テレワークは同僚に迷惑かける? 仲間の本音を聞いてみた
新人時代は明け方まで仕事をしていたことも
入社して2年ほどは、かなり残業をしていました。仕事の進め方がわからなくて自分の仕事をマネジメントできず、時間内に終わらせるのはとても無理。クライアントは官公庁がほとんどで、プロジェクトごとにアンケート調査、シンポジウムやセミナーの運営、インタビューなどを行い、最終的に報告書にまとめるんです。
繁忙期も可能な限り終電までには帰るようにしていましたが、明け方近くまで仕事していたことも何度かあります。それに加え、月に何回もの出張。出張は疲れるけれど、よい気分転換にもなっていましたね。
数年前から働き方改革の流れを受けて、残業の抑制や休日取得が奨励され、社内の空気が変わってきました。それに加え、自分でも効率的に仕事を進められるようになってきたので、全体的に帰社時間が早くなりました。
チームの全員がテレワークのジレンマをなくすため、試行錯誤しました
同じ課に、神戸から遠隔で勤務する先輩がいます。
オフィスの隣の席で毎日一緒に働き、とても頼りにしていた先輩が、2015年の末に結婚。神戸に住む予定だったため、退職されることになりました。
その先輩がテレワーク第一号として、退職から1年後に復帰することになったんです。テレワークについて多少の不安はありましたが、それより彼女の復帰がとても嬉しく、そして心強く感じました。
でも実際にテレワーク勤務が始まると、いろいろと問題が起きました。復帰直後、先輩は週に1日だけ東京に出社、その他の日は神戸からテレワークというスケジュール。でも、東京出社の日は社外との打合せなどで先輩の予定がすぐに埋まってしまう。目の前に本人がいるのに、直接相談する時間がなかなか確保できないんです。
それに、テレワークの日は先輩がどのくらいの仕事量を抱えているか、把握ができませんでした。体調が良いのか悪いのか、そんなこともわかりません。「直接顔を合わせないって、こういうことなのか」と思い知りました。
同じようなジレンマは他の皆も感じていて、そこから先輩本人を含め、試行錯誤が始まりました。テレビ会議、スケジューラー、チャットソフトをさらに活用する方法も考えました。
仕事や予定を“見える化”し、ミーティングは事前に資料を送って…
東京出社日に相談事があるときは、事前に送れるかぎりの資料を送っておき、双方が目を通しておくことで、ミーティングの時間を短縮。さらに、予定をかなり先までスケジューラーに入れるように徹底したことで、今ではカレンダーを見ればお互いの忙しさまで想像がつくようになりました。テレビ会議も何度か試し、ようやく慣れてきました。
今は、きっとチームの皆も「テレワークでも問題なく仕事ができる」と感じていると思います。導入するときのハードルはそれなりにありましたが、それを補って余るほどのメリットがあるように感じます。通勤時間がないことに加え、電話応対などが入らないため、集中力がとても高まるとのこと。先輩の資料作りのスピードの速さに、いつも驚いています。
通勤時間は30分、でもテレワーク制度を使いたい
今育休中ですが、来年4月に復職する予定です。子どもが生まれた直後は、復帰後にどのように働きたいのか自分でもわかりませんでしたが、今は、早く子育てと仕事の両方をバランスよくこなせるようになりたい。そのかわり、復帰後は残業はしないと決めました。
私も機会があればテレワークの制度を上手に使ってみたいと思っています。自宅から会社までは片道30分もかからないのですが、それでも通勤時間がなくなれば、子どもと過ごす時間が増えますから。
小石川にて