telling, Diary ―私たちの心の中。

「恋が続かない」性格の私がカウンセリングを受けたら見えてきたこと

あなたはカウンセリング、受けたことありますか? telling,ライターの神山園子さんは、交際相手の男性と別れたのをきっかけに自分の性格に疑問を感じ、心理カウンセラーの元を訪れました。その結果見えてきたこととは――!?

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私はこの半年で4人の男性とお付き合いし、すぐにお別れするという奇怪な行動をとっています。恐ろしいのが、付き合った当初は仲良しなのに、1カ月ほどすると相手に暴言を浴びせてこっぴどくふってしまう点です。自分の感情とはいえこの高低差が恐ろしく、4人目とのお別れをきっかけに、カウンセリングというものを受けてみました。

この半年で起こったこと

長く付き合ったパートナーとの関係解消後、さみしさからすぐに次の彼を探し始めました。飲み屋のカウンターで横に座った男性から声をかけられ、ノリで告白されたので二つ返事でOK。相手のことは顔しか知りませんが、悪い人ではなさそうと思ったからです。

しかし、2カ月ほどで彼への不満をこれでもかと溜め、最後は相手の嫌なところを原稿用紙5枚分くらい書いて送り付け、一方的に別れました。彼は突然のことにショックを受けていたようでした。「話がつまらない」「何言ってるかわからない」「趣味が悪い」とか散々言ったので、当然です。

それからは昔の友人だったり、アプリで出会った人だったり、告白されれば好きでなくても付き合っていました。と言うと手当たり次第と思われるかもしれませんが、付き合う時は前回の失敗を踏まえたつもりで「今度の人は話が合うから大丈夫」と自信を持っていました。

それでもうまくいきません。1カ月ほどするとまた嫌なところが目についてきて我慢できなくなり、それをハッキリ伝えてお別れへと進んでしまうのです。「金銭感覚が合わない」「顔が嫌い」とか……。それもどんどん嫌いになる理由が理不尽になっていきました。「私のことが好きなのが気持ち悪い」とか「何を言っても賛成するけど自分が無いの?」とか。私のことを思ってくれている人とひどい言葉で突然別れる。もう自分でも何がしたいのかわからなくなっていました。

カウンセリングで指摘された意外な原因

4人目の彼と別れ、いよいよ自分のパーソナリティが心配になったため、前から気になっていたカウンセリングを受けることにしました。今回利用したのはちょっとした悩み事から、うつ病などの精神疾患まで幅広く受け入れてくれるカウンセリングルーム。臨床心理士の方がマンツーマンで話を聞いてくれて、費用は1時間で1万円ほどです。

まず受付で問診票のようなものを渡され、相談内容についてできるだけ詳細に記載します。その後カウンセリングルームに通されると、問診票をもとに先生との会話がはじまりました。

「人と短絡的に付き合っては、傷つけて振ってしまうんですが……」という私の悩みを、先生は真剣に聞いてくれました。短絡的に「パーソナリティ障害」だと認定しようという感じもなく、なぜ私がそういう行動をとるのかという根本の原因を生い立ちなどから探そうとしてくれているようでした。

断言はされなかったのですが、個人的に一番しっくりきたのが「他人から言われて傷ついた言葉を交際相手にかけることで復讐している」、「身近な人に言いたくても言えなかった言葉を交際相手にかけて復讐している」という説です。憎いのは目の前にいる男性ではなく、どこかで自分を傷つけた相手。その人への復讐を一番身近な男性で行っているというのです。

そう言われてみると「趣味が悪い」や「何言ってるかわからない」などは、はるか昔に同級生から言われて傷ついた言葉だったような……。他の言葉も思い当たるところが多々あります。

先生曰く、言われっぱなしで我慢した言葉がトラウマとして刻まれ、「本当はそんなことない」と思いたいから他人に同じ言葉を投げつける。その発散先として自分に好意を寄せてくる相手(もっとも自分を傷つけてこない人)を選んでいるのでは。とのことでした。なるほど……!

1回きりの利用でも得られた満足感

あっという間に60分が過ぎ、カウンセリングは終了しました。次回以降もカウンセリングを受け続ける場合は、きちんと問題解決のために治療方針を立てていくそうです。私はとりあえず話を聞いてもらってスッキリしたので、継続的に通うのはお断りしましたが、また行きづまったら利用しようかなと思います。

これまでは「恋人とすぐ別れてしまう」という相談をすると、「飽きっぽいね」とか「恋愛に向いてないよ」と言われがちだったのですが、今回のカウンセリングで新しい目線を持つことができて本当によかったです。それが真実かはわからないですが、個人的には納得しましたし、目の前の恋人ときちんと向き合ってないという問題にも気づけたので、次からはもう少しちゃんとした恋愛に踏み出せそうです。

1991年生まれ。芸能・出版などマスコミ業界で働く会社員。リアルなミレニアル世代として、女性特有のモヤモヤや働き方などを主なテーマに記事を執筆中。
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