ヨガインストラクター(22歳)

ヒッチハイクや物々交換をして暮らしています。

ヨガインストラクター (22) 岡山県出身。ヨガマットを小脇に抱え代々木公園のベンチで音楽を聴いていた彼女は、何とヒッチハイクで旅するヨガ・インストラクター。日本全国津々浦々、公園ヨガやビーチヨガなどを行いつつ、ヨガの魅力を伝えているそうだ。

 今日は大田区の大森にある友人宅から代々木公園まで、ヒッチハイクで来ました。

「代々木公園」ってサインを出していたら、そっちのほうに行くからというおじさまが車に乗せてくれました。50歳くらいで、占星術をやっている方でした。車の中で占ってもらったら、私、これからたくさん良いことが起こるみたいです。

大人にキッズヨガを教えてます。難しくせず、楽しさ優先です

 ヨガの先生をやっているのですが、決まったスタジオではなく呼ばれたところに出向いて教えています。日本全国どこへでも行きます。

 実は私、大人にもキッズヨガの要素を加えて教えるのが好きなんです。「意識を内面に向けて」って言われても、さっぱり意味がわからない方もいますよね。それよりも、「じゃあ、みんなで猫になりきってみよう!」っていうキッズヨガのアプローチのほうが、シンプルで楽しいと思う。

 移動はたいてい、ヒッチハイクです。行き先を書いたボードを持って立っていると、結構乗せてもらえますよ。

 ヒッチハイクで危ない目にあったことはありません。乗せてくださる方にあまり変な人はいませんね、気持ちに余裕がある方が、乗せてくれている感じがします。皆さん、口をそろえて「私もたくさん助けられてきたから、少しでも誰かの役に立ちたくて」とおっしゃいます。そんな、温かい気持ちをいただいて、いつも嬉しくなります。

 泊まるところは、友達の家やゲストハウスが多いですね。シェアハウスみたいなところにも、よく泊まります。

父には、ヒッチハイクのことは内緒です

 初めてヒッチハイクをしたのは、今から1年半前くらい。実家のある岡山から広島まで、お仕事中のトラックの運転手さんが乗せてくれました。興味本位でやってみたヒッチハイクでしたが、テレビで見るみたいに乗せてくれる人なんていないんだろうって思ってました。でも、いるんですね。

 その方が、「俺の人生もいろんな人に助けられてきたんだ、だから自分も誰かの役に立ちたくて」と語ってくれて。その言葉、今でも鮮明に思い出すんです。ただただ、ありがたい、そう思いました。

 学生時代は、自分のことが嫌いでした。

 いじめられていた時期もあって、人に合わせるばかりで自分を出せてなかったんですね。周りの人にも「踏み込みづらい」と言われていました。

 そんな自分を変えたくて母に相談したら「自分の行きたいところに行って、自分の会いたい人に会うといい」と言われたんです。

 実際にそうやって行動にうつす方法が、私にとってのヒッチハイクでした。それで徐々に自分が開いてきたといいますか、変わってきたように思います。街頭で知らない人とフリーハグをしたり、わらしべ長者のように物々交換したりもします。今日、首から下げているこの革の小物入れも、「僕にとって大切なものを、あなたに持っていてほしい」と知人の男の子からもらったんです。楽しんで生きています。

 疲れると岡山の実家に帰って、元気をチャージしてまた出かけます。

 父には、ヒッチハイクのことは内緒。母が言わないようにしています。母と兄は何も言わずに見守ってくれていて、信頼してもらっているようで嬉しいです。

 今日はこれから、夜行バスで大阪に行きます。とても楽しかった。私のこと、Facebookで見つけてくださいね。

代々木公園にて

東京都生まれ。桐朋女子高校、成蹊大学出身。三児の母。趣味は音楽、旅、お酒、ヨガ。当面の目標は家族でフジロックに行くこと。
フォトグラファー。岡山県出身。東京工芸大学工学部写真工学科卒業後スタジオエビス入社、稲越功一氏に師事。2003年フリーランスに。 ライフワークとして毎日写真を撮り続ける。
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