彼氏や夫に浮気されたら。原田龍二さんの妻・愛さんに聞く浮気男との向き合い方

彼氏や夫が浮気をしていることがわかったら、どうしたらいいのでしょうか。俳優・原田龍二さんの妻で、『別れない理由』(講談社)を出版した原田愛さんに、浮気されたときに考えるべきことなどを聞きました。

3回の浮気、その度に悩んできた

私はこれまで夫に3回の浮気をされました。1回目は結婚する前、交際3年目のとき。2回目は結婚後の子どもがまだ小さかったころ、そして3度目が、文春砲の2019年です。

それらの経緯を書いた『別れない理由』を11月に出版しました。“暴露本”のような側面もあるかもしれませんが、浮気されるたびに私がどうやって乗り越えてきたのか、なぜ別れないのか――といったことを綴りました。

“サレ妻”としてステップアップしてしまった私は、今となっては達観しています。だけど、浮気がわかったときは毎回、ものすごく悩んだし、苦しんでもきました。
浮気されたときにどう考えたらいいか、私の経験を紹介しながらお伝えしていきます。

起きたことは変えられない。大事なのはこれからのこと

大切なパートナーに浮気されたことがわかったら、いつから、どんな人と関係を持っていたのかを探りたくなりますよね。自分を裏切った彼氏や夫のことを責めたくもなります。

過去の私もそうでした。子育てに追われ母が急死した直後に発覚した、2回目の浮気のときは特に、「相手とはどこで出会ったのか」「いつから付き合っていたのか」と責め立てて……。頭に血が上って、とにかく勢いに任せて問い詰めた記憶があります。

でも、そんなことをしたって、傷口は広がるだけ。夫との関係がさらにこじれ、時間を無駄にするだけでした。起きてしまったことは変えられないし、嫌なことを考えて憂鬱な気持ちになるし。得られるものは何もなかったんです。

浮気をされると、もちろん悲しい。100%向こうが悪いんです。

だけど、こちらが正当でも、誰かを責める姿って醜いものだと思いませんか。私自身、怒りの感情ばかりに目を向けていると、自分がどんどんブスになっていくような気がしていました。

それに浮気って、している張本人は別の女の人と、ただただ楽しく遊んでいるだけの場合が多いんですよね。「どうして、そんなことに悪いことを何もしていない私が苦しめられなきゃならないんだろう」と思うと、怒ってブスになるのが悔しい。

だから相手のことも自分のことも、責めるのをやめました。それが、私ができる唯一の、自分を大切にする方法でした。

過去よりも大事なのは、自分や相手が今後「どうしたいのか」を考えること。

話し合いの中で感情的になってしまいそうなら、いったん物理的に離れることをおすすめします。そして、自分の気持ちと冷静に向き合ってみてください。ひとりになると、近くにいたときには分からなかった気持ちに気づくこともできるはずです。

人に「別れたほうがいい」と言われても、決めるのは自分

友人に相談したら、「そんな男、やめなさい」と言われるでしょう。

私も1回目、2回目のときは、「別れたほうがいい」と散々言われました。言われなかったのは3度目のときくらいでしたね。

確かに友人は、あなたの相談を真剣に聞いてくれるかもしれません。でも、育った環境も違えば、考え方も違います。
親が離婚している私は、“普通の家族”への憧れがすごく強いんですね。私がとりわけ強く求める“幸せのかたち”は仲が良い友人でも分からない。

どんなに人に頼ったり相談したりしても、最終的にどうするかを決めるのは自分。
「あのとき、あの人の言うこと聞かなければよかった」なんて、後悔したくないですよね。
自分の頭でしっかり考えて、選択する。もし失敗したとしても、自分が決めたことであれば納得できるはずだから。

友人から「別れなさいよ」と言われれば言われるほど、考えてしまったことがありました。それは、「私はどうしてそんな酷い男と別れられないんだろう?」ということ。
こんなに傷つけられたのに、何度考えてみても、「別れたらきっと悔いが残る」「好きな気持ちがあるなら、乗り越えてみよう」という結論にたどり着いてしまうのです。

結局、好きなんですよね、夫のことが。自分の気持ちに正直に生きた結果、いまだに関係が続いている。これが「沼」ってやつですね。

浮気されたときに、どう考えればいい?

私の母は、バツ2です。

離婚するときは次の人に期待して、「幸せになろう」って思っていたんでしょうね。でも、嫌なところがあって、また別れてしまった。

相手に嫌なところがあるという理由で別れたら、寄り添っていける人なんて永遠に見つからないんじゃないかなって、私は思います。だって、いいところだけの人っていないから。

だから、悪いところを許せる、嫌な部分もひっくるめて好きになれる人かどうか――。そこが重要なのでは、と。

それでも、譲れないポイントはあります。それは「相手が私を大切にしているか否か」ということ。
うちの夫は、浮気はするけれど、私のことを「愛してる」と言うんです。夫は私を好きで、大切にしているつもりなのに、浮気をしてしまう。この「私を大切にしている」という部分がなくなったら、別れようと思っています。

引きずって苦しくなるなら、別れる選択もあり

30歳前後の若い世代の人たちは、マッチングアプリや街コンなど、婚活の場で出会うことが増えているそうですね。相手を条件で選べるし、次から次へと新しい異性に出会えるわけですよね。

ただ、出会いがたくさんあるって、どうなんでしょうか。

想像だから分からないけれど、愛情が深まるような恋愛がしづらいのではないでしょうか。もしかしたら、傷つかないように、安全なように、恋をしている人が今は多いのかな……。

そんな時代だからより一層、「浮気なんてみんなするもんだ」と思っておいたほうがいいのかもしれません。そうすると相手に対するハードルが下がるじゃないですか。

私は3回浮気されて、週刊誌にも書かれて、本当に恥ずかしい思いをいっぱいしました。でも今は、家族みんな楽しく暮らしていて、本当に幸せです。

ありきたりなことですけど、時間が解決する部分もやっぱりあります。

起きてしまった過去は仕方がない。大事なのは、そこからどうするかを考えること。彼氏や夫との間で良好な関係を築きたいなら、浮気の過去を引きずってはいけません。もし引きずって苦しくなってしまうなら、その相手とは一緒にいないほうがいいのかもしれない。私のように、それでも一緒にいることを選ぶのなら、そこからがんばっていけばいいのです。

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●原田愛さんのプロフィール

1973年東京都生まれ。15歳でデビューしタレント・女優として活動するが、92年に引退。94年にドラマ「若者のすべて」で復帰したが、1年弱で再び引退する。俳優・原田龍二とは92年のドラマ「キライじゃないぜ」(TBS系)での共演をきっかけに交際を始め、2001年に結婚。1男1女をもうける。19年、夫の不倫騒動で「原田、アウト」の発言が話題になった。

『別れない理由』

著者:原田愛
発行:講談社
価格:1,300円(税別)

1989年、東京生まれ。香川・滋賀で新聞記者、紙面編集者を経て、2020年3月からtelling,編集部。好きなものは花、猫、美容、散歩、ランニング、料理、銭湯。
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