植草美幸流 婚活理論15

結婚相談所の「仮交際」とは?ベストな人数やデートの回数、仮交際中に確認するべきポイント

青山の結婚相談所マリーミー代表で恋愛・婚活アドバイザーの植草美幸です。結婚相談所でよく聞く「仮交際」。今回はこの独特な制度について、分かりやすく解説します。

仮交際とは? 真剣交際の前の見極め期間

結婚相談所では「仮交際」という言葉が使われます。仮交際とは、初めて顔を合わせる「お見合い」の後に男女両者が「交際希望」を出し、仮の交際を開始することです。
なぜ「仮」なのかというと、その後に「真剣交際」があるためです。

仮交際は次の流れで成立します。お見合いから成婚まで時系列で用語を並べました。

お見合い

結婚相談所のシステム上でマッチングした相手と、初めて会うこと。

交際希望

両者がOKを出すこと。NGの場合は「お断り」。お見合いの翌日までに、結婚相談所の担当アドバイザーを通じて回答。

ファーストコール

結婚相談所から聞いた相手の連絡先に直接電話すること。原則男性からで、次回の、デートの約束をする。

仮交際

初回のデートから仮交際。2~3カ月程度、3人くらいまで同時進行でデートを重ねる。

交際終了

仮交際をしている相手と、真剣交際に進まない場合。お互いに連絡先を削除し、会うことはなくなる。担当アドバイザー同士がやり取りして意思を伝える。

真剣交際

仮交際をしている相手の中から、1人に絞る。担当アドバイザーを通じて依頼。お互いに他の人との仮交際は辞め、1対1で1~2カ月程度見極める。

成婚

プロポーズを経て、結婚退会の決定。原則、お見合いから半年以内。

つまり、お見合いした者同士が「交際希望」を出し、「ファーストコール」で「もう一度お会いしたいです」とデートの約束を取り付けると「仮交際」が成立します。

仮交際希望の判断は翌日! 基準は?

お見合いの結果は、翌日までには結婚相談所の担当アドバイザーに伝えるのがマナー。判断基準があいまいだと、お見合いの短い時間で見極めきれないことも。

私は「二度と会いたくない人と思う以外は、もう一度は会う」ことお勧めしています。

営業に例えれば、お見合いは「名刺交換」のようなもの。「私はこういう者です。次回、企画書をお持ちするので、打ち合わせの時間をください」という段階です。企業名や印象に問題がなかったら、時間が許す限り、企画書に目を通したほうが有意義でしょう。

仮交際を開始しても「1回デートで会って終了」というケースは少なくないので、身構える必要はありません。逆に、一度デートしたからといって期待しすぎるのも禁物です。

仮交際は3人までが原則、理由は合理的!

仮交際の人数は、多くの結婚相談所で「3人まで」とされています。大人数と仮交際してしまうと把握しきれなくなり、放ったらかしになるなど非効率だからです。

過去に私が担当した女性会員は、入会初月に30人にお見合いを申し込み、26人とマッチングしました。相性のいい人にお見合い希望を出すのも、婚活アドバイザーのテクニックです。ただ、マッチング数が多いとお見合い件数も当然増えるので、スケジュールがかなりタイトになります。最初の週末に4人とお見合いし、翌週は1~2人とデート、新しい相手3人以上とお見合いして……どいったスケジュールが毎週末のように続く計算に。それ以上は手が回らなくなるため、「3人まで」という仮交際の上限も理解できるでしょう。
1人ずつお見合とデートを進めていってもOKですが、3人を比較できたほうが、より好条件の方を選択できますし、スピード感も上がります。

仮交際期間のデート回数はカップルによる

お見合いから成婚までを半年以内としているので、「仮交際」の期間は、2~3カ月。しかし、そこまで長引かせるのは「遠距離でなかなか会えない」「仕事のスケジュールが調整できない」などの理由がある場合のみです。

実際は、仮交際期間にするデートの回数はまちまちですが、少ない方は2~3回程度、多い方は10回以上の場合も。人によって違うので、「平均」を言うことは難しいのですが、5回以上が多いように感じます。ダラダラと何度も会うのはお互いにとって時間の無駄になってしまいます。

仮交際中の禁止行為4つ

仮交際以降は、電話やLINEで連絡を取ることや、デートすることなど、ある程度自由です。まるで恋人同士のような関係になります。

しかし、あくまで結婚を前提に交際をしたい相手を見極める期間なので、結婚相談所が禁止する事項やルールがあります。

①仮交際が成立したのに、一度もデートしないのはNG

仮交際を希望する際に「もう一度お会いしたい」と言っているので、一度も会わずに辞退する「交際終了」は規約違反となる相談所が多いでしょう。「ファーストコールで連絡を取ったもののデートの予定が決まらなかった」「連絡だけ取って会わずに1~2カ月過ぎて気持ちが冷めてしまった」「他の人と交際が進んでいたので忘れていた」……ということもあり得ます。私の場合、必ずファーストコールでデートを確定させるように指導しています。

②直接「交際終了」を伝えてはいけない

何らかの理由で仮交際を辞めたい時は「交際終了」をします。トラブル防止のためにも担当アドバイザーを通じて伝えるのがルールです。仮交際を辞めたい理由もオブラートに包めますし、逆に苦情を伝えることもできます。好意を伝えるのは直接でよいですが、逆の場合は言いづらいものです。

③セックスは禁止。手つなぎやキスはセーフ

ほとんどの結婚相談所で、仮交際中の相手と体の関係を持ってはいけないルールがあります。手をつないだり、キスをしたりするのはその場の流れでOKです。「押されて体の関係になってしまった」とならないように気をつけましょう。

④泊まりや旅行は「成婚退会」の対象に

泊りがけのデートや旅行にいくのも禁止です。もし行ったことが分かった場合は、結婚するとみなされ2人とも退会することになります。
自宅デートはトラブル防止のため真剣交際以降にすることを勧めますが、相談所によって違うので担当アドバイザーと相談を。コロナ禍以降は外出が制限されていますし、会員同士なら素性が分かるため、私の相談所では自宅デート可としていました。

仮交際中に確認すべき4つの項目

仮交際中はただ楽しくデートするのではなく、結婚するうえで必要な情報を聞き出す必要があります。特に重要なのは次の4つです。

①仕事や働き方

現在の働き方と、結婚後に考えられる働き方やその希望。転職や資格取得などの予定や、何歳まで仕事をしたいのかも話しておきます。「60代まで今の業界でバリバリ働きたい」「子どもができたら仕事をセーブしたいが、時短やパート勤務を希望している」などのビジョンを持って話せるとよいでしょう。

②子どもの希望

子どもが欲しいか、欲しくないか。欲しいなら何人欲しいのか。30代中盤以上であれば、妊活や不妊治療をどこまで希望するかも話しておくとよいでしょう。女性が35歳、男性が40歳以上の場合「自然に任せます」という回答だと「不妊治療に意欲がない」と考えられるので、しっかりと確認しておきましょう。

③住まい

働き方と関連し、生活費の負担にもつながるのが住まいです。「仕事が忙しい間はマンションで、子供が生まれたら戸建てに」というビジョンがあった場合、働き方やローンのことも考えなければなりません。子育てに関連して「郊外でのびのびと育てたい」「同年代の子が多いマンション住まいがいい」などそれぞれの考えがあるでしょう。

④家族や親戚との関係

相手の親が毒親か、そしてマザコンではないか、などは仮交際の段階で確認しましょう。真剣交際に入ってからだと、情が入ってしまいがちで厄介です。会話を通して家族や親戚について聞きましょう。本来は担当アドバイザーがヒアリングしておくべきですが、把握できていない相談所もあるため、自らリスク回避を。

上記に加えて、自分が思い描く結婚生活に合っているか、誠実さや人間性、そして相手の気持ちが自分に向いているか――といったことも加味して、総合的に判断していきましょう。

真剣交際に移行するか見極める方法

仮交際は3人と同時進行できますが、真剣交際に進めるのは1人だけです。3人とも相性や印象が良かった場合、どのように絞ればよいでしょうか?

結論、「真剣交際」が成立しそうな人を選ぶことをおすすめします。

どちらか一方が「決める立場、選ぶ立場」ではなく、あくまでお相手からも選ばれなくてはいけません

そこで重要なのが婚活アドバイザー同士のやりとりです。会員はお互い、担当アドバイザーには自分の気持ちや、各候補者への志望度を伝えていています。

担当アドバイザーが「こちらは真剣交際を視野に入れていますが、そちらは?」と、相手側のアドバイザーに会員の気持ちを確認。「可能性はゼロではないが、他の人と交際が進んでいるので難しいかもしれない」など、微妙な心理状況をヒアリングできるケースもあります。

会員との関係性が築けていないアドバイザーだと全く把握できていないことも。「私が気持ちを聞くんですか?」と言い放ったり、「無理でしょ」と無下に断られたり……と、アドバイザーのスキルに依るところが大きいのです。

他の相談所の会員の気持ちを探るのは難易度が高いので、同じ相談所内のほうが、お互いの気持ちや内情まで把握しやすいというメリットがあります。

仮交際を終了する時は、2つのパターンしかありません。「真剣交際」に進むか、「交際終了」になるか、です。

交際終了

担当の婚活アドバイザー同士がやり取りして、交際終了。お互いが連絡先を削除し、お会いすることはありません。

真剣交際

担当者経由で真剣交際の依頼を出し、双方が了解したら晴れて1対1のお付き合いとなります。真剣交際以降は、お互いの家の行き来や、両親との顔合わせ、結婚式の場所や結婚指輪の話も具体的にしていただけます。

撮影:齋藤大輔

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以上、仮交際についてお伝えしました。

一般的な恋愛だと交際希望は、「あなたが好き、独占したい!」という意思表示。一方で、結婚相談所での交際希望は「もう一度会ってみたい」という意味となります。実際、担当アドバイザーが「○○がもう一度会いたいと申しております」という言葉で代行して、相手側の担当者に伝えています。

ですから、「相手を本当に好きかどうか?」や「ビビビと来たか?」という尺度で迷う必要はありません。ぜひ効率的に婚活をして、幸せをつかんでくださいね。

結婚相談所マリーミー代表取締役、恋愛・婚活アドバイザー。 1995年にアパレル業界に特化した人材派遣会社エムエスピー設立。2009年、結婚相談所マリーミー設立。自ら婚活している男女にアドバイスし、成婚に導いている。セミナーの開催、テレビやラジオも多数出演。著書に『なぜか9割の女性が知らない婚活のオキテ』『男の婚活は会話が8割「また会いたい」にはワケがある!』『モテ理論』など。
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