キレイの定義

人が見ているのは、あなたの「横顔」!美しい横顔をキープする方法って?

毎日自分の顔、見てますか?「メイクするから必ず見るよ」という人がほとんどでしょうか。でもちょっと待って、「どこから」見てますか……?実は他人に主に見られているのは横顔だという衝撃の調査結果が出たそうです。ちょっと詳しく聞いてこなければ、ということでカネボウ化粧品を訪ねました。

●キレイの定義 05

今回お話をしてくれたのは、カネボウ化粧品美容研究所 村上泉子博士と、広報担当の嘉瀬恵理子さん。まずは嘉瀬さんが面白い調査結果を教えてくれました。

8割の人が「他人の横顔を見ている」

30代の働く女性を対象に行った、美容に対する意識や普段のお手入れに関する調査(※)によると、自分の肌のお手入れ時にチェックするのは9割近くが「正面からの顔」と回答しています。
※2018年、カネボウ化粧品調べ

一方、他人の顔については8割近くの女性が「日常のシーンで他人の横顔を意識することがある」と回答。電車やバス、エレベーターなどで隣に並んだ時や、飲食店のカウンターなどで並んで座った時などに、他人の横顔に目が行くようです。

すなわち、女性は普段、自分の顔は正面ばかり見ているのに、他人については横顔を厳しくチェックしているという事実。さらに、他人の横顔を見て二重あごに気づいたことがある人は70%、顔のシルエットが気になることがあると回答した人は65%にのぼったとの結果も。これにはドキッ。

見られているのにケアしていない

こんなに横顔は見られているのに、いつもお手入れをしている女性はたったの15%。6割近くの女性が、横顔を意識したケアを行ってないと回答しています。

――あれ、でも、横顔ってどうやってケアすればいいんですか……?

嘉瀬さん: 「まず、横顔をチェックするには三面鏡を使うのが最適ですが、若い方の中には三面鏡の存在すら知らない方もいるんです。洗面台の両脇の鏡は、単なる物入れのための扉ではなく、スキンケアやメイクするときはきちんと起こして使ったほうがよいですね」。

――なるほど!三面鏡ですね!普段のメイク時にも見るようにしますが、「横顔のライン」はどのようにすれば保てるのでしょう……?

横顔のラインを美しく保つには

――横顔がこんなに見られているとは衝撃でした。加齢とともにフェイスラインのゆるみやたるみが出てくるのは仕方がないことなんでしょうか?

美容研究所・村上泉子博士(以下村上): 私たちがこれまでに行ってきたエイジングによる肌変化の研究から、加齢とともにフェイスラインがルーズになってくることがわかりました。
特に、年配の女性の印象を左右するのが肌の「たるみ」。私がカネボウ化粧品のスキンケア研究所にいた2010年頃の研究で、この「たるみ」の特徴を見出すことに成功しました。

カネボウ化粧品美容研究所 村上泉子博士

肌の「うねり」がたるみの原因!?

村上: 20代から70代の女性の肌を調べて、頬の横の2つのうねりと、口もとのうねりが加齢とともに表れてくることを突き止めました。

出典:カネボウ化粧品美容研究所
出典:カネボウ化粧品美容研究所

――頬の横は、目の下とほうれい線と言われるあたり、あとは唇の両脇のくぼみのところでしょうか。頬や口もとの肌が、だんだんうねってきて、たるみがあらわれてくるということでしょうか?

村上: そうです、頬と口もとの横にうねりがあらわれることによって、たるんだ印象になると考えています。さらに、これらのうねりは加齢により大きくなっていきます。この図を見てください。各年代の女性の平均顔に、うねりがあらわれてくる様子を図示したものです。

出典:カネボウ化粧品美容研究所

――同じ顔なのにどんどん老けていっている……。老化の印象は、頰と口もとが決めているということなんですね……。

村上: うねりは顔の中心から発生するのですが、加齢とともに顔の外側に広がっていきます。頬にできる2つのうねりが年齢を追うごとに大きくなることと、そのうねりが作り出す谷の位置が年齢で変化することにより、たるみが形成されると考えられます。口もとの方は、顔の外側になるにしたがってうねりのカーブが急になり、顔の外側でたるみが形成されていくんです。

――なるほど、だから「顔の外側」に当たる横顔を日々チェックすることは重要なんですね。しわや乾燥は気にしていましたが、肌のうねりは初耳でした。「うねり」を防ぐのは難しいんでしょうか?

村上: 私たちの研究では、20代から30代にかけては肌そのものの弾力は失われていきますが、見た目の形状には大きな変化は起こっていないとわかりました。しかし、40代になると一気にたるみが出てきます。肌のハリを保つお手入れをするとしないでは、このたるみの出方が全く違ってくることもわかっています。具体的には、20代後半から肌のハリは失われるので、お手入れをはじめるのに早すぎることはない!とお伝えしたいです。

肌のケア、今始めて早すぎることはない!

――たるみが出てきてからケアするのではなく、たるみの「もと」を作らないようにするということですね。

村上: その通りです。肌の弾力がある人はたるみ量が少ないという研究結果も出ています。水分、油分をバランスよく肌に与えてあげて、乾燥を防いでハリのある肌を保ってください。マッサージをして血行をよくしたり、老廃物を流してあげるのも有効です。そのケアが、美しい横顔を作ることにもつながっていきます。

――ハリ対策のほかにできることはありますか。

村上: とにかく、紫外線を浴びないことです。老化には2種類あり、年齢を重ねることで生物的に衰える「生理的」な老化と、紫外線を浴びることで組織が破壊されて起こる「光老化」があります。光老化は、より老化への影響が大きいと言われていますが、紫外線を防ぐことでこの光老化を予防できます。

ちょっとした外出や洗濯を干したりする時でも、一年を通じて日焼け止めを塗るなど心がけることで、数年後、数十年後の肌がまったく変わってきますよ。

――ちょっとした心がけが大事なんですね……。これからもっと気をつけます!

続きの記事<サイエンス×アート 原宿にSK-IIのポップアップストアが期間限定オープン>はこちら

  • 【編集後記】
    三面鏡なんて使ったことがない!横顔なんて見てなかった!というのが正直なところ……。しかし電車やふとしたタイミングで他人に横顔をチェックされているのか?と思うと、ちょっとそわそわしてきました。この夏、紫外線を浴びまくっちゃった(し、日焼けした)なとも反省……。将来の自分のために、今一度ケアを見直さねば、と考えさせられました。
朝日新聞バーティカルメディアの編集者。撮影、分析などにも携わるなんでも屋。横浜DeNAベイスターズファン。旅行が大好物で、日本縦断2回、世界一周2回経験あり。特に好きな場所は横浜、沖縄、ハワイ、軽井沢。
写真家。1982年東京生まれ。東京造形大学卒業後、新聞社などでのアシスタントを経て2009年よりフリーランス。 コマーシャルフォトグラファーとしての仕事のかたわら、都市を主題とした写真作品の制作を続けている。
キレイの定義

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