Thank you for "telling" us.―読者の皆さんからの声

「産まない」「子どもはいらない」と意思表明するのは、なぜ勇気がいるんだろう。そんな疑問を胸に、子どもを産まない決断をした人々をめぐる様々なストーリーを紹介してきたtelling,の特集企画「#産まない人生を考える」。これまで読者の皆さんから数多くの共感の声や、ご感想、取材リクエストをいただきました。皆さんからいただいた声を紹介します。

大反響「産まないを考える」特集。皆さんの声を紹介します!

2018年3月に始まったtellingの長期特集企画「#産まない人生」を考えるは、ライターの河辺さや香さんやtelling,編集部による「産まない決断」をした女性たちへの連続インタビュー、不妊治療に携わってきた産婦人科医の種部恭子さんによるコラムなどを掲載。開始直後から同じ思いや悩みを抱えていた読者の皆さんから、多くの反響の声をいただきました。

編集部に寄せられた取材リクエストを元に、読者の方にインタビューしたり、「座談会」企画も開かれたりと、自然発生的な拡がりも生まれていきました。それだけ、同じ思いを抱えている方が多かったのだと思います。

ここでは、編集部に寄せられたご感想や、取材リクエストに書いていただいた読者の方の思いを、ごく一部ですがご紹介したいと思います。

河辺さや香さんの文章を読んで、私と似た気持ちの人がいることに少し気持ちが楽になりました。(30代女性・フリーランス)

産まずに生きる、という記事を見て、自分に近い考え方の人の存在を知ることが出来てよかったです。もっと他の方のお話も聞いてみたいです。(30代女性・看護師)

私も今のところ子どもを産まない選択をしている31歳です。子どもについて夫と話し合いをして同じ方向を向いています。
記事の中にあった、「子どもが嫌いなわけではない。みんなが望むものをなぜ自分はほしいと思わないのか、これまでも十分に考えたのだけどよくわからない。」という気持ち、すごく共感しました。子どもが嫌いとか産めない体なんだとか明確な理由があればいいんですけどね。私もなんで自分はほしいと思わないのかよくわかりません。
結婚の次は子どもって考えがちですけど、夫婦だけの生活も子どもがいる生活もどっちも素敵だと思います。いろんな人生の選択があっていいと思います。(31歳女性)

私も子供を産みたいと思ったことがありません。
私はそれを明言してきましたが、周囲は「産みたくない」理由を知ろうとします。私は逆に「産みたい」理由が分かりません。ですが世間では「産む」ことは当然の概念のようで「産みたい」理由を聞くとドン引きされます。(40代女性)

「#産まずに生きる」この様な記事を待ち望んでいました。「何となく子供は要らない」と考える自分はおかしいのではないかと己を責め続けた結婚10年目です。産婦人科の先生が「産まないことも人生の選択肢の一つ」と仰っていた事に大変勇気付けられました。
セクハラ、モラハラ、パワハラも名前が付いてマスコミが紹介すると物凄いスピードで世間に認知されていった事を考えると、私のような少数派も生きやすくなるのではないかと期待しています。
(30代女性)

長く付き合っていたのになかなか結婚しなかったこと、結婚したのに子供を持たないこと、子供を持たないのに仕事をしていないこと、マイホームを持つ夢がないことなど…。私自身の年齢もあってか、それについて親戚、友人などにチクチク言われること。冠婚葬祭で顔見るたびに言われるのでうんざりします。(30代女性・専業主婦)

毎回「産まずに生きる」を興味深く読ませていただいています。それは私自身が、「産むべきか」「産まずに生きるか」を今まさに悩んでいるからです。
きっとこの特集を読んでいる方々は、「産まずに生きる」と決めた方ばかりではないと思います。恐らく、私のように悩んでいる方が、何かを決断したり、さらに考えるきっかけにしたりするために読んでいるのではないかと思うのです。「『産まずに生きる』と決める」のはやはり勇気が必要ですし、その悩んでいる過程、決めきれていない過程も女性たちのリアルだと思うので、そのような方のお話もお聞きして見たいなと思いました。(30代女性・フリーランス)

3児の母である親友が何度も、「子供がいないと老後が虚しい、と知人がしょっちゅう言ってるよ」と言いましたが、それはその人が虚しい人生を送っただけだろうと思うのです。
それに自分の老後のために子供を産み育てるなんて事はしたくないのです。
老後にも、やりたいことがたくさんあり、人の役に立てるなら、いい人生を送れると思います。(40代女性・演奏家)

私も「産まない人生」を選択した36歳です。
私と同じ価値観を持つ夫と、我が子のように愛する猫とほのぼのと暮らしています。
今のままで十分満たされ、幸せだと実感すると同時に、「子ども」をつくらないことにどこかで引け目を感じて生きています。子どもは好き。世のママ達のこともリスペクトしています。なのになぜ……? 女性として本来あるべき母性が欠落しているのではないか……と。おそらくこの先も自問自答を繰り返しながら、生きていくのだろうなと思っています。(36歳女性・保育士/児童英語講師

(いただいた文章から編集部で一部を抜粋しています)

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