【編集長コラム】困難乗り越えた夫婦2組、妻が語った愛の力

夫婦、一番近い”他人”であり家族でもある存在。どういう関係性を築くのかによって人生が大きく変わってきます。「telling,」には「あなただけに言うね」という意味があります。結婚、妊娠、キャリア、夫婦の関係……。ライフステージの変化を迎える女性の多様な生き方、価値観を伝え、自分らしい一歩を共に考えるメディアです。柏木友紀編集長のコラムをお届けします。
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telling,の人気コーナーのひとつ「Life Story」は、旬な方々への深いインタビューが特徴です。最近注目を集めたのは、夫婦のあり方についてじっくり語っていただいた2本の記事でした。

お笑いコンビ・オリエンタルラジオの中田敦彦さんの妻でタレントの福田萌さん。折しも中田さんが「松本人志氏への提言」と題した動画を配信し話題になった時期でもあり、福田さんに「操縦不能な夫」との日々や、家族のあり方をお聞きしました。(『福田萌さん、操縦不能な夫(オリラジ中田敦彦さん)炎上も「一生、添い遂げたい」』)

中田さんの「良い夫やめました」宣言後に起きた夫婦の危機からワンオペ育児、一家でのシンガポール移住までを、「ジェットコースターのような日々」と表現する福田さん。それでも「守ってあげたいと思った人」であり「最後まで添い遂げたい」と結びます。彼女は取材時、ゆったりしたドレスを着ていたのですが、その後第3子妊娠を発表。円満な様子がうかがえました。(『福田萌さん「『オリラジ中田敦彦の妻』と呼ばれることも私の強み」』)

元衆議院議員で現在はコメンテーターとして活躍中の金子恵美さんは、夫の元衆議院議員・宮崎謙介さんを「同志であり尊敬出来る存在」と語りました。(『元衆議院議員・金子恵美さん、「夫(宮崎謙介さん)は同志であり尊敬できる存在」。赦し続けた日々を語る』)自身の育休中などに起きた夫の不倫問題についても、赦(ゆる)し続けた理由を率直に語る姿が心に残りました。「これまで宮崎がしてくれたことへの感謝の方が断然大きかった」

2人に共通していたのは、外部から寄せられたあらゆる意見も踏まえたうえで、夫に対して圧倒的な信頼感を抱いていること。「あの人は絶対にうそはつかない」(福田さん)「人類愛が深いところを本当に尊敬しています」(金子さん)。夫婦の関係は千差万別で、金子さんいわく「相手をリスペクトできるかどうか」。平たく言えば、ほれているかどうかということなのでしょう。「必ず最後に愛は勝つ」。人気曲の歌詞を思い出しました。

【2023年8月22日朝日新聞夕刊掲載】

(写真:Getty Images)

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telling,編集長。朝日新聞、AERAなどで記者として教育や文化、メディア、ファッションなどを幅広く取材/執筆。教育媒体「朝日新聞EduA」の創刊編集長などを経て現職。TBS「news23」のゲストコメンテーターも務める。
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