彼との同棲、結婚につなげるには?リスクや適切な期間をチェック!
メリットは「こんなはずじゃなかった」という後悔の回避
結婚前の同棲には、メリット・デメリットの両面があります。ですから、なるべくデメリットを抑えるために、同棲前に決めておきたいことがあります。すでに同棲している方でも遅くはありません。なんとなくダラダラと“お試し同棲”をするのは、特に女性側のリスクが高く、絶対におすすめしません。
まず、お相手のバックグラウンドを知らずに恋に落ちたカップルであれば、同棲をするメリットを享受できると思います。
一緒に暮らすと、相手の私生活や暮らしぶりが見えます。おでかけや外食などのデートではわからない生活習慣が一目瞭然。家事力の有無や、私生活の暮らしぶり、きっちりしているかだらしないか、お金や食べ物の価値観などが自然と見えてきて、自分が望む結婚相手かどうかがわかります。
結婚して1~2年で離婚するカップルが多い理由は、「こんなはずじゃなかった……」という価値観の違いです。私個人としては必ずしも離婚に否定的ではありませんが、離婚に伴う様々な負担は実際にかかります。結婚する前に同棲することのメリットは相手の人となりをよく知り、望まぬ離婚を回避することができることです。
仕事が忙しくてデートする時間がない、連絡が取りにくいというカップルの場合は、同棲すれば家に相手がいるので安心感がありますね。
また、一緒に住むと家賃や光熱費が抑えられる、というメリットを挙げる方もいますが、それなら同棲を経ずに結婚したらいい。経済的な観点から同棲を選ぶ人には、結婚に踏み切れない別の理由があるの?と私は勘ぐってしまいたくなります。
同棲のデメリットは? 「マンネリや油断」で結婚が遠のくことも
双方にとってのデメリットは、私生活が丸裸になり、隠したいことまでバレてしまうことです。
すっぴんや、排水溝の髪の毛、トイレの汚れ……見せたくない部分をさらすことにより、幻滅する/されることも。生活感が出ることで家族のような感覚になって、ラブラブ度が減る方もいるかもしれません。私は婚前交渉はすすめていませんが、同棲するまではしていたのに同棲を始めたら結婚前にレスになってしまった……という事例を聞くこともあります。
また、結婚生活の真似事ができるので、逆に結婚が遠のく可能性もあります。相手が結婚を真剣に考えていない場合、都合がよい存在になりがち。「しばらくこのままでいいんじゃない?」と相手が丸め込もうとしてくることもあります。
家事や買い物が好きで、同棲当初は新婚気分で積極的にしていた女性でも、半年~1年が経てば、「家事負担が重いのは不公平」、「彼が服も脱ぎっぱなし」……など、だらしなさが目に付いて、その相手との結婚を考えられなくなることもあるでしょう。
結婚する気があるかわからない彼。同棲の切り出し方は?
同棲のデメリットを最小限にするためには、お互いが結婚を前提にしている必要があります。「お互いが結婚できる状態かどうか」、「結婚を前提にした同棲をする意思を貫けるか」を同棲前にきちんと話し合いましょう。
付き合ったばかりのカップルでも、「いつか一緒に住みたいね」「そうだね」という会話をすることは少なくないと思います。でも、その場の雰囲気で言っていることも。判断がつきにくいこともありますから、あなたが同棲に前向きなら相手に本気度を聞いてみるといいですね。
・「じゃあ、うちのマンションの契約が3月までだから、4月からいっしょに住もう」と具体的な期日を伝える
・「うちの親に、彼と同棲したいって話しておくね。あなたの親にも聞いてもらえる?」と言う
・ 「婚姻届の提出や結婚式はいつにする?」と結婚前提であることを示唆する
などで、彼の反応をみてはいかがでしょうか?
重いと思われそう、彼がしぶったらどうしよう……と思うかもしれません。でも、相手の結婚への本気度が確かめられない段階では同棲を切り出すべきではないのです。
もしかして結婚する気ない?彼氏への聞き方やチェックすべきことは?結婚する気にさせる方法も解説
同棲前にチェックしておくべき4つのリスト
相手も結婚に向けて、自分と同程度に本気だと確認できたら、同棲前に次の4つを確認しましょう。
・家事の取り決め
同棲生活や結婚後を見据えて、相手の家事スキルはどれくらいか? ということは知っておき、家事について最低限の分担を決めるようにしましょう。見知らぬ他人同士が暮らすシェアハウスで多くの場合、それぞれの生活が成り立っているのは、冷蔵庫の使い方、洗濯やシャワーの利用時間が決まっていて、秩序の維持ができているからです。
・お金の取り決め
家事と同じく、お金に関してもルールを決めておくべきです。日々生活で1円単位で割り勘にするのは面倒ですから、家賃・光熱費などの固定費は……などざっくりした決め方で納得感があればOKです。どちらかに負担が偏ると破談になる可能性が高くなります。結婚へ向けて共同の貯金を始めるのはよいので、「毎月同額を納める。もし何かあったら折半する」などを決めておくとよいでしょう。
・期間と、その間に行う結婚までのステップを確認
予め同棲期間を定めましょう。同棲から実際に結婚する期間は何となく決めるのはよくない。結婚式の打ち合わせに行く、婚約指輪や結婚指輪をオーダーする、新居や家具の準備をする、結婚生活に向けての話し合いをする、結婚の挨拶や双方の親を合わせるなどのステップにかかる時間から逆算。結婚までのステップをやり切る期間と心得て。
・同棲中の住まいと、結婚後の住まいについての確認
同棲前に「どちらの家に住むのか? 同棲用の家を借りるのか?」を決めましょう。個人的には破談になる可能性もある同棲期間に、家具までそろえて新居に住む、というのはおすすめしません。半年くらいであれば手狭でもどちらかの家に住む。そして「電子レンジはあなたの家のほうが新しいから、私のは処分するね。冷蔵庫は私の方が少し大きいかな?」などと話し合いながら、双方が家電を半分ずつ処分するくらいがベストです。
同棲のタイミングや期間は?
ここまでのチェック事項を踏まえたうえで、私としては同棲期間は長くても半年~1年あれば十分だと考えます。同棲したいほどの相手が決まっているのであれば、長すぎるくらいです。
同棲開始のタイミングについては、交際から1年弱~2年くらいならば、ちょうどいい。ゆっくりと恋愛関係を築いていきたいなら、結婚に至る平均交際期間(2021年、ゼクシィ結婚トレンド調査)を鑑みると、2~3年が同棲までの上限ではないでしょうか。
親には、結婚までの同棲期間や計画をセットで伝える
続いて、親御さんに同棲についてお伝えする方法です。
まずは上に挙げた結婚の意思と4つのチェック項目をしっかり確認しましょう。確認が済んで、結婚への段取りが決まったときが、親に伝えるタイミングです。
相手の親に対してこう宣言します。
「結婚を前提にお付き合いしていて、本格的に結婚準備を始めたいのでご挨拶に来ました。今後の予定を立てていて同棲したほうがいろいろと準備しやすいことがわかったので、結婚を見据えて半年間、同棲させてください」と。
そのとき、受け入れてもらえない要素があったり、具体的な質問が出たりすることを想定し、あなたも彼もしっかり答えられるようにしてください。「結婚式はいつ? どうして籍を入れる前に同棲なの?」と切り返されたとき、答えられますか? つまり、両方の親へ同棲の報告と結婚の挨拶にいくことと同じだということです。
成人していれば親に宣言する必要はないという考えもあるかもしれませんが、家によっては「勝手に同棲なんて、うちの子を傷物にされた!」と破談にされるケースもあります。子離れできていないという見方もできますが、祝福される同棲や結婚のほうがお互いハッピーですし、相手の親が毒親かのチェックを兼ねて、籍を入れる前に会っても損はないと思います。
彼氏の実家で両親に挨拶、非常識にならないために。訪問時間や手土産、お礼状の例文も
結婚前に同棲するカップルの実例
結婚相談所で出会ったカップルは、結婚前の同棲をする例はあまりありませんが、事例を見聞きしたことはもちろんあります。
ともに会社員で28歳の女性と39歳の男性のカップル。交際1年半で結婚を前提に同棲を始めました。大学院を出た彼は3回転職していて、女性に比べれば年齢も一回り上ながら社会人経験はのべ4年ほどでした。
同棲中のある日、「組織が合わないから会社を辞めた、起業準備をしたいから、生活費は支えてほしい」と言って来たのだそうです。彼女は、年下の自分がまだ結婚していないのに生活費を負担するのは不安だと話すと、彼がキツイ言葉で攻め立ててくるようになったそうです。彼女が彼の言動に傷ついて涙を流したとき、「反省の涙?」と追い打ちをかけられたことが忘れられない……ということで私に相談してきたのでした。
モラハラ気味の結婚を前提にした同棲相手からの申し出を、うやむやにせず断った彼女はえらい! と思いました。結婚を前提に同棲した相手とでも、トラブルを発端にすれ違いが起こり得るということですね。
ほかにも、英語教室のアルバイトをしていた外国籍の彼と同棲した女性。「同棲するなら結婚前提だろう。結婚するなら定職についてくれるだろう」と思っていたら、まったくその気はない。彼からは「お金はあるほうが払えばいい、それが対等なパートナーだ」という主張をされ、2年で別れ、新たに婚活を始めたという話もありました。
一方、同棲の段階でも彼を経済的にも身の回りのことも支えるギブアンドギブが成立した事例もあります。
以前、別の媒体で私が対談をさせていただいた、ものまね芸人・みはるさんは40代で23歳年下のMr.シャチホコさんと結婚したことで話題になりました。みはるさんとシャチホコさんは、結婚前に1年ほどの同棲を経験していました。
みはるさんはもともと若手芸人たちの世話を焼くのが好きで、手料理を出すことがあったそう。その流れで自然と、シャチホコさんと住み、毎日お弁当をつくってアルバイトに送り出していたそうです。また、彼の両親に同棲後、挨拶をしたそう。2人で挨拶に行く前に「仕事がない状態で結婚なんて、みはるさんを支えられるのか?」と言われ、「必ず成功して僕が責任を取る」とシャチホコさんが親御さんを説得していたのだとか。シャチホコさんの愛も素晴らしいですね。
みはるさんのケースは、快適な結婚生活を疑似体験させることで、居心地のよさから結婚したい気持ちを醸成した事例と言えます。
まとめ 同棲するなら結婚につなげよう!
私のこれまでの経験では、同棲の話を出すのは相手の結婚の意思を確認できないけれど、自身は早く結婚したいと思っている女性から、が多い印象です。結婚の話を出すのは重いと思われそうで怖いけれど、彼をもっと独占したい、世話をして結婚したいと思ってもらいたい……という考えから同棲と言い出すのでしょうか。
あなたが同棲を考えているなら、都合のいい女になってはダメだということを念頭に置き、愛し損や時間の無駄遣いをするのはやめましょう。意味もなく、とりあえず、なんの約束なく、ただ同棲をするのはおすすめしません。相手を思う気持ちは素敵です。しかし軽い気持ちで同棲し、安売りして自分の損にならないよう、見通しをしっかり持って愛を育んでくださいね。
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