婚外恋愛を考える

パパ活、男の本音ー”パパ”達は男の生きづらさの象徴なのかもしれない

9月20日、パパ活専門家の七瀬結氏による「パパ活は世界を救うかもしれないセミナー」が開催されました。「パパ活が社会問題の解決になるかもしれない!?」と主張する、3名の登壇者(七瀬氏、交際クラブ「ユニバース倶楽部」代表・木田聡氏、『はじめての不倫学』著者・坂爪真吾氏)と、実際にパパ活女子を支援するパパの話を聞いて、思ったことを書いてみました。

●婚外恋愛を考える

 「オショックス」という言葉を初めて聞いた。
 お食事+セックスでオショックス。
 調べてみると、タレントの岡本夏生さんが自身の20代を振り返って枕営業をしていたことをこう表現したらしい。なかなかのパワーワードである。

 パパ活とは、女性が自分を経済的に援助してくれる男性を探す活動を指す。その定義の中に肉体関係があるかどうかは明示されていない。
 今、様々なメディアで話題にされているパパ活は「肉体関係が伴わない」ことが新しいと言われているが、交際クラブ利用者に聞くと、実態は深い仲になることも珍しくはなさそうだ。
 そう、女性を経済的に支援したいと考えているパパたちは「オショックス」を望んでいるのだ。

 私はここでふと疑問に思う。
 セックスしたいならば、風俗に行けばいいではないか。どうして、時間もお金もかかる「食事」タイムが必要なのか。

援助交際とパパ活の違いって?

 セミナーの中で、交際クラブ代表の木田氏は「援助交際」と「パパ活」の違いをこう語った。
「援助交際は気持ちがあってもなくても、お金のために男性に身体を許す関係。パパ活は、気持ちがつながっていないと食事もセックスもない関係。ここが決定的に違います」

 確かに、会場にいたパパたちはみんな「体だけの関係ではなく、食事も女性と一緒に楽しみたい」と言っていた。

 私はパパ達の発言に対して「本当に〜?? セックスだけできるなら、そっちの方が嬉しいんじゃないの?」と疑いの気持ち満々であった。交際クラブよりも風俗のほうがコスパよくない? なんでわざわざ交際クラブに行く男が存在するの?

 しかし、1人のパパのこんな言葉で、少し腹落ちした。「セックスだけの関係だと、”お仕事です”という感じの無機質な行為になるか、お互いガチガチでリラックスできない行為になってしまう」
 なるほど。その気持ちは女の私にもわかるぞ。

肉体的充実の前に、精神的充実?

 交際クラブを利用する男性は、精神的に充実した関係がないと、セックスを完遂できない人たちなのだろう。私がお金でセックスを買う男がいることを知ってからずっとイメージしていた男性像「気持ちがなくてもセックスができる、お金を払ってでもセックスだけしたいと思う生き物」というのは、もしかしたら偏った思い込みなのかもしれない。

 考えてみれば、女性だってお金を払ってイケメンに性欲だけを満たしてほしいとい思う人がいたっておかしくない。みんながお姫様みたいな恋愛付きのセックスを望むわけじゃない。自分が承認されていると感じられないと、射精できない男性がいたって、おかしくないのだ。

 精神的に充足した関係でないと心身満たされないのだとしたら、「妻との関係を深めようよ!」と、既婚者の私は思う。
 でもまあ、どの家庭にもいろいろと事情はあるのかもしれない。
 一部のパパは家庭の問題と向き合わずにただ逃げているかもしれないし、一部のパパは家庭がうまくいかないやむを得ない理由があるのかもしれない。

男も男で生きづらい

 職業人、父親、夫……社会的な役割に向き合うことに疲れ果ててしまい、それ以外の場所で一個人としてただただ承認されたい。その欲求をパパ達はお金で買っているように思えた。

 このセミナーを通じて、男の人が抱えている生きづらさも、なかなかのものだと思った。女は女で生きづらいけど、男も男で生きづらい。
 だから、みんなどこかに救いを求めているのかもしれない。(ただし、誰かを傷つける可能性のある行為=奥さんを傷つける不倫を正当化していいかどうかは、また、別の問題だとは思う。)

 ちなみに、交際クラブの代表が、「交際クラブよりも風俗派である」と言っていたのはとても印象的だった。確かに、イケメンで事業も成功して、自信に満ちてそうだったもんなぁ。

次回<結婚制度がある限り「パパ活」はなくならない>はこちら

20~30代の女性の多様な生き方、価値観を伝え、これからの生き方をともに考えるメディアを目指しています。
婚外恋愛を考える

Pick Up

ピックアップ
【パントビスコ】私35歳、8歳年下との結婚ってどう思いますか?
テリやきテリ世の甘辛LINE相談室
【パントビスコ】私35歳、8歳年下との結婚ってどう思いますか?
ヒント 恋愛
不妊治療を始める前に知っておきたい「特別養子縁組制度」 産むとは、育てるとは
産婦人科医・高尾美穂さん×アクロスジャパン・小川多鶴さん
不妊治療を始める前に知っておきたい「特別養子縁組制度」 産むとは、育てる
家族のかたち 妊活 子育て