RuruRuriko「ピンク」

居心地よい毎日からの脱出方法 RuruRuriko「ピンク」

ちょっとモヤモヤした気持ちになったとき、読んでみてください。いい意味で、心がザワザワするフォト&エッセイ。今回は、自分に自信を持てるようになるために、Ruru Ruriko さんがどんなことをしてきたかを、自身の経験をもとに書いてくれました。

●Ruru Ruriko「ピンク」11

自分に自信を持つってなかなか難しい。いろいろ自分に言い聞かせたりしても、他人からの些細な一言や失敗で、それまでの自信なんてこっぱ微塵に消え去ってしまうこともある。

以前「self love」の記事でも書いたように、私は昔、自分の容姿に自信ががなくて、容姿さえ変われば自分自身も変わって全部うまくいくようになるんだ、と信じていた時期がありました。
今も50%は自信がないし、うわーっと一気に落ち込んでしまうことも多々。でも残り50%は割と自分が好きだし、エンジョイしています。

"self love"の記事はこちら

自分に自信をもてるようになった理由

私が自分に自信を手に入れたのは、昔の私が信じていた容姿を変えることではなく、新しいことに挑戦し、新しい価値観に出会う過程でした。

小学生の頃、初めて一人で電車に乗って2駅先まで行くとき、すごく怖かったし緊張したのを覚えています。いつも親と行っている場所だし簡単なのはわかっていても、いざ一人だと、「まず切符ってどう買うの?」からもうパニック。プラットホームには上りと下りの2線しかないのに、「本当にこっちでいいのかな? 間違ってたらどうしよう」とそわそわしていました。

どちらかと言うと内向的で知らない人に声をかけるのも苦手だったのですが、勇気を出して聞きました。

とても小さなことだけど、子どもはそうやっていろいろな”初めて”を経験して成長していくし、それが自信にも繋がって行くと思います。

高校を卒業してすぐ、3回目の短期留学でイギリスへ行きました。夜に一人でヒースロー空港に到着し、迎えのタクシーを手配しているはずが運転手がいない! ケータイも海外用ではなく使えないので一瞬プチパニックになりましたが、そのとき自分に「大丈夫。なんとかなる。慌てないで、まず誰かに電話を借りよう」と言い聞かせました。

結局、空港にいた警察にホストマザーに電話してもらい、運転手とも会え、一件落着。

2016年:イギリス、オックスフォード

今思うとまったく大した話ではないのですが、18歳の私にはこの小さな出来事が、「私はイギリスでもやっていける」という最初の小さな自信になりました。その後の4年半のイギリス生活の第一歩だったと思います。

海外生活では大変なことがたくさんあり、それを乗り越えるたびに、「なんとかなるんだ」の自信は大きくなり、今の私に繋がっていると思います。

私にとっては留学が大きな成長でしたが、日本でやりたいこと、挑戦したいことをしている人もたくさんいます。場所は関係なく、”Get out of your comfort zone”(居心地のいい/楽な場所から抜け出す)ことが大事だと信じています。
私は周りからも「ドMだね」と言われるくらい、謎に自分を大変な場所に置くのが好き(例:フィンランド旅行に行って吹雪の中、真夜中に迷子になり、寒くて泣きたい一方、やばー! 映画みたいじゃんこの展開! とテンションMAX)。
基本的に新しいことをするのが好きなのですが、楽だから、と毎日のルーティーンから抜け出せずにいる人も多いのではないでしょうか?

2016年:イギリス、ボーンマス

小さなチャレンジを積み重ねて

居心地のいい/楽な場所から抜け出すには、大きなことをしなくてはいけないわけではなく、日常的にできることもあります。試しに私が思いついたいつでもできるものを挙げてみますね。

1、いつもと違ったスタイルの洋服を着て見たり、メイクをしてみる。
2、やりたいと思っていてずっと挑戦していなかったことをする
(例:陶芸、一人ディズニー、ホットヨガ)
3、降りたことのない駅で降りてみる
4、普段見ないジャンルの映画をみる
5、週末にノープラン弾丸旅行する

やろうと思えば今週末にもできそうではないでしょうか? 特に1は明日、いや今日できる! もちろんこれらは、やらなくてもいいもので、「私は毎日特に変わらないけど幸せ」と言う人は全然しなくていい話です。でももう少し自分を変えたいな、何かしたいな、と言う人は是非もう一度自分のcomfort zone(居心地のいい楽な場所)について考えてみてください。もしかしたら一歩踏み出すことで、今以上にもっと自分を好きと思える場所が見つかるかもしれません。

続きの記事<タトゥーからみる日本の常識 RuruRurik「ピンク」>はこちら

18歳の時にイギリスへ留学、4年半過ごす。大学時代にファッション、ファインアート、写真を学ぶ中でフェミニズムと出会い、日常で気になった、女の子として生きることなどの疑問についてSNSで書くようになる。