あれから1カ月、少し静かになったこれからが実はおすすめ?
telling,編集部は朝日新聞という新聞社の中にあり、朝日新聞社は東京・築地にあります。
築地といえば、先月(10月)6日をもって市場が閉鎖され、豊洲の新市場に移転となりました、早いもので、あれから間もなく1カ月。「その後の築地」はどうなっているかというと……?
「場内」市場正門にはすでに工事用フェンスが。
一方、下の写真のエリアは「場外」市場、約30軒のお店が並ぶ「もんぜき通り」です。もともと市場で働く方々のための店が中心でしたが、いまも元気に営業しているお店は多数。この日は遅めの時間に通ったため、以前ほどの“渋滞”はない模様。
場外市場には、小売・飲食店など約460ものお店がひしめきます。テレビで有名なあの人、のお兄さま、が経営する玉子焼き店の数軒先には、同じく元・女性ニュースキャスターご実家の玉子焼き店、夫の浮気がテーマだった前クールのドラマに山盛り「うに丼」が出てきたおいしいあのお店や、毎年お正月の初競りでは、クロマグロの高値競り落としで話題をさらった有名寿司チェーン店、そして、行列のできる人気イタリアンにおいしい焼きたてパン屋さん……。
人気有名店には目もくれず向かう先は…
それら人気店には目もくれず、時折、禁断症状のように行きたくなるお店があります。
場外市場のはずれのこちら。「終わってる感」あるディスプレイ(お店の方、ゴメンナサイ)が目印です。
ショーケースにある洋食系メニューのほか、日替わりの定食も充実。魚河岸のそばだからといってお刺し身や煮魚ばかりではまったくなく、がっつり肉食、こってり揚げ物も合わせたなかから選べるラインナップです。
もとは、市場関係の方たちが仕事帰りに一杯プハーッとやる、つまり昼から飲んでる人たちでガヤガヤと大賑わいだったこのお店、今はその数も少し減って、ゆっくりと「ランチ」を食せるようになっていました。肉・魚両刀で行きたかったこの日は、B定食(チキンソテーとかんぱちのお刺し身定食850円)を注文。おいしくいただきました。ファンの多いカツサンドは持ち帰り可で、知る人ぞ知る築地みやげとしてもおすすめのお店です。
毎月、必ず行っている場所も
でも実は、この「東都グリル」とは別に、場外に向かった目的。それは毎月の朔日参り。築地市場のはずれにある「波除(なみよけ)神社」に行くためでした。
毎月はじめの1日には、密かに(ってこともないけど)神社にお参りしているわたくし。
今月もいつもどおり、朝は住まいの近所の鳩森神社(将棋の神様がいるんですよ、「新しい地図」の3人が72時間テレビで行ったことでも有名になりました)に参拝、昼は波除神社に向かったところ……。
あ。なんかやってる。
酉の市、今年の「一の酉」の日、だったのでした。
小さい場所ながらそうそうたる“メンバー”が
ところで、この波除神社――すなわち「災難を除き、波を乗り切る」神社には、御稲荷様とともに、雲を従える「龍」、風を従える「虎」、ひと声で万物を威伏させる「獅子」の巨大な頭が数体奉納されています。
さらに末社には、天照大神とも神武天皇ともゆかりの深い、天日鷲命(あめのひわしのみこと。忌部氏の祖神 )も祀られており、それで「酉の市」が開かれるというわけです。
で、ですよ、ご覧ください、この末社。あらせられる神々様の錚々(そうそう)たるお顔ぶれを!これだけの神様がおそろいですから、普段ここにお参りにくると、御本社とともに末社の前で長時間お祈り――いろいろお話ししていることが多いです(マニアック)。
それはそうと、酉の市。
telling,というメディアの今後の発展とともに、読んでくださるみなさんのお役にたてること、そして僭越ながら、みなさんご自身のご多幸・開運招福も、心からお祈りしてまいりました。
今年は二の酉、三の酉まであるそうです。昭和レトロなグリル食堂以外にもおいしいお店はたくさんあります。機会があったらぜひ、築地散策“テリさんぽ”、なさってみてはいかがでしょう。
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