「バチェラー2」小口那奈子さん「バチェラーは、帰ってきてからが本当の勝負です」

Amazonプライム・ビデオで配信されている恋愛リアリティーショー『バチェラー・ジャパン』。ハイスペックの独身男性=バチェラーが、複数の未婚女性から1人の結婚相手を見つけていく番組です。シーズン2に参加し、20人の候補者の中から最後の2人に残った小口那奈子さん。多くの女性がバチェラーに選ばれるために策を尽くす中、一貫してバチェラーに“追わせる”言動を見せていた小口さんの姿勢が当時話題を呼びました。配信開始から約2年。当時の心境や、交際4ヶ月での国際結婚から現在どのように生活しているか、などを聞きました。

「バチェラー・ジャパン」を見て、思い出したあの頃

「自分では“追わせる女”みたいな意識はなくて、気の迷いが出てしまったというのが正直なところ。『バチェラー・ジャパン』のシーズン3を見て、いろいろ思い出しました。最終的に友永真也さんとお付き合いすることになった岩間恵さんが途中で『好きじゃないかも?』と揺れ動いていた気持ち、実はすごくわかるんです。

だって、人生で『1人の男性を大勢で取り合うこと』なんて、なかなかないじゃないですか。
だから、計画して彼にゆさぶりをかけたり、追わせるように仕向けたりしたわけではないんです」。

20人の女性の中から、男性が1人の女性を運命の相手として選ぶ企画で「(小柳津)林太郎との結婚を考えると不安になることもある」といった発言など、バチェラーの“オスごころ”をくすぐる姿が印象的だった小口那奈子さんは照れ臭そうに当時を振り返ります。

特別なデート少ない… 不安な気持ちも入り交じった日々

――実業家のバチェラー、小柳津林太郎さんの最初の印象はいかがでしたか?

小口那奈子(以下、小口): 自分の友達にもいそうな雰囲気で、なんとなく親近感が沸きましたね。

――それが小柳津さんにも伝わったのか、小口さんは選ばれ続けました。番組を観る限り、小口さんからは余裕の表情も出ていたように感じます。

小口: 「この旅を楽しもう」というのがまず第一にあったんですよね。自分が楽しんでいれば相手も絶対に楽しんでくれるし選んでくれるはずと、どこか自信もありました。あとは、重たい女性と思われないようにという点は意識してたかも。

――正直、ほかの女性と自分を比べて特別感のようなものは抱いていましたか?

小口: (気に入った女性にバラを渡す)ローズセレモニーの前はいつもウキウキしていた記憶があります。
ただ、ほかの女の子に比べて“特別なデート”が少ないことに気づき、徐々に不安な気持ちも入り混じるようになりました。プライベートジェットに乗せてもらったり、花火をあげてもらったり、「私にはなくない?」って……。
中盤でそろそろ落ちるかもと予感しつつも、まだやりきってない!とも思っていました。

――「やりきってない」とは?

小口: ほかの女の子たちは将来の話や結婚観とか結構、突っこんだ話をちゃんとしていたみたいなのに、私は全くなくて。デートの回数を重ねている割には出遅れている気がして。きちんとした話がしたかったんです。
軽井沢でのインタビューでは、フラストレーションがピークに溜まっていて、かなりキレ気味だったんですよ(笑)。素の自分が出てるシーンですね。

それでも私は、あまり最後まで感情を表に出さなかった方だと思います。泣くのも我慢しちゃってたし。後で映像を観たら、みんなバンバン泣いてたので驚きました。
カメラの前でも、林太郎の前でも、「“弱い私”みたいなものをもっと出してもよかったのかな」と今、振り返って思います。

本気度が知りたかった

――どんなことがフラストレーションだったのでしょうか。

小口: 親への挨拶する段階まで残り、結婚というものがすごくリアルになっていく一方で、周りのデート報告なんかを聞くと「なんだ、ほかの子ともうまくいってるんじゃん」っていうのが見えてしまったことですね。
「それなら選んでくれなくてもいいよ!」って思っちゃう瞬間もあったりしました。
自分の家族に会わせるってすごく大きなことではあるから、彼の本気度を知りたいと思っていました。
みなさんに“追わせる女”と言われた振る舞いはそのことを指してるんじゃないかな。

――バチェラーが終わった直後はどういう心境でしたか?

小口: まさに夢から覚めたような気持ちでした。喪失感や脱力感もあったし、やっぱり最後に選ばれなかったことは、悲しかったですしね。

――バチェラーの「男性が大勢の女性の中からひとりを選ぶ」というシステムについては、どう思いますか?

小口: 実際の生活でもよくあることかなとは思います。
好きだった人と「いい感じかも」って思っていたら、実は自分の友達とも遊んでいたことがわかったことが昔あって(笑)。

――それは、小口さんがモテる人との出会いや恋愛チャンスが多いということでは?(笑)

小口: そうかな〜。でも特にバチェラーには、自分から“選ばれに”行っているわけですし。

「別の未来もあるかも」出演で変わった価値観

――バチェラーへの出演はご自身にどんな影響を与えたと思いますか?

小口: 日本で会社員として働いていた頃は、忙しく働き続けなきゃいけなくて、少しブレイクして海外にしばらく行くとか、ましてや住むとか、そんなことはできないものだって思い込んでいました。
でも、バチェラーの長い旅を終えて「別の未来もあるかもしれない」と価値観は大きく変わりましたね。

――選択肢はいくらでもあるのだ、と。

小口: バチェラーは帰ってきてから、どう生きていくのかが、大事だと思います。

私自身はメディアに出るためのきっかけとして応募したわけではなく、純粋に結婚したくて出たわけですが、それでもバチェラーに参加したことで、今回の取材も含め、それなりにちやほやされる。その環境に甘えてしまうことも正直あるんです。

でも、やっぱりそれだけでは生きていけないじゃない。自分で切り開いていかなきゃいけない。

ベトナムでの出会い 「彼となら一緒に挑戦し続けていける」

――そんな小口さんは、バチェラー出演後、香港へ留学し、ご結婚されました。パートナーとは、どんな出会いだったのですか?

小口: 春節休みでベトナムへ1人旅に出ていた時に現地で出会い、同じ中国在住ということで再会を約束し、戻ってから急速に惹かれ合いました。
週末ごとにお互いの住んでいる場所に会いにいって、結婚するまで4ヶ月でした。

――結婚を決めた理由は。

小口: 今まで付き合ってきた人とはなんとなく、「将来が予想できるな」と感じていたんです。
元彼たちとの先にある未来は多分、日本に住み続け、数年後に結婚し、子どもを生み、そして彼のビジネスを手伝ったりなんかしながら生きていくんだろうな、と……。
なんか、「つまんないな」って思ってたんです。

その点、アメリカ人で画家の彼との結婚はどこに行きつくか、わからない。そこが楽しそうだと思いました。現在は中国で働いているけど、世界中どこでも生活していける仕事なので、「彼となら一緒に挑戦し続けていける」って思いました。

−−仲睦まじい写真もたくさんSNSに公開していますが、おふたりはどんな夫婦ですか?

小口: カルチャーの違いなどで毎日、喧嘩もしているけど(笑)、お互い愛情表現たっぷりのベタベタしているカップルです。

小口さん提供

ビザが下り次第、2人でベトナムに移住予定です。新型コロナの影響で予定が大きく狂ってしまっているけど、それも長い人生のアクシデントのひとつ。受け入れて、お互いの目標を実現するために気長に待つつもりです。

現在肩書き無し。30歳の夏、港区での彼氏との同棲を解消、同時に8年マネージャーとして勤務した芸能事務所を退社する。ライター業ではお笑いやサブカルチャーに関するコラムをwebサイトに寄稿など。
フォトグラファー。北海道中標津出身。自身の作品を制作しながら映画スチール、雑誌、書籍、ブランドルックブック、オウンドメディア、広告など幅広く活動中。