Dr.尾池の奇妙な考察 5

【Dr.尾池の奇妙な考察05】男が単純でバカに見えてしまう理由

化粧品の開発で、それまで縁のなかった「女性の美」について考えるようになった、工学博士であり生粋の理系男子である“尾池博士”。女性のご意見を伺う機会も増えました。どんな質問にも答えられるように準備しているそうですが、この質問にはすぐに答えられなかったそうです。「男はなぜバカな女性が好きなんですか?」。

●Dr.尾池の奇妙な考察 5

まずはあそこの話まで戻ろう

こんにちは、尾池です。研究をしてまして、工学博士です。
男性ならばかならず一度は女性から「男ってバカな女性がすきだよね。なんで?」と聞かれます。これは同時に、「結局男がバカなんだけど」とも言われているし、「それに合わせるバカな女がいるから困る(私は違うけど)」とも言われているし、「でも私もそうしなきゃいけないのかなあ?」という質問も含まれています。だから不用意に「そうかもしれないね」と答えると、その前の二つの前提(男=僕はバカで、しかもそれに合わせる女性も無自覚に受け入れているどうしようもないバカ)も受け入れてしまうことになるので答えに窮します。

ここでの「男ってバカだよね」はより正確に「男ってほんと単純でバカだよね」と、単純を付け加えてくれる女性もいます。バカかどうかはおいておいて、単純かどうかで言えば、たしかに二つの意味で単純です。構造的なものと、機能的なものです。

構造的に言えば、子供の頃に耳にしたこの表現が生涯忘れられません。

「ちんこは単純でしょ? でも女性"の"は複雑だから……」

複雑だからの後は自分と関係がないのでよく覚えていませんが、それよりも前半の「ちんこは単純でしょ?」があまりにも衝撃的だったので後半は耳に入らなかったと言った方が正確かもしれません。

ちんこは単純? 一瞬耳を疑いました。
なぜならそれまでは体のパーツの中ではもっとも複雑だと(誇らしげに)思っていたからです。ここで誤解のないように言えば、別に自信を持っていたわけではありません。むしろ劣等感さえありました。(男性ならだれしも同じだと思いますが)しかし大事なものには違いなかったし、役割を正確に理解していたわけでもなかったけれど、いかにも「何か秘めていそうな」外観だったから、何はともあれ、大事に思っていました。

なぜなら、それは体から突き出ているだけでなく、丸いものが二つあって、袋に内蔵されています。朝は二倍の大きさに巨大化し、寒い時には0.5倍に縮小する。そんな面白く神秘的なパーツは体の表面のどこにもありません。唯一複雑さで対抗できるのは耳ですが、自分の耳はあまり目にしないので、やはり生活の中でもっとも複雑な構造といえば、ちんこでした。

それが一刀両断、しかも有無を言わさず前置き程度に「ちんこは単純でしょ?」と。

ショックでした。

上のような「もっとも複雑なもの」という思い込みが一瞬で否定されたと同時に、なぜか分かりませんが人格まで全否定されたような衝撃さえありました。ちんこは単純。その響きがなぜか自分まで単純と言われたかのような屈辱感でした。

屈辱感の正体

しかし年を経て知識を得、落ち着きを取り戻すと、構造的なものだけが理由ではないことに気が付きました。たしかに外観もちんこの方が単純と見る向きもあるかもしれません。しかしそれ以上に機能的には圧倒的な差があります。

ちんこは語弊を恐れずに言えば、「出す」だけです。あらゆる面で「出す」だけがちんこの動作であり、機能です。しかし女性"の"機能性は受けとめるだけにとどまりません。その後に妊娠、出産というとてつもなく複雑なプロセスが待っている上に、産道は赤ちゃんに最初の鎧となる「常在菌」を受け渡す役割まで持っています。これほどまでに複雑な背景を目の当たりにすれば「ちんこは単純でしょ?」が急に納得感を帯びてきます。

複雑な機能はどうしても表面積が大きくなります。表面積が大きいとそれだけ外敵の脅威にさらされることになるため、複雑な機能はすべて内側に隠すことになります。だから女性の機能はすべて内側に大事に隠されています。これも以前触れた透明感につながっているかもしれません。

女性が男性を持ち上げる理由

男性は「出す」ことが仕事です。そして出すものは単純でなければならない。役割を持っているから出すのであり、その役割は目的に合わせてシャープでなければならない。ちんこしかり、腕力、知恵、ジョークも同じです。

ここまで考えると男性のある特徴に気が付きます。
女性はあまり話をまとめませんが、男性はすぐに話をまとめようとします。「要するにね」という言葉には男性特有の単純な(ややバカっぽい)響きがただよい、しばしば男女のけんかの種になります。

得意げに話を要約する男性を、冷めたまなざしで眺める女性。別に無理やりまとめなくても、と思いつつも、男性の承認欲求を敏感に察知し「えー、すごい、知らなかったー。」とやさしく持ち上げる。

女性が「男ってバカな女性がすきだよね。」と鬱屈とする原点がここにあります。

単純な機能は廃れるのも速い。スマホに豊富な機能がついているのは、時代の変化に対応するための多様性に他なりません。女性の複雑な機能性、柔軟な対応力、豊かな感受性はまさに生命力そのものです。

しかし男性は生まれながらにして多様性を失っています。染色体はX型から1本削られたY型。時代が変わると役割を見失い、慰めを求め、つい「俺もむかしはすごかった」などと口走ってしまうわけです。

今回のまとめ

「男ってバカな女性がすきだよね。なんで?」
それは女性のみなさんが思っている以上に男性がちんこだからです。

下品ですが、どうやらこの結論以外になさそうです。
単純で子供でバカな男性と、それを持ち上げる女性。それに甘えていつも幼稚な一発逆転を狙ってひたすら自分を磨いている男性。そんな危うい男性に「とりあえず」期待する女性。期待できなくなると女性リーダーが登場する。

もはやちんこと呼んでしまった方が理解しやすい存在。それが男性。
ちんこと思えば頭にくることも少なくなるのではないでしょうか。

尾池博士の所感:もっとがんばろうと思いました。

続きの記事<男性は、いつだって女性に「選ばれる」存在なのだ>はこちら

工学博士/1972年生まれ。九州工業大学卒。FILTOM研究所長。FLOWRATE代表。2007年、ものづくり日本大賞内閣総理大臣賞受賞。2009年、PD膜分離技術開発に参画。2014年、北九州学術研究都市にてFILTOM設立。2018年、常温常圧海水淡水化技術開発のためFLOWRATE.org設立。
イラストレーター・エディター。新潟県生まれ。緩いイラストと「プロの初心者」をモットーに記事を書くライターも。情緒的でありつつ詳細な旅ブログが口コミで広がり、カナダ観光局オーロラ王国ブロガー観光大使、チェコ親善アンバサダー2018を務める。神社検定3級、日本酒ナビゲーター、日本旅のペンクラブ会員。
Dr.尾池の奇妙な考察