telling,編集部コラム

女のドロドロが嫌いな人ほど「バチェラー・ジャパン」を見るべき理由

Amazon Prime Videoで配信中の「バチェラー・ジャパン」シーズン3にすっかりハマッている編集部田中です。その理由は「女の本性が見えるから」……ではないんです。だってみんな「女の本性」なんて簡単に出せないよね?いつ、どのタイミングで、その「本性」を出すのか。これは20人の女性と一人の男性の成長ドキュメンタリーなんです!

●telling,編集部コラム

Amazon Prime Videoにて配信中のリアル婚活サバイバル番組「バチェラー・ジャパン」シーズン3の配信を首を長くして待ってました。わーいわーい!
“バチェラーは、仕事、ルックス全てを兼ね備えた男、持っていないのは結婚相手「だけ」”という表現をどこかで見かけた時に、その前時代的な価値観にザワザワし、それだけで敬遠していました。
「ハイスペックな男を女たちが取り合う話なんて自分には縁のない世界」と思い、マイリストから外している人もいるかもしれません。私もそうでした。
ところがシーズン2を観て、完全に「堕ちた」。こりゃあ私の「恋愛」、否、「人生のバイブル」になるに違いないと、Amazon Prime Videoが擦り切れるまで見返してしまいました。

バチェラー ≠ 女同士の蹴落とし合い

「女と女の戦い」という部分にフォーカスがいきがちだけれど、もっと根本的な「愛する人を前にして、自分はどう生きるか」みたいな「自分との戦い」の部分が回を重ねるごとに浮き彫りになっていく、そこが個人的には最大の見所だと思っています。

私ごとですが、シーズン2公開当時、大変モテる人に恋をしていました。生まれて初めてくらいに「選ばれたい」「落としたい」と思って、性別年齢問わずありとあらゆる人にアドバイスを乞うては実践。でも結局ヘトヘトにすり減って気持ちがついていかず、自ら“勝負”を降りました。
今にして思えば「選ばれたい」も「落としたい」も、全て主体性のない感情。相手あってこその恋愛だけど、「好きになってもらうためにどうするか」だけじゃあ、到底、モテる男性の心に矢は刺さらないということを実感を持って(そして大いにバチェラーに登場する女性たちからも!)学びました。

プライドは、努力の証し、だけれども……

シーズン2の終盤、「尽くす女性」「追わせる女性」「魅惑の女性」3名の女性が残りました。そしてまずは「魅惑の女性」が脱落します。彼女は「私は男性から言い寄られる価値のある女性だ」という姿勢を貫き勝ち残っていたのですが、バチェラーと過ごす時間を通してだんだんと素直な言葉や繊細な表情を見せていくようになり、彼もそこに惹かれていきます。しかし、そのタイミングが遅かった。「あなたを想っている」ということを丸裸で伝えるタイミング。バチェラーが大事にしたがっていたのは「女性たちの本心」だったからです。
等身大のひたむきさでぶつかり続けてきた女性、「私は貴方の気持ちを知りたい」と上手に伝えることでバチェラーの心を動かしてきた女性、この2人には勝てませんでした。
「魅惑の女性」が脱落したとき、もう、めっちゃくちゃ泣いてしまいました。(バチェラーってこんな泣かせる番組なの!?というくらい)

「良い女は異性の前でこうあるべき」「人からこう見られたい」そんなイメージをしっかりと持っている女性は強い。その強さは、決して傲慢なんかではなく、彼女が積み重ねてきた努力の結果なんだと思う。(抜群のスタイルも美貌も、努力をして自分で勝ち取ってきていたことが、勝ち進んでいくごとにわかっていきます)
だからこそ、好きな男を射止めるため“なんか”に、簡単に自分を変えることが怖い。プライド、という言葉を使ってしまえばそれまでだけど、プライドはその人をキラキラと輝かせる美しさの結晶でもある。そう簡単になくしてたまるか、なのである。

でも、ここはバチェラー、たくさんの女性が一人の魅力的な男性と結ばれるための戦場。
実生活だって同じで、自分が思いを寄せる彼が、自分の知らないコミュニティでどんな女性にアプローチされているかわからない。そしてライバルは女性だけじゃなく、彼が人生を賭けて取り組んでいる「仕事」や、延々一緒にいても飽きない「男友達」だって、私たちと彼の間にそびえ立つ壁になる。

自分自身の心に真っ赤なローズを

シーズン3の今回も、女性たち自身が自分の気持ちをどう保ち、どのタイミングでどう勝負をしかけるか、そのたくましく美しい生き方を存分に堪能することができます。
参加者の女性たちは前シーズン以上にみな和気藹々としており、言葉では「あの子には負けない」「あの子は魅力的だとは思わない」などと言い合いながらも、心から誰かを蹴落そうとしている様子はあまり伺えません。多分みんなわかっているんですよね、そんなことをしても意中の相手を射止めることはできないのだと。それぞれがそれぞれなりの「戦い方」でバチェラーにアプローチしていくしかないのだと。
そしてバチェラー側も「素の彼女たちを知りたい」と、真っ向から女性を受け止める心構えを見せています。

現在シーズン3のエピソードも続々と配信が開始しています。早くも「素」を出せない女性、出し方を間違えてしまった女性、出すタイミングを伺っている女性とさまざま。

この作品は「イケメンハイスペック男性に目がくらんだドロドロとした女性の戦い」が全てではありません。一人の男性を通して自分を成長させる女性たちのドキュメンタリー!
モテる人を好きになってしまった人、好きな人と付き合えないのは他の子の方が魅力的だからだって諦めてる人、いまだに彼に自分をさらけ出せない人……。
20人の女性の誰かに自分を重ねながら、時にスタジオの指原莉乃さんの鋭い指摘に耳を痛めたりなんかして楽んでみると、最終話を見終わる頃には心の中に真っ赤なローズを自分で咲かせることができるようになるくらい、強い女性になれているかもしれません。(いや、なりたいんだー!なるぞー!)

現在肩書き無し。30歳の夏、港区での彼氏との同棲を解消、同時に8年マネージャーとして勤務した芸能事務所を退社する。ライター業ではお笑いやサブカルチャーに関するコラムをwebサイトに寄稿など。
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