出会って1カ月でプロポーズ、プロポーズから3カ月後に入籍! 婚活で5年間をムダにした私が恋愛マーケティングを用いてスピード婚できた秘訣

夢ばかり語って結婚に程遠い男性や、心にトラウマを抱えて理解者を探しているメンヘラ男性。年収1000万円以上なのに恋人に時間もお金も使ってくれない男性、女性の優先順位は下位なのにこだわりが強い男性……。大切にされず、結婚に結びつかない恋愛ばかりを繰り返し、5年間を無駄にしたという中里桃子さん(38)。そんな中里さんが、出会って約1カ月でプロポーズ、3カ月後には入籍することに。その秘訣は、得意のマーケティング視点の婚活だったと言います。婚活中の女性必見の秘訣をうかがいました。

結婚は恋愛脳のままではダメ。

――ズバリ、5年の婚活失敗からスピード婚ができたポイントはなんですか?

中里桃子さん(以下、中里): 自分の好みや考え方を変えず、“恋愛脳”のまま相手を探していたので結婚できませんでした。35歳で振られてから、改めて長く一緒に暮らすにはどんな相手がいいか、“結婚脳”に切り替えて相手を選びなおしたことがポイントです。結婚は白いご飯。そして、恋愛はステーキや超甘いデザートのような“中毒性”のあるもの。もし、スピード婚を目指すなら、精神・経済的に安定し、相手も恋愛ではなくスピード婚を目指している状態の人を探すことが大切です。

――中里さんも結婚に繋がらない恋愛を繰り返したそうですが、専門の“マーケティング”を活かして婚活アプリを始めたところ、出会って1カ月でプロポーズ、3カ月後には入籍と“スピード婚”をされたとか。

中里: (2018年)4月半ばにアプリに登録して、6月3日に今の夫にプロポーズされました。約200人の応募者から30人程度に絞ってメールのやりとりをスタート。そこからさらに絞りこみ、ゴールデンウイーク期間中に10人、つまり1日2,3人と面談しました。夫とは初デートが5月3日、2回目のデートの14日に付き合い始め、6月3日にプロポーズされました。登録して半年で結婚、翌年には出産しました。目標を明確にした分、予定より早く進んだと思います。

デートの決断すらできない人は結婚もできるわけがない

――メールのやりとりも期限を決めていたとか。

中里: 元カレが決断できなくて長引いたので、メールのやりとりを始めて2週間以内に会おうと言ってこない人、実際会ってみて2回目のデートの誘いをしてこない人はフェイドアウトしました。2週間という期限を決めたのは、文通相手を探しているわけではないし、結婚までにいくつもの決断することがあるのに、デートのお誘いすらすぐにしてくれない人とは結婚どころかお付き合いスタートも遅いと思ったからです。夫は1回目のデートの食事をしている最中に次の約束をしてきて、さすがに驚きましたが、結果的にスピード婚することができました。
婚活サイトに登録する人が、メールが上手ならとっくに相手を見つけていますし、そういう不器用な人とメールの会話だけで好きになることはほとんどありません。それなら、メール友達になるよりも会った方が人柄も早く分かるので、効率もいいと思います。

――デートする場所や時間帯もルールを決めていたのですよね。

中里: 1回目のデートはアルコールの雰囲気に流されないようランチかお茶のみでサクッと面談、2回目以降にゆったりお酒を飲む場所に行きました。デートの場所も、起業して間もない時期で忙しく、家から会社までの間のお店を提案して移動時間を極力カット。ワガママだったかもしれませんが、男性は女性が思っているより、デートの場所や店探しを大変に感じているので、「この辺りならおいしいご飯屋さんを知っていますよ」と案内すると喜ばれました。自分がして欲しいこと、どこに行きたい、あれが食べたいなどはしっかり伝えた方が相手も楽です。鬼嫁がモテるのは分かりやすいからじゃないかと思っています。 いい歳した大人が“私の気持ちを察してクイズ”をしてはダメです(笑)。

――実際お付き合いがスタートしてプロポーズされるまでの20日間、毎日電話していたそうですが、これも効率重視ですか?

中里: コミュニケーション量は必要不可欠だと思います。仮に平日にほとんど会話をせず、週1回デートすると、ちゃんと話せるのが週に1回になってしまいますよね。でも、毎日電話をしていれば、付き合ってからプロポーズまで約20日間くらいだったのですが、20回分の会話は20週間に相当します。20週間といえば約半年。この半年を短縮したかったんです(笑)結果的に、お互いの理解が深まって、プロポーズまでの期間を1カ月と大幅にショートカットできたと思います。

――ちなみに忙しすぎて会えない、電話もできないという人もいそうですが。

中里: 忙しいというのは、つまり仕事より私の優先順位が低いということですよね。タイミングによって仕方のない時もありますが、私も当時そろそろ36歳。仕事に余裕があって、心に余裕があるときでないと結婚を考えたりできません。そういう意味で仕事に余裕のあるタイミングの人とお付き合いしようと思っていました。
ちなみに私はフリーランスなので、時間をかければかけるほど売り上げが上がりますから、もちろん仕事を優先したい気持ちもあります。でも、当時は売上よりも結婚でした。スピード婚を望むなら、忙しくて会えないという人はダメですね。

狙い目は、婚活アプリでイケメンに埋もれている未公開株のような人

――ご著書には、狙い目は「仕事の満足度は高いが女性にモテない層」とあります。

中里: モテないというより、婚活の場では埋もれてしまい目立たない人ですね。社交的でパッと目を引く人、既に社会的地位がある人やハイスペックと呼ばれる人は、コミュニケーション能力も高くて一見よさそうに見えますよね。
でも、彼らはたくさんの人の目に触れて求められることで、自分の価値に自信を持っているので本来の価値=元値より高くなっている状態です。競争率も高い。頑張ってそういう彼をゲットできたら、周りから羨ましがられるかもしれません。

とはいえ、結婚は人に見せびらかすものではありません。無人島に行って他者からの“いいね!”という評価がなかったら、その価値も適正に下がっていく可能性があります。男性に高いコミュニケーション能力を求める女性は多いですが、私と真剣に向き合ってくれて、家族という狭い範囲のなかで、きちんと深いコミュニケーションが取れていれば十分だと感じます。コミュニケーション能力が長け過ぎて、結婚しても浮気の心配をしたくないですし……。
過去の私もそうでしたが、オールマイティな人を求めすぎるのは自信のなさの表れだと思っています。

――中里さんの夫となった男性も婚活市場で埋もれている方だったのですか?

中里: うちの夫は研究職ですが、会社と家と英会話スクールの往復のみで女性との接点が全くありません。人間関係も、華やかな場で盛り上がって人脈を広げることは得意ではありませんが、幼稚園からの幼なじみと今でも友人関係が続いており、狭くて深い付き合いを大事にしています。結婚後は、帰宅したらスマホをソファーに置きっぱなしで朝まで見ないくらい(笑)。そういう人は、華やかな人たちの中では埋もれてしまうし、本当のよさが伝わりづらいんです。

きっと夫は、よさを代弁してくれる仲人さんのいる結婚相談所にいけば、大手企業に勤めているし、モテていたと思います。でも、簡単に始められるアプリに登録してしまった。しかもへたくそな自撮り写真に1行プロフィールで、イケてなさ全開だったんです(笑)。ところが、会ってみるとおもしろくていい人だった。こういう人はアプリだと見つけやすいです。

自慢できるスペックかどうかに惑わされず、無人島に行っても心地よいと思える人、自分のことをちゃんと大事にしてくれる人は、アプリだと結構見つかると思います。

プロフィールはビジネス的に書くべし?!

――プロフィールの書き方も重要ですよね?

中里: アプリ婚活をするにあたり、市場リサーチとして男性の友人に女性側のプロフィールを見せてもらいました。文章が読みにくい人、バリキャリ過ぎてハードルが高そうな人、またはかわいらしく書いているけれど知性を感じさせない人……そんな人が多い印象です。私は女性に可愛らしさだけを求める男性はイヤでしたし、自分もハッキリ意見を言いたいタイプ。ですから、男受けを狙って、自分の意図しない人から“いいね”をもらったところで時間のロスだと思っていました。

私はプロフィール欄に、座右の銘や好きな本のURLなどを箇条書きにして、ビジネス文書的に作成しました。仕事を頑張ってきた女性は、女性が仕事で活躍しすぎると男性が引いてしまうかも?と躊躇する人もいますが、仕事が好きな女性に引くような男性とは出会わなくていいんじゃないですか?私は起業して仕事が心から楽しいと書いていましたし、土日も仕事をすることがある、と書きました。人によっては長文で面倒なプロフィールに見えるかもしれません。しかし、それでも会いたいと言ってくれる人だけと話をした方がお互い相違がなくていいですよね。

自分の市場価値を上げるために

――自分の市場価値を知ることが大事とありますが、具体的にはどのように知ればいいのでしょうか。

中里: 彼をとりまく環境がどのようなものかを想像することが大切ですね。若い未婚の女性がたくさんいる会社なのか、まったく女性がいないところなのかで、相手にとって自分が「いい女」にはいるのか、「そうでもない女」になるのかということです。
私は中肉中背……というより少しぽっちゃりしているので、周りに若い女性やきれいな女性ばかりいる環境にある男性からみると、見劣りする部類だと思います。ただ、夫の職場はほぼ男性ばかりで、女性は既婚か年上の方が多い環境でした。そこに30代の私がポンと入ると、彼の認識している女性たちの中では「1番」になれる可能性があるかもしれないと思ったのです。
結果、夫から2回目のデートで「結婚を前提に付き合ってください」と言われて交際がスタートし、3回目のデートでプロポーズをしてもらったんです。

<編集後記>
スピード婚を目指すなら、相手も同じように早く結婚したいと思っている人を探すことが大事。期限やルールを作り、限りある時間を効率よく進めるという考え方は素晴らしいと思いました。一方で、雰囲気やトークに流されていないか、親や仕事についてどんな意識で向き合っているか、相手の価値観を確認することも大切です。詳しくは、中里さんの本を参考にしてみてください。

■中里桃子(なかざと・ももこ)さんのプロフィール
1982年佐賀県生まれ。同志社大学卒業後、広告代理店に入社。会社員の傍ら、自らのマーケティング力、企画力を武器に福業で美容サロンの立ち上げや貸会議室の経営・読書会などの主催を行い、2016年に起業。オンラインサロンの立ち上げとコミュニティ運営を支援している。『人生が変わる「オンラインサロン」超活用術』(PHP研究所)、『オンラインサロンのつくりかた』(技術評論社)、共著に『好きなことで無理なく毎月10万円稼ぐ方法』(かんき出版)がある。

「マーケティング恋愛4.0  1ヵ月でプロポーズさせた、私の戦略と軌跡」

著者:中里桃子
発行:大和出版
価格:1,540円(税込)

東京生まれ。千葉育ち。理学療法士として医療現場で10数年以上働いたのち、フリーライターとして活動。WEBメディアを中心に、医療、ライフスタイル、恋愛婚活、エンタメ記事を執筆。