福田萌さん、操縦不能な夫(オリラジ中田敦彦さん)炎上も「一生、添い遂げたい」

オリエンタルラジオ・中田敦彦さんの妻、福田萌さんが今月、エッセイ集「『中田敦彦の妻』になってわかった、自分らしい生き方」を出版しました。妻に全く合わせる気のない中田さんとのジェットコースターのような日々。夫婦の本当の仲、操縦不能な夫と連れ添うコツ、最近の炎上騒動など、福田さんに率直に語っていただきました。
福田萌さん「『オリラジ中田敦彦の妻』と呼ばれることも私の強み」 【画像】福田萌さんの撮り下ろし写真

――福田さん、夫・中田敦彦さんの奔放な言動に振り回されているイメージがありますが、実際のところはいかがですか。最近も中田さんの「松本人志への提言」という動画が炎上しましたが……。

福田萌さん(以下、福田): 夫は思ったことを思ったまま言う人。だからこそ信頼できるし、だからこそ物議を醸すことも。あの動画については撮った翌朝に本人から聞き、私もみなさんと同じタイミングで見ました。きっと世間を賑(にぎ)わすだろうし、批判もあるだろうなと思いましたが、夫はこれをやらないで生きるより、やって生きることを選んだんだな、思ったことを言えてよかったな、と冷静に受け止めていました。まあ、事前に見せてくれていれば、もうちょっと言い方のアドバイスとかできたのに、とも思いましたが。

私は世間の人がどう思うかより先に、夫の相方の藤森(慎吾)さんがどう思うかが気になりました。藤森さんは、シンガポールにいる私たちとは違って、日本のテレビ業界でお仕事をしているし、先輩・後輩のつながりをとても大事にされている方。もしこの動画が藤森さんにとって悪い影響になるなら、それはバッドエンドだなと心配だったんです。その後、藤森さんも「相方へ」という動画を出されて、そこで「あっちゃんの意見には反対だけど、それでもコンビは続けていく」という結論を出してくれたのでホッとしました。

藤森さんとは「中田敦彦被害者の会」を結成している仲間(笑)。あの動画が出たときも、藤森さんは真っ先に「萌ちゃん、大丈夫?」って気にかけてくれたんです。夫のよくないところだけじゃなく、他の人には誤解されがちないいところも藤森さんはわかってくれているので、夫の相方が藤森さんで本当に心強いです。

夫婦カウンセリングが最悪の結果に⁉

――第二子が生まれて少し経った2018年、それまでイクメンを頑張っていた中田さんがコラムで突如「良い夫やめました」宣言をしました。福田さんは非常にショックを受けたそうですね。

福田: あれには実は前段があって。私は「#こどものいのちはこどものもの」という児童虐待防止の活動をしているのですが、当時、そこで「家庭の問題が虐待に直結している」という話を聞き、わが身を振り返って「うちの家庭に問題はないのか」と考えていました。ちょうどそのとき、活動メンバーの中に、夫婦カウンセリングを受けて夫婦関係がとてもよくなったという人がいて、「あ、これはいいな」と軽い気持ちで私もまずは一人で行ってみたんです。するとカウンセラーの先生に「次はぜひご夫婦で」と言われたので、素直に夫を連れて行ったら、夫は連れていかれたこと自体が「俺はダメな夫だってこと⁉」とすごくショックだったみたいで。「色々努力しているのにそんな態度を取るんだったら、もういい夫をやめる!」ってなっちゃったんです。私の誘い方もまずかったなと思うんですけど……。

それでも私に直接言わず、事前の説明もなく、コラムで勝手に「妻の要求に応じていたら、どんどん要求が高くなるだけだから、もうやらない」なんて言われたのがショックで。家族が終わってしまうのかな、とか、夫は本当に独身に戻りたいのかな、とか、ぐるぐる考えていました。その私の顔を見て、夫が「あれ、なんだかこれまずいかも」と気づいたみたいで、「いい夫をやめるだけで夫をやめるわけじゃないから」とボソッとつぶやいて、ようやくホッとしました。

――その後、中田さんは宣言通り、深夜の会食に出かけたり、仕事をたくさん入れたりして、家族を顧みない生活にシフトしました。「こっちから離婚してやる!」とはならなかったんですか。

福田: 夫はその時、遊び歩いていたというわけではなくて、本当に仕事上、人脈作りが大切な時期だったみたいなんです。それに、5~6年一緒にいて、本当は家にこもっていたいタイプだし、友達付き合いも積極的なほうではないことがわかっていたので、そのうち疲れたり飽きたりするだろうなって思っていました。ちょっといまは静かに見守っておこうって(笑)。

その間に、私も不満を溜め込むんじゃなくて、工夫できることを考えようって、周りの家族を観察してみたんです。それまでは「土日のフードコートで、一人で二人の子どもにご飯を食べさせているなんて私だけだ」なんて思っていたんですが、冷静になってみたら、パパは海外出張が多いとか、単身赴任とか、ワンオペ育児の人が他にもたくさんいたんです。それからは、パパに頼れないママ友と積極的に繋がって、夜ご飯をみんなで食べたり、土日も遊んだり、家族の枠に縛られずに楽しむようになりました。あの頃できた友達は宝物。今でも帰国するたびに会っています。

初めて「守ってあげたい」と思った人

――福田さんは長い目で夫婦関係を見ていらっしゃるんですね。

福田: 夫が以前、藤森さんとコンビを組んで、「最初3年は相手の長所が見えて幸せだった。次の3年は、その長所が嫌なところに見えて一緒にいるのが辛かった。さらにその次の3年で、その嫌なところもまるっと好きになれた」と言っていたんです。夫婦関係も一緒で、長く一緒にいると、長所と短所が背中合わせでやってくる。今、いいところが悪いところに見えていたとしても、バイオリズムが変われば、また全部好きだと思うターンがやってくるんじゃないかなって。

――次のいいターンを待てるという根底には、中田さんに対する圧倒的な信頼があるんでしょうね。どんなところに惹かれて結婚を決めたのでしょうか。

福田: あの人は絶対にうそはつかないんです。つけないとも言うんですが(笑)。そこがすごく信用できるところです。それに機転の利いたコメントや勉強熱心なところ、博識なところと、尊敬できるところがいっぱいあります。あとは、ああ見えて彼は意外に共感性が高いんですよ。ワンオペ育児で私が「毎日大変なんだ」「辛(つら)いんだ」と泣き出したりすると、本当に心から寄り添って「そうなんだ、それはキツいよね。なにか改善できることはないかな」って探してくれるんです。

あと、私は夫に出会ってはじめて男の人を「守ってあげたい」と思うようになったんです。それまでは、「守ってもらうのが女の幸せ」って漠然と考えていたんですね。でも夫に出会った当時、藤森さんがチャラ男キャラでブレイクしていたときで、彼は「じゃあ自分は何男なんだ?」って仕事での存在感にすごく悩んでいたんです。その後ろ姿が本当に寂しそうで、今にも折れちゃいそうで……。初めて男の人に対して「この人を守ってあげたい」と思ったんです。それが決め手だったのかもしれません。

今回の本で、夫婦対談をしたのですが、その中で自然と「私は最後まであなたと添い遂げたいと思っています」っていう言葉がこぼれたんです。自分でもそんな風に思ってたんだ、と驚きました。そういえば私、ジェットコースターが大好きなんです。次に何をしでかすかわからない、中田敦彦の面白さを味わいつくしたいと思っています。

スタイリング:大瀧彩乃
ヘアメイク:田中裕子
衣装:HUNDRED COLOR

福田萌さん「『オリラジ中田敦彦の妻』と呼ばれることも私の強み」 【画像】福田萌さんの撮り下ろし写真

●福田萌(ふくだ・もえ)さんのプロフィール

1985年生まれ、岩手県出身。2006年度ミス横浜国立大学に選ばれ、「Miss of Miss Campus Queen Contest 2006」では審査員特別賞を受賞。それをきっかけに芸能界デビュー。高学歴タレントとして、バラエティ番組を中心に活躍。2012年、オリエンタルラジオの中田敦彦と結婚。2013年に第一子、2018年に第二子を出産。2019年「福田萌のママズオンラインサロン」を立ち上げ、現在Twitterのスペースで第一土曜日の夜0時から朝の6時まで「夜泣き小屋Radio」を開催。同年、児童虐待防止活動「#こどものいのちはこどものもの」に参加。SNSを通じて、様々な子ども支援を行っている。2021年3月から家族でシンガポールへ移住。

●書籍エッセイ集「『中田敦彦の妻』になってわかった、自分らしい生き方」

著:福田萌
発行:講談社
定価:1,760円(税込)

ライター/エディター。出版社で雑誌・まんが・絵本の編集に携わったのち、39歳で一念発起。小説家を目指してフリーランスに。Web媒体「好書好日」にて「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた。」を連載。特技は「これ、あなただけに言うね」という話を聞くこと。note「小説家になりたい人(自笑)日記」更新中。
フォトグラファー。 1984年生まれ 岩手県出身 出版社写真部を経てフリーランス
夫婦の取扱説明書