ヒミツの台湾さんぽ01

台湾の街角でみつける、萌える窓枠「鐵窗花」(ティエチュアンホァ)

台湾の街を歩いていると、ふとしたところに心ときめく「可愛い」があふれています。見ていると台湾の人たちの暮らしをどことなく感じられる気がして、なんだかうれしくなっちゃうようなすてきな景色たち。何気ない街角にこそそんな「胸キュン」が散りばめられていて、それはまさに宝探しのようです。この「ヒミツの台湾さんぽ」では、そんな街歩きのちょっとした楽しみをお伝えできればと思います!

萌える窓枠「鐵窗花」(ティエチュアンホァ)

 上の写真をよくよく見てみてください。2階、3階の窓全面に格子がかかっているのがわかると思います。台湾の古い建物の窓には、このような窓枠がかかっているのをしばしば見かけます。

 この窓枠のことを台湾では「鐵窗花」(ティエチュアンホァ)もしくは「鐵窗」(ティエチュアン)などと呼び、そのレトロなかわいさから近年リノベーションカフェやホテルの内装にも使われて、注目されるようになってきました。

 

 リノベカフェのパーテーションとして使われている「鐵窗花」。中央にある尖った花柄のような格子がそうです。黒く塗り直して再利用しています。店の雰囲気によく合っていてかっこいい!

 台北では集合住宅に注目!

 

 鉄製の窓枠は年代が古く、その後はこうしたステンレス製のものが増えています。マニアになると、見ただけでデザインや材質からだいたいの年代や地域性を把握できるとか! いや恐れ入ります。

 大きな集合住宅の「鐵窗花」は家ごとにデザインが違って、そのガチャガチャ感がまたたまりません。自分のやりたいことをやるんです。そうした台湾の自由さが集合住宅の「鐵窗花」にも表れているような気がして、断然愛おしく感じます。特に、台北ではこうした集合住宅の「鐵窗花」のバリエーションが多く、どこを歩いていても「かわいい景色があるのでは?」と気が抜けません!

 いまでは防災面等の理由から徐々に姿を減らしているということでちょっと残念。

 「鐵窗花」コレクションあれこれ

  しかし! 少なくなったとは言え、やっぱり街を歩くとこの「鐵窗花」はよく目に入ってきます。そしてその姿も千差万別、珍しいデザインに出会ったときの興奮ときたら……。台北では前述した巨大集合住宅の「鐵窗花」が一等すてきですが、地方都市を歩いていると面白いデザインに巡り会う率が高いように感じます。

 たとえばコレ。金魚とチューリップ!

 

 な、な、なんてかわいいんだろう……と、見た瞬間にテンションマックス。彰化という街の古い路地にあったのですが、金魚とチューリップを合わせるセンスに脱帽です。いまのところ「鐵窗花」萌え度個人的ナンバーワン! この近くにあるリノベカフェのお姉さんに存在を教えてもらいました。謝謝〜!

 こちらは四ツ葉のクローバー。淡く色落ちした水色と相まってキュートさ倍増!

 

 新竹という街の路地で。誰かまだ住んでるのかなぁ。いいなぁ。

 窓枠に蝶が踊る〜♪ 手前のモリモリ元気な多肉植物の暴れ具合も南国らしくていい感じ。まるで草原(っていうかジャングル!?)で蝶が飛んでいるかのような。ナイスセンス。こちらも新竹。

 

 2階の窓枠は、小さな路地でキョロキョロ見ながら歩いている時に見つけました。建物の上層階にもかわいい「鐵窗花」があったりするので油断できません! (ただしキョロキョロする時は車やバイクに気をつけて!)

 お廟の石塔のレリーフにも「鐵窗花」。じいちゃん神様の渋さと「鐵窗花」のポップなデザインのコントラストに萌え。

 

 台湾のオシャレな若者の間でも、「鐵窗花」はちょっとしたブームで、こんなポストカードまで出現しています。雑貨屋さんやカフェなどで売っていて、軽くておみやげにもいいですよ。

 

 ということで、「鐵窗花」でした。台湾の街を歩く際にはぜひ一度目を向けてみてください。いつもよりちょこっとさんぽが楽しくなる、そんなスパイスになればうれしいです!

 

◆今回のさんぽMap

編集者。台湾に心奪われ隙あらば旅に、あげく勤めていた出版社を辞めて台北に語学留学。台湾や植物関連の書籍制作に携わる。ラブ台湾、ラブ植物!
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