本という贅沢146『ぷにちゃんの脳内脂肪吸引』

さとゆみ#146 元カレを忘れられないのも不倫にハマるのも、脳内脂肪のせいなんだ。『ぷにちゃんの脳内脂肪吸引』

隔週水曜日にお送りするコラム「本という贅沢」。ダイエットに成功するために最も大切なこととは――。それを教えてくれる1冊を今回は取り上げます。紹介するのは書籍ライターの佐藤友美(さとゆみ)さんです。
さとゆみ#145 差し出せる「初めて」が目減りしてからが、女は勝負だよね。『「最初の男」になりたがる男、「最後の女」になりたがる女』

 ●本という贅沢146『ぷにちゃんの脳内脂肪吸引』(ぷにちゃん/サンマーク出版)

 

昨日ちょっとへろへろで家に帰ってきて、あー、ご飯作るの面倒だなあ。ストックしてあった旭川ラーメン醤油味でも食べようかと思ってお湯を沸かしながらインスタ見てたら、ぷにちゃんが、

「ダイエットするのに 今からじゃ遅いですか? に喝入れる」
というタイトルの投稿をしていて、ラーメンの袋あける手がとまった。

「きっと今、遅すぎますよね? と質問してくる人は、一年後も同じ事を言ってるし、もし一年前に始めていたら……と後悔します。いい加減自分を甘やかすのはやめにしてください」
と書いていてあったから、「はい、回れ右」と思って、お湯沸かすのやめた。

で、ぷにちゃんがいつも食べているという“ぷに丼”(玄米:もち米=3:1の米100gに、鶏胸肉どさっとのっけ)に変更し、エアロバイク30分こいだよ。

みなさん、ぷにちゃん、知ってますか?
もし知らなかった人はこれを機に、あなたの人生にぷにちゃんを導入してほしい。

オンラインサロン界隈では、ぷにちゃんのところほど、盛り上がっているサロンはないんじゃないかと言われるほど、めちゃくちゃやりとりが多いダイエットサロンで、でも、ダイエットの話だけじゃなくて、美容の相談やら、仕事の悩みやら、恋の話やら、男女の運動会の話やら(察してください)、いつもいろいろと赤裸々に盛り上がっている。
私も会員です。

このサロンのおもしろいところは、とにかくみんな、明るいこと。めっぽう明るく前向きでぶっちゃけキャラである、ぷにちゃんの影響なんだと思う。
みんなで、ぷにちゃんの爆笑トークやエロトーク聴きながら、わっせわっせエアロバイクを漕いでは、よし今日も頑張ったでーって汗だくになってる。エロくて、でも健全で猥雑で、フィジカルとメンタルを改造する部活動みたいなサロンです。

でね、ご縁あって、今回、この本のお手伝いを(ちょびっとだけ)させてもらいました。
『ぷにちゃんの脳内脂肪吸引』

パラパラしてもらえばわかると思うのですが、1コママンガが毎度強烈で、ぷにちゃん節がどっかんどっかん炸裂していて、がははと笑って、最後はほろりとくる。
ダイエットについて話している本なのだけれど、ダイエットの話だけじゃない。ノウハウ本ではなくて、メンタル矯正本なんだよね。

ぷにちゃんいわく、ダイエットに失敗する人は、その“方法”ではなく、“メンタルの持ち方”が間違っていて、だからどんなダイエットをやっても結局うまくいかない。だから「メンタル矯正」が大事なんだって。ぷにちゃん的にいうとこれが「脳内脂肪吸引」。

これね、わかるよ。ほんと、わかる。
メンタルが変わらないから、ずっと、ダイエット“祭り”をくり返すんだ、私たち。

あとね、この本、ダイエットの話だけじゃなくて、それこそ恋愛や人生との向き合い方についても書かれていて、実はそっち方面の話が、めっぽう面白くて最高なのだけれど、

別れた元カレが忘れられなかったり
不倫から抜け出せなかったり
モラ男につかまったり
それだけじゃなくて
人の遅刻にイライラしたり
人がうらやましくなったり
すぐに卑屈になっちゃったり……

これも全部、「デブ脳」だから、という話ね。

脳内と身体の脂肪をちゃんと絞って、ゴミはゴミ箱へ。すると、ちゃんと人生は上向くようにできているって話。

とくに、元カレと不倫の話は、私が今までいろんな著者さんから聞いたどんな論理よりも、最高に独特で面白かったし納得だったから、ずるずるのみなさまにおかれましては、ぜひこの本にて、ぷにちゃんにぶった斬ってもらえましたら幸いです。

って、今、書いてて気づいたけれど、ぷにちゃんて、超名コーチなんだと思う。人のモチベーションを爆上げさせ、人生そのものも爆上げさせる魔術師。

みんなも一緒に脳内脂肪吸引して、SSR出るまでガチャ回そうぜー!

それではまた、水曜日に。

 

●佐藤友美さんの新刊『髪のこと、これで、ぜんぶ。』が9月6日発売!

佐藤友美さんのコラム「本という贅沢」のバックナンバーはこちらです。


・捨てるか、残すか、その夫。1ミリでも離婚が頭をよぎったらこの本(原口未緒/ダイヤモンド社/『こじらせない離婚』)
・病むことと病まないことの差。ほんの1ミリくらいだったりする(村上春樹/講談社/『ノルウェイの森』)
・デブには幸せデブと不幸デブがある。不幸なデブはここに全員集合整列敬礼!(テキーラ村上/KADOKAWA/『痩せない豚は幻想を捨てろ』)

・人と比べないから楽になれる。自己肯定感クライシスに「髪型」でひとつの解を(佐藤友美/幻冬舎/『女は、髪と、生きていく』)

さとゆみ#145 差し出せる「初めて」が目減りしてからが、女は勝負だよね。『「最初の男」になりたがる男、「最後の女」になりたがる女』
ライター・コラムニストとして活動。ファッション、ビューティからビジネスまで幅広いジャンルを担当する。自著に『女の運命は髪で変わる』『髪のこと、これで、ぜんぶ。』『書く仕事がしたい』など。