●リーマントラベラー特別編

リーマントラベラー×telling,編集長 旅の極意を大解剖!

サラリーマン×トラベラー=リーマントラベラーとして、「週末だけで世界一周」を達成し、その後も旅を続けている東松寛文さん。telling,での連載も人気です。今回は特別編として、telling,編集長の中釜と対談! 自らも旅好きの編集長が、リーマントラベラー流の旅の極意に迫ります。

リーマントラベラー誕生のきっかけ

中釜 やっとお会いできましたね。

東松 はじめまして!今日はよろしくお願いします。

中釜 早速ですが、東松さんがリーマントラベラーになったきっかけはなんだったんでしょう?

東松 実は僕、学生時代とかは旅行キャラじゃありませんでした。社会人になってからも忙しくて休みが取れず、旅なんて考えもしない状態。でも、社会人3年目にNBAのプレーオフをどうしても生で見たくて、先にチケットを買っちゃったんです。7年前のことでした。
 GWでも夏休みでもない時期だったんですが、上司に直談判して、なんとか5日間休みをもらって、LAに行きました。

思い切って行ったら、「短い期間でもこんなに楽しめるんだ!」ってわかって。当時は平日は終電まで働いて、土日は合コンして飲んで週末が終わって……みたいな生活。
でもLAでは、平日なのにリラックスして遊んでいる人にたくさん会いました。「世界にはこんなに自分の人生を楽しんでいる人がいる」って気づいたんです。そこから一気に旅にハマって、休みのたびに海外に行く生活に。世界が変わりました。

旅は現地の人の「生き方」を見つけられる、宝探し

中釜 観光地をめぐる、というよりその土地の人に興味を持ったということでしょうか?

東松 そうなんです。2012年にLAに行った翌年は8回、海外旅行に行きました。

中釜 行くと決めたら、本当に行く(笑)。

東松 旅を重ねるごとに、楽しみ方も深まっていきました。思い出深いのは、2015年に行ったキューバ。生き方がすごく素敵な人たちがたくさんいて、また彼らに会いたいなと思ったんです。それで僕が旅行するのはその土地の人の「生き方」を見に行きたいからだ、と気づいたんですよね。定番の観光スポットよりも、現地の人の行きつけの屋台、市場、流行りのクラブ。その土地の人の暮らしがわかるところにばかり行ってます。

中釜 それ、わかる気がします。今はネットが発達して、ガイドブックもいろいろありますけど、実際に行ってみたら、全く載っていない人や場所がたくさんある。それを見つけに行く、宝探しみたいなところがありますよね。

東松 全くそのとおりだと思います。まさに宝探し。現地に行くと想像を超えるたくさんのものを発見できて、テンションが上がりますね。

中釜 アンテナを張れば張るだけ、見つけ放題! みたいなところがありますよね。

東松 僕、海外に行くとめちゃくちゃ疲れるんですよ。その理由が、めっちゃ五感が鋭くなっているから。ワクワクもあるし、ドキドキもあって、全身で「生きてるな!」って感じられます。日本にいると日常過ぎて気づかないような、ふと気になって入るお店、立ち止まってしまうウォールアート。それらに目を留めた理由を、帰りの飛行機で考えるんです。

帰りの飛行機は「自分探しの旅」

東松 旅って、目的地だけじゃなくて飛行機がすごく大事。僕は帰りの機内の時間を「自分探しの旅」って言ってるんです。電波のない状況で、旅の間自分が好きだと思ったものや楽しいと思ったことを考える、いわば自己分析をしていくんです。振り返る時間をもつことで、自分がすごく見えるようになりました。

中釜 旅の醍醐味は帰りの飛行機にこそある、ということですね。それってすごく発想の転換だなって思います。ちなみに、旅行には1人で行くんですか?

東松 基本的に1人ですね。気を遣いたくないので。あと、僕は「旅」と「旅行」は違うと思っているんです。どちらかというと「旅行」は友達と一緒にスケジュールや行き先を計画して行くもので、ワクワクはあるけどドキドキはそんなにない。

「旅」は1人、ないしは2人。自分が主体的に動く状況が自然とできて、常に気を張ることになるので、五感がマックスに活動して、いろんな気づきができるんだと思います。
予定は決めず、面白いことがあったらどんどん行き先を変えて。

中釜 旅に行くときは航空券とホテルだけを決めて行くということですか?

東松 基本的にはそうですね。でも、まったく予定を決めないと不安なので、僕は1つだけ「お約束」っていって、定番スポットに一カ所だけは行くようにしてます。パリだったらエッフェル塔、NYだったらタイムズスクエア……。まずベタなところに行って写真を押さえておけば、行き当たりばったりで仮に収穫が少なかったとしても、最低限の満足度は得られる。そこから“旅”をスタートすれば、予定を決めていなくてもめちゃくちゃ楽しめます。

中釜 それ、すごくいいバランスですね。東松さんみたいな旅にチャレンジしてみようと思っている人に、おすすめの国を教えてもらえますか?

東松 じゃあまずは週末だけでチャレンジできる、近場で紹介しますね!

東松さんおすすめの旅行先は…?後編に続く!

後編「近場アジアのオススメスポット5選」はこちら

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朝日新聞バーティカルメディアの編集者。撮影、分析などにも携わるなんでも屋。横浜DeNAベイスターズファン。旅行が大好物で、日本縦断2回、世界一周2回経験あり。特に好きな場所は横浜、沖縄、ハワイ、軽井沢。
リーマントラベラー