ヒミツの台湾さんぽ03

ヒミツの台湾さんぽ ―レトロタイル #03―

台湾の街を歩いていると、ふとしたところに心ときめく「可愛い」があふれています。見ていると台湾の人たちの暮らしをどことなく感じられる気がして、なんだかうれしくなっちゃうようなすてきな景色たち。何気ない街角にこそそんな「胸キュン」が散りばめられていて、それはまさに宝探しのようです。この「ヒミツの台湾さんぽ」では、そんな街歩きのちょっとした楽しみをお伝えできればと思います!

●ヒミツの台湾さんぽ 03

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下を向いて歩こう!? 

 ここ数年、古い建物をリノベーションしたカフェやショップが台湾でも流行中。感度のよい若者たちが、建物の持つレトロ感をうまくいかしつつ、新たなスポットへと生まれ変わらせています。そんな場所を訪れたなら、必ず下を見ちゃいます。理由はコレ。

 レトロなタイル!

 並ぶ幾何学模様、台湾らしい淡い色合い、ときの経過を感じるすり減り具合……どれもが愛おしくてすばらしい。そのデザイン性の高さにドキリとします。

 こちらは築数十年以上の民家をリノベしたカフェにて。タイルも同じ年月を重ねた年代物。

 このとぼけた表情!! 「蜜蜂」と書かれたゆる〜いフォントによくあっていて、見ているこちらの顔も思わずゆるんじゃいます。台北の迪化街で。

 なんてメルヘンなバスタブ。彰化のオシャレ食堂の奥に、取り壊されることなく大事に保管されていました。

 ちなみにそのオシャレ食堂。これからまだまだ改装予定だそう。オーナーさんがまたナイスガイで、こういう人たちにこのレトロタイルは守られているんだなとしみじみ。

 このタイルは大正時代に建てられた平屋で出会ったもの。新竹の「辛志平校長故居」という、かつての校長先生の住居跡の台所のタイルです。大正時代のデザインってすごいモダン。いま見てもなおカッコイイ!

床だけじゃないんです

 タイルは床だけでなく壁にも。とくに古いお廟や教会、ストリートなんかはかわいいタイルが潜んでいる可能性アリ。しかも結構予想外のデザインだったりして、見つけるとテンションが上がります!

 華やかフラワータイプ! はがれ落ちた空色の木枠の色も相まって、このうえない美しさ。コレほしい……。宜蘭(ぎらん)の城隍廟(じょうこうびょう)にて。ここは清の時代に建てられた由緒あるお廟で、ほかにもこんなすてきタイルが。

 バラ! なんてエレガントなのでしょう。お廟にバラ。不思議な気分です。

 シンプルなブラウンのスクエアタイルは、羅東(らとう)にある教会の壁に。パステルブルーの壁、アンティークな照明スイッチとのこのバランス。最高です。

 外壁の下部にもブラウンタイル。

 老街(古いストリート)の住居の玄関にも、花柄タイル発見。

 ここにはこーんなキュートな動物タイルもありました。このユルい表情。愛さずにはいられない〜! サーフィンの街、頭城にて。

 そういえば、こんなコースターをはじめとして、レトロタイル柄の雑貨も最近増えてきました。ズルいほどの萌え度。こんなの、買っちゃうに決まってるじゃないですか。

 陶器製で丈夫で、我が家で大活躍中です。いろいろな雑貨店で見かけましたよ。ほかにもマグネットやマスキングテープなど、幅広いラインナップが。

おまけ。タイルな外観ギャラリー

 こんなところに住めたらいいなぁ。そう思わずにはいられなかった、個人的萌えレトロタイル物件を最後に少しだけご紹介。


 宜蘭の街角で。法律事務所らしい看板がかかっていたけれど、こんなにかわいいオフィスなら働く気増し増し間違いなし! いいな、ここに住みたいな〜。

 苗栗の古いホテル。エメラルドグリーンとピンクの辺りが細かいタイル張りになっています。ロビーの床と階段も激萌え。

 新竹にあった黄色タイルのレトロ建築。威風堂々。

 新竹の古い市場の床も、横断歩道みたいなタイル模様が胸キュンでした。レトロなフォントの看板もいい塩梅! 手前のばあちゃんは公衆電話をかけるところ。ときが止まっているような懐かしい景色にほっこりです。

 レトロなタイル。柄、色ももちろんトキメキものですが、それが残っているシチュエーションにも激しく心が躍ります。こんなちょこっとタイムスリップなタイルがそこかしこにある台湾。のんび〜りさんぽすれば、きっとすてきタイルに出会えるはず!

◆今回のさんぽMap

編集者。台湾に心奪われ隙あらば旅に、あげく勤めていた出版社を辞めて台北に語学留学。台湾や植物関連の書籍制作に携わる。ラブ台湾、ラブ植物!
ヒミツの台湾散歩