「女の運命は髪で変わる」服より顔より、髪を整えるべき深いワケ
●キレイの定義
女性誌や美容誌のヘアページを専門に企画し、撮影、アポ取り、誌面の執筆、確認など、雑誌が世の中に出るまでのすべての行程を担当してきたさとゆみさん。これまで撮影のディレクションに立ち会ったのは、なんと4万人、撮影カットは200万を超えるというから驚きです。全国津々浦々、老若男女さまざまなヘアスタイルの企画を担当してきて、美容師さんからの情報と読者からの悩みの両方が集まってくるようになったそう。さとゆみさんは髪型の企画をすればするほど、「日本の女性は髪で損をしている」という思いが強くなったといいます。服より、顔より、髪を整えるべき理由を教えてくれました。
日本は実は美容後進国!?
日本の女性は年に何回美容院に行っていると思いますか?答えは平均4.4回。そのうち、3割の女性が年に1回以下しか美容院に行っていないと回答しています。対して、タイやインドネシア、台湾などアジアの国では、年間10回以上も美容院に行く、と多くの女性が答えています。日本は、美容後進国なんです。だからもっともっと髪を整えることの重要性を知ってほしい!と思って、書籍を執筆しました。
でも、髪より服のほうが見た目に影響があるのでは?という質問をよく受けます。実は、ファッションのプロほど服よりも髪に重きを置いているんです。雑誌の専属になった新人モデルに対して編集長が最初にする注文は「服を着こなせるように髪型を変えてきて」。スタイリストとして一般女性にもにファッションのアドバイスを行っている山本あきこさんも、まず「美容院に行って髪を変えましょう」というアドバイスをします。
時間換算で考えたら、髪にお金をかけるべき
服は毎日着替えますが、髪の毛は24時間365日、ずっと顔にくっついているんです。だから、その髪の毛の状態を決めるほうが重要。髪の毛から、どうなりたいかという女性像を決めていくんです。
髪は顔の周りにある単なる「額縁」ではありません。眉毛、まつ毛は顔の一部ですが、髪の毛は顔から生えている面積が一番多い毛です。髪も顔の一部である、と認識してください。人と会っている時に見られているのは、顔より髪。特に会社などで過ごしている人は、斜め後ろから話しかけられることも多いと思います。その場合、見られているのはほぼ髪。皆さん、思っている以上に顔より髪で認識されているんです。
とはいえ、服やコスメなどいろいろとお金がかかるから、髪だけにお金をかけられない……という意見も聞きます。そういう方には、ぜひ1時間あたりの値段で計算してみてほしいです。服は毎日同じものを着られないのに、そこにかなりお金をかけている方が多い。でも髪は24時間顔にくっついています。時間で割ったらかなり安いということがわかるはずです。
美人オーラは顔50、髪50
よく「美人」というと顔だけで判断されていると思いがちですが、真実は違います。女性は、髪50点、顔50点の100点満点で判断されているんです。だから例えば、メイクがバッチリ(50点)で髪の毛がボサボサ(0点)だったとしたら50点。逆に、髪の毛がツヤツヤ(50点)ですっぴん(0点)だったとしても、50点です。髪の毛に気をつければ点数は上げられるのに、日本の女性はそこに気づいていない人が多すぎて、もったいないです。
これを言うと、「じゃあとにかくヘアケアを頑張ればいいんでしょ?」と思う方が多いと思いますが、これもまた間違い。ヘアケアは土台で、その上にヘアデザイン、スタイリングがあります。髪の艶はヘアケアで決まるというのは7割ぐらい間違っていて、どんなにいいケアをしていたとしても、キューティクルがめくれあがってしまったら、髪の艶はなくなります。例えば髪を乾かすときにドライヤーを下からでなく、上から当てて、キューティクルを整えるだけで、断然艶感のある髪になります。
ヘアスタイルで言うと、人の目線は目元にいくので、前髪が一番印象に残るようになっています。イメチェンしたかったら、顔周りを少し変えるだけでもできます。前髪の1センチカットは、毛先の10センチカットと同じくらいのインパクトがあるのです。それから前髪に分け目をつけるかつけないかだけでも5歳違って見えます。「どういう自分になりたいか」を考えながら、髪のデザイン、スタイリングにぜひ力を入れてください。
髪はあなたの「人格」
ケア以上にデザイン、スタイリングを重視するのは、髪はあなたの「人格」とも言えるからです。「大げさ」と思った方もいるでしょうか?でも考えてみてください。髪型が変わると、第一印象が変わる。話しかける人、話しかけられる人が変わる。友達や行く場所、コミュニティも変わり、人生も変わるんです。映画「プラダを着た悪魔」でも、髪型を変えた瞬間が人格が変わったことをあらわす記号になっていました。だから、「どんな女性像を目指しているか」をまず考え、こうなりたいと思う髪型にまずすること。そこからあなたの人生は変わっていきます。
後半では、具体的に「いい美容師を見つける方法」、「なりたい髪型になるためのオーダー方法」について語ってくれました!
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