土屋アンナさん「恋愛って考えちゃいけない」結婚3度の経験から伝えたい

仕事に恋にその「ロックな姿」が若者から共感を集めている土屋アンナさん(37)。若者や子どもが社会課題の解決へ取り組む意欲を盛り上げるイベント「Change Makers Fes2022」のアンバサダーを務めています。いま4人の子育て真っ最中でもあり、次の世代を作る若者たちへの期待は大きいと言います。子どもやパートナーとの過ごし方から恋愛観、結婚観まで、自身の3度の結婚経験なども含めてざっくばらんに語ってくれました。
土屋アンナさんが語るロックな生き方「失敗しないと分からないことがある」 【画像】土屋アンナさんの撮り下ろし写真


――仕事と4人の子育て、どのようにバランスを取っているのですか?

土屋アンナさん: みんなに助けてもらってます。うちはシッターさんがいないんです。まず母、そしてスタッフの協力も大きいです。やらなきゃいけないことが多いので、メイクを家でしてもらったり、お迎えの時間と仕事を調整してもらったり。長男と次男も家事を手伝ってくれますよ。「洗濯物入れておいて」というと、「はいっ」。「ちっ」とか少しでも言おうものなら、「はあ?」って私が目をつり上げるからかも(笑)。長女や次女も含めて子ども同士でお互いの面倒も見ています。こうした優しさに囲まれているからできているのだと思います。

親っぽくない親

――素敵なご家族ですね。アンナさんはご自身をどんな母親だと思っていますか。

土屋: うちの息子に言うのは、「反抗したら私だって反抗するからね」ということ。「家出するならちょっと待って、私の方が家出したいんだから家にいていいよ。こっちが出ていくから」って。私も泣くし、怒るし、笑うしというのを全部見せます。もうめちゃくちゃ感情を見せて、「ダメな親だね」って私が言うと、「そうでもないよ」って返してくれるから。親っぽくないからか、結構守ってくれますね。親っぽくすると反抗されるし、ぎこちなく親をやっているのを見せるのもアリなのかな。

親の私がすることは、子どもの命と健康を守ることだけ。子の人生を憂い、行動を決めてあげるというのは親の役目ではない。そう思うと、親ってそんなに子どもの嫌がることをしなくていいんですよ。嫌な役目、例えば勉強しなさいとか、この学校に行きなさい、こうしなさいとか、こういう友達と付き合うな」とか……。それは子ども自身が失敗して身につけていくものだから。むしろ失敗をいっぱいさせて、自分で考えて行動させたい。

息子の彼女の電話番号を把握

――子どもとの距離感は難しいですよね。

土屋: もちろん、ただ放り出すわけではなく、ひどい失敗はしないように道筋は付けますよ。何時に帰るのか分からないと困るよ、あなたが心配だからって言う。彼女のスマホの番号も教えてもらっています。実際に電話したことはないですけど。何かあったら、うちの子が、その子を守らなきゃいけないし。彼が悪いことをしたら、全部彼女に話すからねって伝えています。保険みたいな感じですね。
でも、私が子どもの時の方がもっと頭を使って遊んでいたかな。女の子の方がませてますからね。母には全部バレていたと思いますけど。今の子たちはスマホとかがある分、むしろ自由があんまりないと思う。子どもたちは何をしてもいい。けれども、重そうな荷物を持っている人がいたら手伝ってあげられるような子に育てばいいなとは思っています。

パートナーとの良好な関係を保つには

――結婚生活を通じて学んだ、パートナーと良好な関係を保っていく秘訣はありますか?

土屋: 直接、目を見て話し合うことが大事だと思う。メールとかLINEとかだけでやり取りしがちだけど、自分がこういう気持ちだって、意外と伝えきれないんですよ。今の夫ともそうですけど、面と向かって話すと、目を見て、その時の思いを肌で感じて、ニュアンスを全身で受け取れる。昔、自分がやんちゃで母とバトっていたときもそうだったけど、面と向かっていれば、母が怒っているのは、私を愛しているからだって分かった。夫婦でも家族でも、遠慮して話さないことで、どんどんすれ違って行くこともある。何より直接話すこと。それが大事な気がするな。

――結婚歴3回のアンナさんは、結婚とはどういうものだと考えていますか?

土屋: 結婚って、してもしなくてもいいと思うんですよ。全然、どっちでもいい。「籍なんか入れなくていいんじゃない? パートナーのままでいいじゃん」って私は言うんですけど、相手は結婚したがるタイプが多いんです。日本はすごく「婚姻届」という紙を重くとらえていて、結婚したり離婚したり。私はそれをあまり重く考えてなくて、紙ではなく目の前にある現実が大事だと思っているから。でも、相手があることなので、向こうが結婚したいならOKと言います。離婚に関しても、うまくいかないね、それぞれ違う道にしようか、そうだねっていう感じで生きてきました。

私はパートナーがいれば形は別に構わないし、相手が結婚したいならするし、子どもがいない人生も全然ありだと思う。どれが正解か、どれがいいのかって言われたら、どれも幸せだと思うんですよ。でも人と比べるから、「自分は幸せじゃない」とか思っちゃうのです。

「子どもが4人いて、明るくて賑やかでいいね」と言われると、「いやいや大変だよ」って返します。大変だけど、それをチョイスしたのは自分、だから責任を持って子育てをしています。子どもがいなければ、できることもある。どんなチョイスも、間違っていないと思うから、絶対に比べちゃいけない。

土屋: 20代30代のうちに結婚しなきゃいけない、というルールはない。周りの目とか、知ったこっちゃないですよ。「一緒に死んでくれるわけでもない人たちの言ってることを気にするな」って私は思ってます。信じるものは自分。だから自分に自信を持ってと言いたい。すごく難しいことも分かるけど、「自分のジャッジ(判断)力と生命力を信じて生きた方が楽だよ」ってあえて言いたい。

始めから完璧な恋でなくていい

――恋愛経験も豊富で、結婚も離婚も、子育てにも仕事にも邁進しています。恋愛や結婚、出産、キャリアなどの選択に迷う同世代の女性たちへ、アドバイスをいただけますか。

土屋: 恋愛する時に、条件だとかプロフィールだとかは全然気にしないですよ。その人を守りたいとか、その人がそばからいなくなったら寂しいとか、一緒にいて楽しいって思うのが、好きになるということ。それ以外は基本、全く考えない。だからお金がなさそうな男と付き合ってしまったりして……。プロフィールをもっと見ておけばよかったって思うこともあるけど(笑)。

土屋: そんな私でも時々、好きっていう気持ちとはなんだろう、恋愛って何なんだろうって考えることがあります。でも考えても分からない。だから、考えなくていいんじゃないですか。好きという気持ちが何より大事。それで生活上の問題が出てきたら、ひとつずつ考えていく。何事もやれば何とかなるし、はじめからすべてをそろえなくていい、一緒に作っていけばいいんです。母になることにしても、最初から完璧でなくていいんですよ。年を重ねて、最終的には何とかできたなと思えればいいので。

ネットやアプリなどの婚活プロフィールは、いくらでも適当に書けます。今の時代、それで出会える人もいるけど。そこからなら、ちゃんと何度も会って、自分の目で判断して、フェイクじゃない関係まで持っていってから恋愛した方がいいかもしれない。友情から始める恋愛もいい。お互いをよく知ってからの方がいい気がする。
もっとも、私はもともと心がめちゃめちゃ動く、惚れやすいタイプ。どんなに何もできない人でも、1個でもできたらすごいなって、そこだけで惹かれちゃう。だから逆に私も聞きたいくらい。どうしたら冷静に人を見ることができて、お金持ちとかに出会えるんですかと(笑)。

土屋アンナさんが語るロックな生き方「失敗しないと分からないことがある」 【画像】土屋アンナさんの撮り下ろし写真

●土屋アンナさんのプロフィール

1998年デビュー。モデルとして雑誌やファッションショー、CM、テレビ番組に出演。俳優として映画「下妻物語」で数々の賞を受賞。2019年には出演した映画「DINER」での演技が話題になった。歌手としても各地でライブを開催、2021年にはAmazon Prime Videoの音楽推理エンターテインメント番組「THE MASKED SINGER」でゴールデンマスクドシンガーに。このほかテレビ番組でコメンテーターを務めるなど、多方面で活躍中。2022年11月には歌手デビュー20周年を迎える。

●Change Makers Fes2022 オンラインパーティー
 ~誰かのために動く、キミのための日~

■内容:著名人からのメッセージ・パフォーマンス、アクションを起こした子ども達の交流
■対象:SDGsの目標として掲げられている国内外の社会課題に対し、何らかのアクションを起こし、今後も引き続き活動する予定の25才以下の若者や子ども
■募集人数:100名程度(先着)
■開催予定日:2022年3月19日(土) 15:00-16:30
■応募締め切り:3月6日(日)
主催:特定非営利活動法人 フリー・ザ・チルドレン・ジャパン
https://ftcj.org/changemakersfes

telling,編集長。朝日新聞、AERAなどで記者として、教育や文化、メディア、ファッションなどを幅広く担当。教育媒体「朝日新聞EduA」の創刊編集長などを経て現職。
写真家。1982年東京生まれ。東京造形大学卒業後、新聞社などでのアシスタントを経て2009年よりフリーランス。 コマーシャルフォトグラファーとしての仕事のかたわら、都市を主題とした写真作品の制作を続けている。