植草美幸流 婚活理論26

ジューンブライドの6月 「女性から男性にプロポーズを促す方法」を考えてみよう

東京・青山の結婚相談所マリーミー代表で恋愛・婚活アドバイザーの植草美幸です。今年も早いものでジューンブライドの6月になりましたね。この時期は恋人がいる人もいない人も、結婚に意識が向きがちです。そこで考えたいのはプロポーズ。現在でも男性から女性へのケースが多いですが、女性からって、アリ?今回はプロポーズ全般や、女性から男性にプロポーズを促す方法をお伝えします。
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今の時代も“プロポーズは男性から”が主流

あなたと結婚したい、という意思を言葉で伝えるプロポーズ。現在でも男性からのプロポーズが多く、女性からは少ないのが実際のところ。

特に結婚相談所やマッチングアプリといった婚活で出会った場合は、初めての連絡からプロポーズまで、リードするのは男性から、という風潮があります。デートのお誘いも告白も、プロポーズだって、本来は「女性から」であっても構わないのですが、男女ともに旧知の仲ではないために消極的になりがちで、男性が主導権を握る傾向にあります。

繰り返しになりますが、もちろん女性がリードしてもOK。ただし告白やプロポーズは節目として記憶に残ります。女性が直接的に「好きです!」「結婚してください!」というのは個人的にはおすすめしていません。

女性が積極的なのは、男性も嬉しいもの。ただ、状況によっては引いてしまう男性もいます。お互いの気持ちがそろっていないと、「焦っている」「ガツガツしている」と男性は思うかも。それに「逆告白/プロポーズ」は一般的に少数派のため、驚かれてしまう場合があります。特に「僕から言おうと思っていたのに」と考えていた男性なら、がっかりするでしょう。

また、女性からアプローチされた男性がつけ上がり、その後、女性に冷たくなったり高圧的になったりしてしまう……という点も懸念されます。

だからといって、ただ待つだけでは男性のタイミングや気分に左右されてしまい、やきもきする時間が長くなりがちなので、もったいない。では、どうするか? 女性から「私にプロポーズしていいよ」というOKサインを男性に与えることで、彼に促すのが無難であり、最適だと考えます。

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ずっと待つ?それとも男性からのプロポーズを促す?

それなら、どのようにコトを運べばいいでしょうか。実例を交えて紹介しましょう。

互いに会社員の36歳の女性(年収700万円)、と39歳の男性(年収900万円)のカップルの場合。婚活で出会った2人は条件も合い、真剣交際に進んでデートを数回していました。女性は出産を視野に婚活を始めていたので、いつプロポーズがあるのか? とやきもきし、彼の気持ちがわからないと言い始めました。双方の話を聞いている私としては、彼の気持ちが彼女に向いていることはわかっていました。そこで、「真面目だから、慎重になっているのかもね。あなたのお家に呼んで疑似夫婦をしてみたら。あと押しになりますよ」と彼女に提案してみました。

彼女は週末に彼を自宅に招待。キッチンに2人で並び、男性にサラダ作りを頼んだり、一緒に洗い物をしたりして、ふと「私たち、結婚したら毎日こんな感じなのかなぁ……?」とつぶやいたのだそう。すると次週、男性から「こないだは言わせちゃってごめんね。ボクと結婚してください」と正式にプロポーズをされました。

この場合に男性を促したポイントは、交際中の相手に事前に結婚のイメージをさせたこと。そして、彼女は「もし結婚したら」と結婚を考えていることを言葉にしつつも、「あなたと結婚したい!」とは明言はしなかった。そのことで「私は準備OKだから、あなたから言ってね」というメッセージが伝わったのです。

 他にも、

・水族館や遊園地など家族連れが多いレジャースポットに行く
IKEAといった家具やインテリアのお店に行く

これらは結婚後をイメージしやすいデート先としておすすめです。「子どもってかわいいよね。友だちが出産して、今度遊びに行くんだ~」など、周囲の友人が結婚や出産をしている状況を伝えるのもいいですね。

クリスマスやバレンタインデー、誕生日などに「来年も、ずっといっしょにいたいな」と短いメッセージをつけてプレゼントを渡し、「カードの意味わかった?」と冗談っぽく思いを伝えて促すのもかわいいですね。

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女性からプロポーズするなら、ここに気を付けて!

女性が前のめりになることのデメリットを数点述べましたが、もちろん、自ら積極的に動きたいという女性がいたら、私は応援したいと思います。そこで、気を付けたい注意点をお伝えします。

 「結婚目当て」と思われないように注意して

お互いの結婚観や内面、バックグラウンドを知らないうちに、女性の方から「結婚!結婚!」と盛り上がってしまうと、条件のいい男性ほど「どこでそう判断した? 収入や肩書だけを見ているのではないか? お金目当てで、僕でなくてもいいのでは」と疑心暗鬼になりやすいです。

まず必要なのは、相手が結婚したいと思っているかを会話から聞き出すこと。遠足感覚でデートしているだけで、中身のある会話をしていないとすれ違いが起こりがち。だから、デートの中でお互いの結婚観を話す必要があります。

 「結婚する気がない彼氏」にプロポーズしても無駄

マッチングアプリや合コンなどの、お手軽な出会いで付き合いはじめたカップルの中には、結婚への本気度に温度差があるケースが度々見受けられます。男性は楽しければいいと遊び半分で付き合っていたのに、女性の方は「次に付き合う人と結婚する!」と一方的に思い込んでいるというパターンですね。

それを防ぐためには、将来のことを自分なりに考えていることを、相手にしっかり伝えましょう。マッチングアプリの場合は自分のプロフィール文にしっかり書き込む。合コンなどからデートに発展した場合は、タイミングを見て2人の会話の中でしっかり共有する。
その内容とは、結婚の時期、ほしい子どもの数、結婚や出産後の働き方などです。

私が受けた恋愛相談の中には、「『軽いノリのアプリで出会ったから、○○ちゃんは結婚する気がないと思っていた』と男性から言われた」というケースがありました。一方で、お手軽な出会いであっても、後に結婚観や人生観を話し合うことで、始めは結婚する気がなかった彼が、「彼女はちゃんと人生を考えているんだから、いい加減な付き合い方はやめよう」と思い直してくれたこともあります。

 タイミングを間違えるとただのプレッシャーに……

彼のほうに結婚する気があっても、今はそのタイミングじゃないと考えている場合は、女性からのプロポーズや、してほしい圧がプレッシャーになることもあります。

例えば、仕事の繁忙期や昇進がかかっている試験前は、結婚のことは考えられません。仕事以外でも、家族や大切なペットが危篤のときに、あなたが結婚を持ち出すと能天気だと思われてしまいます。

一時的なタイミングのズレであれば、ひと段落してから「大変だったよね、疲れてるんじゃない?」と陰ながら励ます姿勢を見せるのがベスト。目の前の彼の気持ちをしっかり見極めることがなによりも大事なのです。

もし、断られた後、プロポーズのタイミングを間違えたと気づいたら、「わかった! タイミングが合わなかったね」と明るくさっぱりと答えましょう。そして、しばらく結婚の話はしないで交際を続けましょう。

ただ、特定の相手をがむしゃらに追いかければいいというものではないですから、タイミングが合わなかったのなら、新しい出会いにアンテナを張ってもいいと思います。

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成功するプロポーズのシチュエーションは?

男性からにせよ、女性からにせよ、プロポーズのシチューションは大事です。

男性からの王道は、今も昔も夜景の見えるレストランでディナーのあとに――です。とはいえ、最近は人前で派手なことをされるのに抵抗がある女性も増えているので、店内でBGMを流したり、スイーツやシャンパンに指輪を入れたりする演出、そして周囲を巻き込むフラッシュモブなどは、恥ずかしいと思われる可能性があります。

結婚アドバイザーという仕事柄、プロポーズのお手伝いのために日々、リサーチをしていますが最近は、部屋や個室で、ささやかな演出込みでプロポーズディナーを提供するホテルやレストランもあるそう。“Marry Me?” とメッセージが入った可愛いスイーツや、ブライダルを思わせる花束まで用意してくれるとのこと。他人がいないなど人前での派手な演出やサプライズを嫌う女性にも配慮され、成功率が高いようです。

一方、家で2人きりというシチュエーションも好まれています。ヒアリングをすると、家でゆったりと過ごしているときに、彼の方から自然に切り出すパターンが理想だそう。どちらかの自宅で料理やシャンパンを用意したり、デリバリーやデパ地下などを活用したりするのもいいですね。

ちなみに、プロポーズの際に、サプライズで用意した高額な婚約指輪の箱をパカッと開けて渡す……といういわゆるアメリカンプロポーズは、少なくなっているよう。最近はプロポーズのためにつくられた数万円の指輪やネックレス、花束を、あくまで記念として渡し、エンゲージリングはプロポーズ後に……というカップルも多いです。

男性にとっても、女性の好みとサイズを理解してサプライズで指輪を用意するのはなかなか難しいこと。プロポーズが成功した後にカップルでお店に通って女性が納得のいく婚約指輪を選ぶのが無難であり、主流となっています。

女性からプロポーズする場合も同様に重くない方がいい。クリスマスやバレンタインデー、誕生日などの一般的なプレゼントに、短いメッセージを添えるくらいで十分ではないでしょうか?

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まとめ:プロポーズの方法より、結婚観を話し合える関係性が大事!

いずれにせよ、重要なのはプロポーズの方法ではありません。積極的に自らプロポーズをしようと考えている女性を含め、私が伝えたいのは、交際中からお互いの結婚観を話し合える関係性を作ることが大事であるということです。それにより、彼に結婚する気があるかどうか、彼の結婚したい時期を推し量ることができます。

お互いが結婚したい、ということがわかっていれば、プロポーズがプレッシャーになることはなく、男女のどちらがプロポーズするにしてもハードルは下がります。女性が間接的に促すにしても、自らプロポーズするにしても、です。

彼氏と結婚したいと考えている女性は、彼としっかり向き合ったお付き合いをしてくださいね。

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結婚相談所マリーミー代表取締役、恋愛・婚活アドバイザー。 1995年にアパレル業界に特化した人材派遣会社エムエスピー設立。2009年、結婚相談所マリーミー設立。自ら婚活している男女にアドバイスし、成婚に導いている。セミナーの開催、テレビやラジオも多数出演。著書に『なぜか9割の女性が知らない婚活のオキテ』『男の婚活は会話が8割「また会いたい」にはワケがある!』『モテ理論』など。
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