世界一周したから、何が変わるわけでもないけれど
●わたしの世界一周 04
世界一周というと、やはり「冒険」とか「思い切って行く」というイメージが強いため、なんとなく「なにか変わるのでは?」という期待を持ってしまいがち。たとえて言うなら、行く前と帰ってきたあとではレベルアップしてる、みたいな感じです。
何も変わらないけど、でも……
結論から言うと、世界一周したからってレベルアップしません。まあもしかしたら、一人で見知らぬ土地に行って度胸がつくとか、ちょっとばかり英語力がアップするとか、そういうのも「レベルアップ」といえるのかもしれませんが……。私の場合は、「なんかすごい感じ!」「こいつめっちゃデキる!」みたいなレベルアップを求めていたので、それを考えると自分的には全然、何も変わらなかったなあ……という感想でした。
でもやはり、気づいたことはいろいろあります。しかも、25歳のときに感じたことと、36歳の時に感じたことは全然違っていました。
25歳のとき…日本が、より好きになった
当時はとにかく円安だったので、海外にある何もかもが高く感じられました(具体的に言うと1ユーロ158円、1ポンド235円、1ドル120円ぐらい)。一人だとなかなかレストランにも入れず、日本に帰ってきたときに「なんて美味しいご飯が安く食べられるんだ」と感激したことを覚えています。特にヨーロッパをメインに行ったので、ことさらそう感じたのかもしれませんが。
そして、海外で暮らすのは私には無理だなあ……というのも漠然と思ったことです。それもあり、日本のいいところ、美しい場所により目を向けるようになりました。
36歳の時…もっともっと外に目を向けていこうと思った
海外に暮らしている友人を訪ねることが多く、実際にその土地の人と話す機会もとても多かったです。UberやAirbnbを利用したのもありますが、11年前に行った時よりも「世界が近い」と感じられました。
日本に帰ってきたときに感じたのは、どちらかというと「あーあ、帰ってきてしまった……」ということ。もちろんご飯や服など、好きなものはいっぱいあるんですが、なんとなく日本社会を覆っている「不自由さ」みたいなものを感じてしまいました。海外の方が、多様で自由なんではないか? と……。
まあこれは、そのときに自分が課題と思っていることや、ライフステージ、行く国でだいぶ変わると思います。お気づきかと思いますが私はあんまりアジア! アフリカ! 未開の地! みたいなのが好きではないので、そういうのもあるかとは思いますが……。
何かを「期待して」行っても変わらないけど、自分で「つかみ取ろう」と思って行ったら、きっと何かが変わる。旅に限らず、人生ってそういうものなのかな、なんて思ったりもします。
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