの時刻設定も、日本のまま。部署の人とは、数値報告や提案書の依頼、確認などで頻繁にやり取りしています。
リモートワークは、今回がはじめてです。自宅のリビングをオフィスに、朝、起きてすぐすっぴんで仕事を始めることもありますよ。通勤時間ゼロなのは、ノンストレスです。外からの音が適度に入ってくるのも、むしろ集中できる。元々休憩時間が一律で決まっている会社ではないので、キリのいいときに昼食を食べたり、休憩したりして気分転換しています。
基本のコミュニケーションは、日本でも使っていたSlackで。会議のときなどは、appear.inというweb会議システムでお互いの顔を見ながら会話します。たまに声が聞こえづらかったり、微妙なニュアンスが伝えづらいなということはありますね。特に会議では「私、話します!」というかしこまった感じになっちゃうから。だから、他愛のない会話にも入れる信頼関係の構築や、そういう雰囲気作りはお互いに意識して作っていってます。
営業だった時は出張や移動も多く、勤務時間が不規則になりがちだったんです。今は総じて自分のペースで働けるし、仕事は想像以上にやりやすいです。まあ、忙しい時は残業したり、休日もPCをチラチラ見ちゃったりしますけど。
それでもふと、寂しく思うのは…
いま、自分が「リモートワーカー」、しかも海外からの、という立場になって思うのは、もちろん職種や仕事の内容にもよると思いますが、「リモートワークのハードルって、距離より時差なんじゃないか」ということ。リアルタイムでコミュニケーションできることが、仕事のしやすさに関係する場面はたくさんあるなと感じます。
友人にも、同じく時差1時間のシンガポールと日本とではスムーズにリモートワークをしている人がいますが、アメリカの友人は、「難しい」と言っていました。仕事の時間が、日本と大幅にずれてしまうって。
私も、たまにふと寂しくなることはあるんです。みんなで仕事をしていると、たわいのない雑談が気分転換になったりするのに、ここだとずっと集中して画面に向き合わないといけない、という感じになってしまって。「オン」の中でほんのひととき、「オフ」を共有できるのってよかったな、なんて思います。
できれば、半年に1回程度、1週間くらい日本に行って顔を合わせて仕事をして、またマレーシアに戻る、みたいな働き方が理想ですね。会社はベンチャーで、どんどん雰囲気やメンバーも変わっていくので、それをキャッチアップした上で仕事に取り組めれば、もっとお互い仕事がやりやすくなるんじゃないかなと思うんです。
あと2年ぐらいはこちらにいると思うので、マレーシアならではのことにもこれから挑戦していきたいです。例えば現地のコワーキングスペースで働いてみて、知り合いを作ったりとか。そうやって、会社にも自分にも新しい展開をつくれたら、すごくいいですよね。そして自分の世界をひろげていけば、もしまた世界中のどこに住むことになっても、きっとどこでも働いていけるんじゃないかなと思います。
Sponsored link by ブイキューブ
-
第2回テレワークは同僚に迷惑かける? 仲間の本音を聞いてみた
-
第3回地元で輝ける場所を見つけたから、また東京でチャレンジしようと思えた。
-
第4回海外からのリモートワーク。本当に仕事は成り立つのか、現地で聞いてみた
-
第5回海外でリモートワークする女性の、上司・同僚の本音はいかに?
-
第6回タイと日本で2拠点生活をするせとはるさん「『自分』を主語にして生きていく