編集部コラム~火曜日は伊藤の日

上司が好きすぎてつらい 自慢して良いですか?

telling,の中の人はどんな人なんだい!を明らかにすべく、telling,編集部が日替わりで綴っていきますこのコラム。火曜日担当の伊藤あかり(31)です。社会人歴イコール記者歴10年にしてウェブの世界にやってきました。きょうは私の大好きな上司の話をさせてください……!!

さて、突然ですが、私は上司が大好きです。私の上司の素晴らしさを、みなさんに知ってもらいたい!そして、みなさんの上司も、私の上司を目指してほしい!と思いまして、初のtelling,編集部日記は上司の自慢話をさせてください。

好きなことをやるのはパフォーマンスがいい

私の上司は私たち部下に対して3つの方針を掲げています。

 ①仕事は楽しくやる

こんなこと言ってくれる上司、私は出会ったことがなかった。これまで「仕事はつらいもんだ!」「仕事が楽しいのは仕事をなめているからだ!」と言われてきたので。そういう会社員の方、今でも結構いらっしゃるんじゃないですかね。古いよね。

②苦手なことはやらない

これも全く真逆のことを言われて育てられました。「苦手なこともできない奴が、得意なことで成果をだせるわけがない」「与えられた場所で咲け。できない言い訳はするな」とか。得意なことをやりたければ、苦手なことをやってから言え、っていうね。でも、苦手克服に使う時間を、得意を伸ばすことに使った方が生産的じゃないかなあ。私の苦手が、誰かの得意かもしれないし。

③みんなでやる

誰でも、苦手なことはある。それを補いあうのが仲間でありチーム。困った時に助けてもらうのが当たり前なので、頼ってもらえるなら全力でお助けしたいという関係ができています。

頭を下げるのが僕の仕事

これらを守るために、3つの自由を保証してくれています。それは、挑戦する自由、発言する自由、失敗する自由。「失敗したら頭を下げに行くのが僕の仕事だと思っているので、大いに挑戦して、発言して、失敗してください」と言ってくれています。いい上司でしょう!!!(言葉通り、すでにいくつかトラブルを起こし、謝りにいってもらいました。てへへ)

今「好きを仕事に」という考え方が若い人の間で広まっています(よね?)。私も、仕事で散々つらい思いをしてきたので、最初は「あめーよ!仕事はつらいもんなんだよ!」と思っていました。だけど、今は思うんです。好きな仕事じゃないと、勝てないよ。

自分の「好き」「面白い」が最強

私には一人だけ、私の書いた記事を全部読んでいる熱狂的ファンがいます。その人が選ぶ「記憶に残る伊藤記者の記事1位」、何だったと思います?(知らんがな)

伊藤記者唯一の事件事故の特ダネも、弊紙の1面を飾った南海トラフ巨大地震予想のうんぬんも入っていないんですよ。正解は「奈良公園の鹿はどこまでいくのか尾行してみた」でした。私が勝手に企画して、勝手に書いて、当時のデスクに「なんだ!このしょーもない記事は」って言われたやつです。

これが噂?の奈良公園の鹿はどこまで行くのか記事。オスばかりが奈良女子大の寮まで行っていたということで「草食男子のくせに積極的だね!」というオチ。なんかすんません

でも、例えば事件事故に命をかけて、特ダネとっている記者が書いたなら、こうはならなかっただろうし。南海トラフ巨大地震の予想も興味がある人が書いたらもっと人の記憶に残るようなものを書けたと思うんです。

逆に「奈良公園の鹿はどこまで行くのか?」だって、やらされ仕事でやったら、くっそつまんない記事になっていたと思うんですよね。

これぞまさに「好きでやることはパフォーマンスがいい!」ってことじゃないかなあ。

だからね、上司のみなさん。部下にはのびのび仕事させましょうよ。働くみなさん。楽しく働いて、いい仕事をいっぱいしましょうよ。そんな感じで全力の上司自慢でした。

telling,の妹媒体?「かがみよかがみ」編集長。telling,に立ち上げからかかわる初期メン。2009年朝日新聞入社。「全ての人を満足させようと思ったら、一人も熱狂させられない」という感じで生きていこうと思っています。
写真家。1982年東京生まれ。東京造形大学卒業後、新聞社などでのアシスタントを経て2009年よりフリーランス。 コマーシャルフォトグラファーとしての仕事のかたわら、都市を主題とした写真作品の制作を続けている。
好きを仕事に